ひとりカーニバル
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シャチハタを作ってもらっている。
あいにく店においてある既成のシャチハタに「溝口」の名がなかったため、別注となったのだ。別注だと、値段が高くなる。その変わりボディカラーやインキ色、そして書体も選べるそうだ。それはいいのだけど、広告の
「ポンポン押せる シヤチハタ」
とはどういうことか。ヤが小さいヤではなく大きな「ヤ」として、なくてもいい存在感を放っている。ホチキスとかビニル袋といった言葉を聞いたときの、受け入れられなさ。あれといっしょだ。
そのくせ、ハンバグーやギョザーは好んで使っている。本当のハンバーグやギョーザという言い方を忘れそうな勢いだ。
もしもわたしが洋食屋さんを開いたとしたら、メニューにはハンバグーと書きたい。
友人にこの話をしようとして、「シャチハタがね…」と話し始めたら、「ジャム?」と聞き返された。
それはアオハタだ。
健康診断に行ってきた。
まず最初に尿をとり、提出する。そして体重、身長、視力、聴力とひと通り終わった後、次は血圧測定だった。すぐ隣のイスには、玉置浩二似のおじさん。一足先に終わったおじさんが、女性係員さんに指示を受けている。
「では次に…。あ、尿検査の結果が出てると思うので、ちょっと確認してきますね」
足早に去る係員。そして戻ってきたかと思うと、彼女は言った。
「ちょっとタンパクが出てますね」 「ブッ(吹)」
絶妙のタイミングで吹き出す玉置浩二似のおじさん。タンパクが出てるとどうなのかは知らないが、わたしに聞こえる距離で、そんなこと言っていいのかい?そこに愛はあるのかい?
帰ったらもう、ワインレッドの心を聞くしかない。
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