ひとりカーニバル
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自動車保険の更新をしに、近くのモーターサイクルへ。
いつも面倒をみてもらっているお兄さんに、更新の手続き、契約内容の説明をしてもらう。いつもながら親切丁寧で、素人にもわかり易く説明をしてくれるお兄さん。だからつい、頼ってしまう。
「あと見てもらいたいことがあるんですけど」
「昨日ふと見たら、運転席の足元にネジが転がってまして。コロンと」 『コロンと。頭のネジかな?』 「ですかね?ちょうど運転席のとこですしね」
(運転席点検中)
『あっ、ここだここだ。』
ハンドルの根元カバーをとりつけるためのネジの一個だった。
おそろしい。ネジって勝手にゆるむんだ、お兄さんってやっぱり腹黒いのかもしれないと学んだ一日だった。
ショッピングセンターの家電コーナーの前で足を止める。
ズラリと並ぶ液晶テレビ。薄いはずの液晶テレビが前列に5台、後列に4台と立体的になって迫ってくる。画面が大きくて、近くで見たとき集中して見ていられるのは真ん中辺だけ。最近のTVは画面大きいなぁ、でもこんなに大きくなくてもいいなぁと買う予定もないのに思う。
近くに寄って見ていると、ディスプレイ用の9台が同時にパッと画面を切り替える。
そこに映ったのは、ダンゴ虫の映像。手のひらにのせて遊んでいた、あの頃の感触がよみがえる。
丸まった姿から少しずつ動き出し、ワサワサと触角と足を稼働して歩き始める姿が大画面で、鮮明に映し出される。けして単色ではない甲殻の色、足の一本一本のざわめき。
こ、これを手のひらに…。
詳細を知らないからこそ、無邪気に遊んでいられたあの頃。石の裏をめくり返すと沢山いることに、もう素直に喜べない。
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