日記

2008年02月26日(火) カウントダウンにはもう遅い


あと、二日。ソーマの発売日と、サーガの六周年。
いろんなことがいっしょくた。


こんばんわ、どうなることでしょう?もえぎです。
考えれば考えるほど楽しみになってきます。
けれど、楽しみが深まるのと一緒に、ずんずん不安も増してゆきます。
あまりにもぐらぐらするので、少し動いてみました。
体験版をしてきました。
ほんの数分だけですので、たいした感想にはなりません。
なにせすぐ側にあるにしむらきょうたろうサスペンスがうるさくて。音楽聴こえやしない。
その上、試遊台のDS十字キーの左が壊れていやがりました。
キエー。
なので、ほんの数分(物理的な問題)
にしむらきょうたろうサスペンスのせいで音楽は聴こえませんし、十字キーの以下略。
それでも、少しだけやってみた感想はというと。

なにか…どきどきしました。
なにかこう…むやみに、どきどきしました……。

それでも不安は晴れません。
ここ数日わたしがネガティブ周期に入っている所為もありましょうが。
凹んでいる間は日記書くまいと思うのですけれどね。こたびはつい。
心臓だけが重たく、色んな不安が流れ込んで、床にごつり、と落ちていきそう。
こんな状態ですけれど、数々の問題たちに、きっちり向き合おうとしたのですよ。


・操作性は大丈夫かな?
→ユーザーが楽しむことを第一に考えてくださってる

・音楽は?
→光田さんに不安ってどういう料簡だこのやろう

・シナリオは?
→監督のお名前が分かっていてそう言うのならお前ちょっと体育館裏来い

・音楽とシナリオが解離しているやもしれない
→相互補完(むしろ融合?)みたいに話していらしたでしょう。お分かりです

・ポリゴンが粗かったりは?
→体験版で初めてズーム機能あるのを知って、アップでもあまりに滑らかで驚いたばかり

・もう、あんな目には、遭わない?
→…………


不安要素を探そうとして。すぐさまそれが打ち消されて。
敢えて言うなら、不安要素のないことが不安です。
爪痕がですね。えぐすぎて。こわくてこわくて仕方がないのです。
信じたくても恐ろしい。

と、いうわけで話の流れをぶち壊しますが何の脈絡もなく大河(去年)小話です。
や。早い段階で書いていたのですが、すっかりアップするタイミングを逸しまして。
このままネガティブに幕を閉める日記も嫌ですし、いい機会だと勝手に決めました。
では以下にこそりと置いておきます。いつものように反転です。
時間はタイトルにある通り。大河話数で言うと、最終回の後ですね。
例によって例のごとく、わたしはちいちゃい若君が大好きです。




『第四回川中島終了・帰城後』

 わいわいがやがや。歴史にその名を残す、世紀の大激戦を終えて、越後の龍は軍勢を率いて春日山へと戻りました。まだ戦の興奮も冷めやらず、あちこちで戦後処理が行われている真っ最中です。傷の手当ても荷駄の整理も、残った軍兵の確認や、恩賞の授与など、なすべきことは山積みです。
 けれど、ひとまず。戦い終わって、おうちに帰ったわけでございます。なれば、後詰として春日山を任されていた義兄に直接会って、報告の一つや二つしたって良いわけです。まあ他に目的もあったりしますが、この際、軍神さまの後ろに控えている直江のおとうさまも宇佐美さんも敢えて何も言いませんでした。
 城内をずんずんと歩くうち、前から政景おとうさまが出迎えました。

「御屋形さま。戦捷、お喜び申し上げます」
「政景。留守居、大儀であった」
「はっ」
「ときに、姉上はいずこ」
「ここに」
 くるりと視線を周囲にめぐらせかけた軍神の前に、さやさやと衣擦れの音を立てながら、桃姫さまが現れました。勿論、すぐ側には、ちいちゃい若君さまを伴っておいでです。
「無事でなによりでした」
「おじうえ、おかえりなさいませ」
 ちょこりと頭を下げる幼な子のさまに、戦帰りでぴりぴりしているはずの、場の空気がなごみました。軍神さまは軽く身を屈めると、甥っ子の顔を覗き込みます。敵大将の本陣へ単騎駆けをかました人物と同一とはとても思われない、穏やかな表情でした。
「卯松。手習いや、神仏への祈りを、怠ってはおらぬな?」
「はい。ははうえとともに、びしゃもんどうで、おじうえのごぶじを、おいのりしておりました」
 幼いながらもしっかりとした口調で答える子供の言葉に、一瞬一同の顔が凍りつきました。いえ、厳密に言うと、凍りついたのは直江のおとうさまと軍神さまだけでした。坂戸のご夫婦は微塵も動じておりませんし、宇佐美さんは宇佐美さんで『あー…』と、何やら一人納得したような顔でいらっしゃるだけです。とうの幼な子は、何がいけないことなのかをちっとも分かっていません。
 こくりと小首を傾げて見上げてくる甥っ子の視線を受け止めたまま、軍神さまは声を絞り出します。
「…………姉上」
「どうしました、政虎」
「姉上も、毘沙門堂に入られたのですか?」
「ええ。入らないことには、祈ることもできませんでしょう?」
「……あそこが、女人禁制なのは、ご存知のはず」
「ええ、知っておりますよ」
「ならば、何故!」
「卯松が一人で入りづらいようだったので、付き添いました。何か文句がありますか?」
 桃姫さまは嫣然と微笑まれます。つい軍神さまがたじろいでしまうほど、無敵の微笑でした。姫さまはすう、と腰を落として膝をつかれますと、若君さまに寄り添うようにします。その側には政景おとうさまも立っておられるため、何とも仲睦まじい、親子の光景がそこにはありました。
 しかしこのままなごやかアットホームな雰囲気にのまれて、全てをうやむやにしてしまうには、軍神さまにとって毘沙門堂は重要すぎる場所でした。どうにか譴責すべく、再び口を開きます。
「姉上!かの堂は毘沙門天のおわす堂、軍兵の誓いなども行われます。さように軽んじられては…!」
「そうですか。文句がありますか」
 淡々とした音吐で軍神さまの批難を受け止めると、桃姫さまはふいに、すらりと立ち上がられ、若君さまのちいさな手を握りました。そうしてにっこり、政景おとうさまへ微笑みます。
「殿。戦も終わりましたゆえ、後詰はそろそろ引き上げを。はよう、坂戸へ帰りましょう」
「うむ。我らが城を長くあけておくわけにもいかぬしな」
「さあ卯松、叔父上にお別れのご挨拶をなさい」
「はい、ははうえ。おじうえ、おいとまつかまつります」
「え。いや、さよう早急に帰らずとも…わしまだろくに卯松と話して……」
「では」
「御免」
「あいや待たれよ!」
 ぽんぽんと、まるで予め打ち合わせてあったように会話を進めると、政景おとうさまはご令息のあいている方の手を握ります。両手を両親に繋いで貰えて、若君さまはぱあ、と花咲くようににっこりしました。
 このように、文句があるならさっさと帰らせて頂きますと、光速で帰り支度に入り始めた上田長尾一家に、おいてけぼりくらいそうな軍神さま。物凄いテンポで話が進みつつあったのを、琵琶島の主がぴしゃりと制止します。常に温厚な面持ちの宇佐美さんから、柔らかくも鋭く話の腰を折られ、踵を返しかけたご夫婦が振り返ります。ついでに『引きとめよ!!』と叫びかねない様子の軍神さまも、若干泣きそうな顔で、振り返ります。
 上杉の軍師は、軍師という言葉からは想像もつかない、好々爺そのものの表情で、微笑みます。
「桃姫さま。申し上げるのが遅うなりましたが、実は、卯松殿に戦の土産がございます」
「まあ」
「良かったのう、卯松」
「はい!」
「つきましては、今しばらく、春日山城にてご逗留在をお願い致します」
「それは、喜んで」
「いかなる土産でありましょうな」
「――と、直江どのが」
「え!!わし!?」
 突然に話をふられ、あたおたし始める直江のおとうさまをよそに、滞在決定の上田長尾一家は、にこやかなご様子です。直江のおとうさまは救いを求めるように、軍神さまや宇佐美さんに目をやりますが、両者ともに、滞在が長引いたことを良かった良かったと視線を交わすばかりで役に立ちません。若君さまに到っては、きらきらとした純粋な眼差しで見上げてくる始末。この状況で、『実は口先だけで土産はありません』とは到底言えません。
 結局、窮した直江のおとうさまは、上田長尾のご一家が春日山に滞在中、ずっとこたびの戦のお話を、若君さまにしてさしあげることとなりましたが。それは『世紀の一戦土産話』ということで、幼な子からたいそう喜ばれたとのことです。
 めでたしめでたし?



2008年02月23日(土) 『更新履…歴…?』

力強く更新履歴とは言い切れないので、日記だけでこそりとお知らせ。
以前に削除しましたゾイド小説を、少しだけ復活させてみました。


こんばんわ、ご要望があったものですから。もえぎです。
以前に、整理整頓のため一部ジャンルのお話をがっつり削除したのですが。
嬉しいやら面映いやら、再アップ希望のお声がありまして。
需要があるのなら…と、期間限定で再アップしてみました。
一週間ほど置いておきますので、どうぞです。

……しかし、改めてアップしようとあちこち見直していたのですが。
見るにつけ色々ともだえそうになってきました(笑)
直したい!あっちこっち直したくなります。
けれど、多分直し始めたらきりがなくなるので、最低限の手入れだけにしておきました。
あれこそ本気で若気の至りな気がします。何あの勢い。
アップはしても期間限定なので、やっぱり削除の運命にはありますけれど。
どれだけ年月が経っても、やはり大好きなものは大好きだったりします。
あの頃、わたしは確かに空と風と大地の世界が、大好きでした。
ええ主に機械が(言っちゃった!)

今日も今日とて捏造三昧な拙宅ですが、ゾイドは殊にその傾向が顕著です。
やりたいほうだいこの上ないです。
そして清々しいほど人間を書いていません(笑)機械の子たちばっか!
おそるおそる読み返してみると、しみじみ思ってしまいました。
『あー…ビークは明らかに、ラインの乙女のひながただ……』と。
でも、彼女は書いていて、本当に楽しかった。

あちこち拙さや書き込みの浅さや無知な思考の盲目さが目立ちますし、語彙も貧弱。
バランスは悪いし、勢いばっかですし、恥ずかしいところばかりですけれど。
熱意とラブはばからしいほど。懐かしさに、ちょっぴりですが、にこりとしてしまいました。


ソーマブリンガーのCMが、ずっこんばっこん流れまくってますね。
流れるたびに緊張するやら泣きたくなるやらでごちゃごちゃになりますが。
にんてんさんから、かなりの期待をかけられているのかしら…とこわごわ見守っています。
しかし悩み事があります。
どう、略したものでしょう?

だって長いんですソーマブリンガー。ついついフルネームで呼んでしまいます。
ですから、どうにか略そうと、頭を捻ってみたのですけれど。
こないだのむげんてぃあよろしく、なかなか良い案は浮かびません。
『そーまぶりんがー…まとめて、そぶ?いやいやこれはやりすぎか。ゲームボーイ略してゲボみたいになっちゃった。んー、じゃあ、そんがー…かっこわるいな。ええと、もうちょい長くして、そりんがー。おお、これなら良い感じかも。うんうん、決定かな?』
納得しかけてましたら、あちこちで『ソーマ』と呼ばれているのを発見。
……変に縮めようとしなくても、最初から素直にこうしときゃ良かったんですね。
なので、ソーマということで。

ソーマ(早速使ってみた)で、一つ、心に決めていることがあります。
話し出すと少し長いことなので、本題に入るまで、暫くお待ちくださいね。
いつの頃からか、わたしはゲームにおいて、妙なクセが出るようになってしまいました。
バハラグが最初だったかな?とおぼろげに思い起こしていたのですが、
最近になって、そのクセが出るようになった最初は、ロマサガ3だと思い至りました。
妙なクセ。それは、登場人物のことを、『さん』付けで、呼んでしまうことです。
FF6や聖剣3のときは、それこそ全員呼び捨てだったのですけれど。
多分、ロマサガ3のカタリナさんあたりから、『さん』を付けるようになってしまったのです。
おそらくは、カタリナさんがうんと年上の方だったので、呼び捨てが憚れたのではと。
あと、身分が上と申しますか…目上の方だと思われたので。
この傾向は勿論今も持続していて、サーガでもシオンさんはシオン『さん』でした。
ところがこのクセには例外があって、ゼノは何故だかほぼ全員呼び捨てです。
どうしてだろうと不思議に思い、よくよく考え込んでみましたら。
『いくら年が離れていても目上の人でも、この上なく親しみを覚えれば呼び捨て』
に、なるとのでは、という推測を得ました。
だから年上でも目上でも、シグもミァンもラムサスも呼び捨てです。

さて、ここでやっとこさ本題です。ソーマで心に決めていること。
『発売まで、極力登場人物の名前を呼ばないこと』です。
口にすると、どうしてもうっかり『さん』付けになってしまうので。
このまま発売前から『さん』付けで呼び続けると、
発売する頃にはすっかり慣れてしまいます。
それでは、ソーマがわたしにとって、『この上なく親しみを覚えるか』
が、分からなくなってしまいます。
なので、とにかく名前を呼ばないよう気を付けています。全ては発売後に判断します。
まあ、この決まりにも、困ったことがあるといえばあったりするのですが。
いえですね。なんとしても、直接名前を呼ばないようにしますと。
どーしても、別の呼称が必要になってしまうのです。
ですから主人公のクロノ似の彼はうーくんですし。
セフィロ…いえいえ、某銀色イカ似の銀髪な彼は『おとうさん』ですし。
(隊長と呼ぶべきなのでしょうが、第一印象がおとうさんだったんです……)
更に酷いのは、個人的に何故か心惹かれている、魔法系でゴージャスな彼女。
いくら武器の槍の巨大っぷりが素敵でときめいたからといって。
呼称が『槍ゴージャス』なのはちょっと酷いなあと思いました。我ながら。
早く発売日にならないことには、呼称がどんどんカオスなことに。
上記の状態のまま、メンバー編成を考えてますと、そのカオスっぷりがよく分かります。
『最初はスタンダードに、主人公はうーくんでいくよな。さて編成どうしよう。わたしはバランス型が好きやから、回復も魔法もきっちり入れたいんよな。具体的にはヒロインの彼女と槍ゴージャスの彼女かしら。ああ、でもそうなると、おとうさんが使えへんわ。それも嫌やなあ。おとうさん入れたいなあ』
最早何のゲームなのか。

ともあれ。もえぎさんは、二月二十八日を待ち望んでいます。
――六周年の日だなんて、ゼノ孝行な子ですね。ソーマ。



>二十一日
・23時の方

いえいえ、わたしが気付いたのはうんとこさ遅いのです。
公式のムービーを見ていて、キャラ絵と同時に名前がスペルで出てきて。
それで、やっとこさ気付いたのですから、最初はちっともです。
ゼノ好きには、数多の賢明な方々がいらっしゃいますから。
その方々ならきっと、一目見て気付かれたはずです。わたしのは愚見です。
ただ少しばかり、しつこいほど、ゼノがすきなだけなのです。
どうなることでしょう…宇宙……わたしたちのよく知る『全なる宇宙』とは違いますし。
ならば彼は、宇宙の欠片なのでしょうかね?プレイしたなら、分かるのでしょうか。
誠実なお言葉、ありがとうございました(ぺこり)



2008年02月21日(木) 長い夜を

遅れ馳せながら、関西ゼノオンリ決定にひゃほうとなっております。
もしかすると、関東と交互開催になったりするのでしょうか?だとしたら、素敵……!


こんばんわ、主催者さまありがとうございます!もえぎです。
わああほんと凄いですねこれは。こっそり新刊のこととか考えてしまいました(笑)
いえあの、今回コピー本作ったのが、なかなか楽しかったので。
今から準備を始めれば、きちんと間に合いそうですし。
色んなことを考えてはうきうきしてしまいます。
繰り返しになってしまいますが、主催者さまこころよりありがとうございます!!


――続けざまに嬉しいことがあると、逆に疑いたくなるひねくれものです。
けれど、こたびのことには流石に、息を呑みました。
もうすぐ、ソーマブリンガー発売ですね。今月末ですね。
買おうかどうか悩んで迷って、もうこんな時期になっていたのです。
そしたら光田さんのオヒサルから張られていたリンクに、声を失いました。
光田さんが。光田さんがお話されている、相手の方は。







高橋監督。







まだインタビュー内容も読んでいないというのに、それだけで泣き出してしまいました。
お会いしたかった。お待ちしていました。
言葉を。監督ご自身のお言葉を、ずっとずっと、お待ち申し上げておりました。
もう何を信じたら良いのか分からなくなっていて。
じゃあ言葉を待とうと心に決めて。漸く、それが果たされました。
そして言葉は、変わっていませんでした。
監督は監督でいらした。

言葉の隅々に、ちかり、ちか、と宝石か星でも埋まっているようで。
あちらこちらが、やはり誠実。それに、真摯。
だからこそわたしは待ち続けることができたのでした。
色んなクリエーターさんのインタビューを拝見することはありますけれど。
ここまで誠実に語ってくださる方って、そうそういないような気がします。

このまま、何の疑いもなく、信じて任せて身を委ねてしまえば、
本当に快いのですけれど。
まだ何処かに怯えが残っているようです。やはり、ひねくれものですね。
けれどそれだけ、エピ2の残した爪痕は凄絶なものでした。
ですから、喜んだり泣いたりしながらも、緊張の糸は切れません。
身構えて、心を引き締めて、こころもち臨戦態勢を維持。
それは少しかなしいことなのでしょうけれど、致し方ありません。

なのに。ふと、あることに気付いて、また泣きたくなりました。
友人と話すとき、いつも『クロノ似の子』と呼ばれている、あの子。ヴェルトくん。
本当に本当に遅いのですが、気付きました。
『ヴェルトくん……?ヴェルト…ヴェル……う、ちゅう?』
ああ。頭を抱えて。うっかり泣きそうになりました。
宇宙。宇宙?わたしの大好きな、あの機体の名?
よし決めた、ヴェルトくん、きみの愛称はうーくんです。決定。


昨夜。ソーマブリンガー買うか否か悩んでいました。
インタビューを見ました。
今日。ソーマブリンガー予約してきました。
ぎりぎりまでうろうろ悩むわたしのフットワークを、劇的に軽くしました。あのインタビュー。



2008年02月20日(水) やはり一筋縄では


一念発起してイドエリィを書き始めてみました。
――のっけから挫折しました。


こんばんわ、……難しいです。もえぎです。
いや。ここまで難儀するとは思いもしませんでした。
先日のバレンタイン話が、三十分くらいでさくさく書けたので。
筆ノリはそんなに悪くないと思っていたのですけれど。
甘かったです。前のがちゃっちゃと書けたのは、フェイエリィだったからです。
あのふたりは、わたしそれこそ十年書いてきたので(笑)
余程スランプにでも陥らない限り、さらさらいけるのでした。
されどこたびは、初挑戦たるイドエリィです。

フェイ以外の組み合わせでエリィを書くなんて、相当久し振りです。
むかーしむかし若気の至りで書いちゃったビリエリ以来では(笑)
あれは、あまりの恥ずかしさいたたまれなさに、下げちゃいましたけれどね。
うーん?イド本人を書くのは、こっそり楽しみにしていたのですが。
わたしの読み込みがまだ浅いのやもしれません。
もう少し深く、煮詰めたほうが良いような。
そういやわたし過去に日記でイド語りしましたね。
探して引っ張り出して読み直して再考したならば、道が開けたりして。
ううむ。よくよく考えてみれば、確かに頭の中の映像が、やや模糊としています。
お話を書くときって、頭の中で全部映像にして、それをそのまま書き出すのですけれど。
そもそもの映像が曖昧なままでは、書きようがありませんものね。
肌の接触具合が難しい……。

あ!もしかしたら、お話が久し振りに書く劇中のお話の所為もあるやも。
このところ、わたしED後だの喫茶だのばっか書いてましたからね
ゼノ本編中のお話って、えっらい長いこと書いてません。
更にこのイドエリィ話、ディスク2ですからね。ああ、苦労するわけでした。納得。



>十九日
・1時の方

お気をつかわせてしまい、申し訳在りません!いえあの、初見の衝撃が凄すぎまして…。
何せわたしの中でキットといえば、性格の愛らしさと共にあの容姿が最高なのです。
抜群のボディライン、完璧なプロポーション、やや細面ながらもふっくらとした顔立ち。
流線型なのに柔らかい。そんなキットが嫁ぎたいくらい好きなのです。
新キットも、後姿は良いのですが。……しかしあの体で、飛べるのですか?おもたそう。
いえいえそれでも中身はキット…ですよね?それなら愛せそうです。慣れです。たぶん。
お話自体は良かったとのことで、と申しますかご覧になられたのですか!わあ凄い。
姿は変われど、中身は変わらず可愛いキットならば、だいじょうぶです。
情報、本当にありがとうございました。
しかし、知らない方が上記を読まれても、わたしは何の話をしているやらですね。
ここで語られているのが、『車(厳密には少々異なりますが)』のことだとは(笑)


・20時の方

オンリレポ、あんなのですが、楽しんで頂けて幸いです。
わたしと紺堂嬢の会話は常にあんなのです(笑)よく漫才扱いされます。
わ!わわ!あの素敵アンソロを入手されたのですね。あの素晴らしいご本を。
お目汚しが一名入っておりまして、申し訳ありません。
ぐりぐら気付いてくださって、ありがとうございます。あの子は多分、これだと思いまして。
フランス語表記にしてみましたが、そもそもぐりぐらの語源はフランス語らしいですしね。
途中まで、仮タイトルは『このよでいちばんすきなのは』でした。
おりょうりすることたべること!結局悩んで、酸化錫になりましたが。
オンリが終わり一週間以上。ほっこりするようなお言葉、ありがとうございました(ぺこり)



2008年02月18日(月) まさに小さな深遠宇宙

とうとう矢も盾もたまらず、PWを引っ張り出してきました。
おかしいですね。もう何度も、何度も、数え切れないほど読んできたはずですのに。


こんばんわ、十年経ってもまだ陶然としながら読み耽っています。もえぎです。
初めてやっとこさ待望のPWを手にした日のことが、つまびらかに甦ります。
発売されたとの情報を、辛うじて入手してはみても。
田舎の悲しさ、探しても探してもかの本は見つかりませんでした。
更に当時は、今のようにオンライン書店が普及してはおりませんでしたし。
何よりわたしはネット環境にありませんでした。
足を使って、それしかなくて、探して。歩いて。走り回って。でもなくて。
最後の手段、あまりあてにはならない……予約という形をとりました。
田舎の本屋さん、チェーン店がたくさんあるとは思われない、本屋さん。
確実に入るかは分かりませんよ?と困った風の店員さんに釘を刺されても。
どうかお願いしますと頼み込んで、他のお店でも探して貰って。
待って。待って。何日も経って。
それから奇跡のように電話が鳴って。
鼓動ばかりが急いて、心臓に置いてけぼりにされそうな勢いで、お店へ向かって。
受け取って、抱き締めた、あの本。
大切に大切に抱き締めて離さなくて、自室に戻ると一心不乱に没頭しました。
それこそ、外がすっかり黄昏めいて、日が傾き始めたのにも気付かないで。
部屋が暗いのに電気を点けることもせずに。
そもそも点けるためにPWの前を少し離れることすら嫌。
ひたすらに、分厚いおっきいあの本に、囚われることをよろこびました。

一時再販がかかって、随分あちこちの本屋さんでみかけた時期もありましたが。
やはりでじきゅーの崩壊がこたえたのでしょうか。すっかりプレミアものだそうですね。
あの時、たーんと買い込んで、現在横流しをすれば、一財産築けたでしょうに。
やりませんけど(笑)
自分のぶんだけ持ってるだけで、幸運というものでしょう。
ただちょっと贅沢を言えば、わたしの持ってるの初版ではないのです。第二版。
友人の紺堂嬢のは初版なので、ちょっと羨ましい。
素敵に謎な誤植がたくさんで楽しいそうです。二版は二版で誤植ありますが。

うう。それにしても、冒頭の年表だけで恍惚とするほどでした。
改めて読み直すと、発見は山ほどありますね。
思わず色々考え直したくなってしまって。咄嗟に。
「よし、じゃあちょっとメモとって……って、うあああああ」
などと。『メモをとる』という行為だけでむやみにときめいてのたうつ始末です。
恐らくこの行為は、よそさまから見ると『あいたたたた』なものなのでしょうけれど。
本人としましては、うっとりするほど幸福に満ちた行為でありました。
ただそのとってるメモ自体は、各時代の接触者対存在簡易年表だったりですが。
ニサン時代で謎めいてときめいてどきどきしまくってました。
……わたし今まで、五百年前にこれでもかというほどの思い入れはなかったのですが。
今はひたすらに、『エピ4プレイしたかったよこれ……!!』
と、魂の慟哭めいておもうことができるようになりました。
十年経って漸く、五百年前好きの方々の気持ちが理解できるようになったのでしょうか。
やりたかったなあ。プレイしたかったなあ。エピ4。
でも多分ノリとしてはライブアライブの中世編風になると思うのですよ。
ただそうなるとカレルレンがステレイボウポジションになりそうで若干おかしい。
でもラカンのオルステッドポジションは少しおいしいと思います。

おかしい。何もかもが、いとしくて、たまりません。
そもそもPW開いた理由は、フェイとイドとエリィのことを調べようとしたはずですのに。
一万年以前に発見し、原初に心惹かれ、ゼボイムで眉をひそめ、五百年前で撃沈。
調べごと進んでません。これ。
けれど今はゼノに溺れたい。ゼノに満たされたい。息も止まるほど。
今週は数ヶ月ぶりに週末があいているので、何処かでチャットでも拝見したいなあ……。
現在のわたしなら、本気で語り明かせそうです。



>十七日
・Aさま

いらっしゃいませ!無事、関東地方から帰還致しました。
ろくな感想ではありませんが、とにかく色々なものがほとばしってしまいまして。
ほんの欠片でも、あの素敵なイベントの様子が伝われば、と思います。
あんなレポでは伝えきれないほど、ほんっっとうに素敵だったのです。
また次があるのなら、是非是非もう一度行かせて頂きたいくらい。
いつもお言葉、ありがとうございます。
Aさまもお風邪など召されませんよう、お気をつけくださいね。


>十八日
・5時の方

春喫茶仕様ウロボロカップが、難航しているそうです(笑)
わたしは断固として『さーくーら!さーくーら!だって日本人やもん!』
と言い続けていたのですが。さくらのデザインって難しいそうでして。
『せめて苺で納得してくれないか…』と言われたりしております。譲歩するか否か躊躇中。
春だと、どんなお話にしましょうね?楽しんで書ければと、思います。
ゆっくりのんびり、開店できましたら、お茶の一杯でも飲みにいらしてください。


・12時の方

キットよりカールですよねあれ。ゼノオンリ前に見た、新キットに、悲鳴をあげました。
思わず『わたしのナイトをかえして!!』と。誰も止めなかったのですかあのデザイン。
うう、キットが可愛くない…キットが可愛くないなんて……。
キットはスマートでクレバーでジェントルでインテリゲンツィアでラブリーでチャーミィでキャンディーでキューティーでこそキットのはず!なのに!!
ぜえはあ。
オンリ前で実はこらえていたのですが、キット話をふられてしまったので。つい。
情報、ありがとうございました。日本版はどうするのでしょうね。
わたしは多分、声次第だと思います。勿論、内容も。赤いナイトなんて知りません。
声も内容もダメならわたしはジャガーノート呼びますよあれ。
いくら外見より中身が大事とはいえ、限度があります。ううー…。



2008年02月17日(日) えんぴつさんの限界に挑むオンリレポ後半戦


先週の今頃は。と、考えるだけでしみじみとした感慨が胸に染み出してきます。
あれから一週間。もう一週間。はや一週間!


こんばんわ、時間を置き去りにしている現実感がありません。もえぎです。
いえ、この表現も的確ではありませんね…現実感の現実感がないと申しますか。
確かにいたはずの、あの空間にあったことが、まるで夢か幻のように思えてきます。
あまりに幸福すぎた所為でしょうか。
ではでは、またもアホみたいに長いオンリレポを。
本気で長くてすみません。おしゃべりなのは、性分ですね(苦笑)
11日以降の江戸ツアー感想は、また、後日にこっそりと。
ゼノオンリ後半戦レポ、よろしければどうぞです。



2/11(宴もたけなわ?)

会場BGMにうっとりして。大音量で聴けるのいいなあ、とお喋りしていて。
まったりしておりましたら、今度はコスプレの方々が続々と登場でホァーでした。
目の保養という言葉がこれほど似つかわしいものも、そうないと思います。
紺堂嬢と二人でときめき倒しておりました。周囲の方々、ご迷惑をおかけしました……。
しかし改めてヴェクターの制服を、こうリアルに見ると、つくづく思っちゃいますね。
『総帥……!!』って(笑)
シオンさんやミユキさんがいらしたのですけれど、制服が危ないです。色んな意味で。
見ているこちらがはらはらします。なんて制服を社員に着せるのですかあの総帥は。
流石はセクシャルバイオレット悟郎だと思い知らされました。
そういやセラフィーちゃんもたいがい危ないとは思いましたけれど。
ヴェクター制服の危なさはぴかいちだと思いました。何でしょう。チラリズム?
しかしわたしが最強に盛り上がったのは、以下の場合でした。

もえぎ「うあああ。こ、紺堂嬢!フェイが!フェイがおるよおおおお」
紺堂嬢「あ。ほんまや」
もえぎ「美フェイ!美フェイぃいい」
紺堂嬢「美フェイて!なんでも美をつけりゃ良いってもんじゃ」
もえぎ「うおおお…かんむりょう。これであと、エリィもおったら完ぺ…」
紺堂嬢「?」
もえぎ「エリィイイイイ!エリィが、美エリィがあああああ」
紺堂嬢「おおっ。これは凄い。ゲブラー制服…」
もえぎ「美エリィがあああ、略して美リィがあああああ」
紺堂嬢「紛らわしいわ!!」

胸がバンバンバンってこのことですかおやかたさま。
一人でもだえるほどに感動しておりました。
お近くの方々、重ね重ねほんますみません……。
しかもえらいことに、
この後フェイとエリィがラブラブしてはったのでナチュラルに死ねました。
ゾハル…ゾハル、ありがとう……。

もえぎ「紺堂嬢…もし、今わたし死んだら、ダイイングメッセージ凄いことになるわ」
紺堂嬢「どんな?」
もえぎ「血文字で『オメガ』」
紺堂嬢「オメガ!?」
もえぎ「今なら、そこの窓から『アイキャンフライ』と叫びながら飛び立てそうやもの」
紺堂嬢「外、川やで。ここ」

それでもなお飛べるような気がしました。
とまれこうまれ。漸く多少は落ち着きを取り戻してきて。わたしもうろつくことにしました。
紺堂嬢にお留守番を頼んでうきうきとお出かけです。
ただ、スペースでおなかいっぱいにうっとりしてた時間が長すぎまして。
うろうろする頃には、あちこち完売になってしまっていたのが、ちょっと残念でした。
でもまあ、これは自業自得ですしね。
あ、そういえば。今回のオンリで、わたし成長したなあ、と思うことがありました。
うろついていた時、ふと、近くを通りかかられた方が、パンフを落とされたのです。
気付いていらっしゃるかどうか分からなかったので、急いで拾って、差し出して。
その時きちんと、『落とされましたよ』と言うことができました。
何をそのくらいのこと、と仰られるやもしれませんが。わたしとしては進歩です。
実は以前に、似たような状況になったことがありまして。
東京へライブで出てきたとき、開場まで少し時間があって。
ロビーで時間潰しておりますと。
今回のように、近くの方がフライヤーを落とされました。
その時も拾って、差し出そうとしたのですけれど。
咄嗟に『落とさはりましたよ?』と言いそうになってしまって。慌てて口を噤んだのです。
『いけない、ここは東京…いわばアウェイ……エスカレーターの立ち位置だって違う。だからここは標準語で言わないと、あれでも標準語で落としたの敬語は何て言えば?ええと。ええと……』
一瞬にしてこれだけ悩み込んだ結果。
『落とし…ましたよ』と、口にしました。
後になって『あ!落とされましたよだ!』と気付いて随分と悔やんだのです。
それが今回、きちんと言うことができました。
良かったー…ありがとう、ゾハル。ゾハルさまさまです。

あと、素敵サプライズというか…驚愕の事態が発生したりもしました。
僭越ながら、わたしも参加させて頂いた、U.R.T.V.アンソロで。
卒業文集のようなことになっていました(笑)
それにしてもほんとあの豪華メンバーって…!
目の前にずらり勢揃いされた時は、本気で明日辺り罰があたると思いました。
目も眩むほどとはまさにこのこと。
わたしも硬直しましたが、隣に座ってたU.R.T.V.好き紺堂嬢は凍り付いてました。
ああすみません、生まれてきてすみません。
恥の多い人生の写真を三葉見たことが(落ち着いて)
お名前を書いてくださったスペシャルな皆さま、
言葉にならないほど、ありがとうございました……!
そしてこの時ばかりは、つくづくものかきのかなしさを感じました。
即興で色々描ける、絵描きさんはやっぱり凄いなあ……!
で、後日。
誤字に気付いて悔恨にのた打ち回ったものかきの風上にも置けないもえぎさんでした。

しかし、くどいようですが。かえすがえすも、素晴らしいイベントでした。
終わるのが勿体無くて、惜しくて……ながくながく、あそこにいたかったです。
けれどもやっぱり終了時間は近付くものでして。お片付けタイムとなりました。
今回の心残り二強は、欲しい本が完売だったのと、お茶会に出られなかったことでした。
早いこと参加表明すれば良いものを、まごまごと悩んでしまったのです。
そうこうしているうちに締め切りになってしまって、これが本当に残念でした。
でも、後になって、それもいいやと思えるように、なりました。
……わたしは、エピ2が、どうしてもだめなので。
もしお茶会にエピ2をお好きな方がいらしたら。
無神経なことを知らずに言ってしまったらと考えて。
どなたかのご迷惑にならなかったと思えばこれも良いことでしょう。
とか言いながらも、あちこちでお茶会のレポを拝見するたびに、
いいなあ!とか思ってます(笑)
どんなケーキだったのでしょう。ほんと、素敵なことばかりしてくださるのですね。
色んな方にお礼を申し上げてから、会場を後にして。
おやつを少し買ってから、笑えるほど会場近くのホテルでくつろぐことにしました。
わたしと紺堂嬢と、いつもよくして頂いている、Yさんと。
三人でささやかお祝い、ゼノお喋りタイムです。

とてもとてもささやかでしたけれど、これもまた楽しかったのですよ!
絵描きさん二人なので、わたしがわあわあ言って色々描いて貰ってました。
調子に乗って、春喫茶仕様ウロボロスカップのデザイン案お願いしてました(笑)
三人がかりでわいわいと。お喋り、落書き、考察も?とにかく、いっぱい!
わたしがわあわあ言う所為で、話を随分喫茶に持って行っちゃってた気がします。
しかもここ最近どうにもイドが気になって仕方がないので、彼の話題なんかも。

もえぎ「紺堂嬢、紺堂嬢。イド描いてよ。喫茶イド。おっきいの!」
紺堂嬢「イド、うろおぼえや言うのに……」
もえぎ「(無視)イドはねえ、白シャツにロングサロン似合うと思うん。ロングサロンは黒ね」
紺堂嬢「うーん…あ、でも結構綺麗に描けた。きっとシャツは上のボタンまで留めんよな」
もえぎ「確かにボタン上三つは留めそうにないな。そう、こんな感じ!で、きっとこの後ぼさぼさ髪をエリィに括られるん。『客商売でしょ!』って」
紺堂嬢「……ちょっと、ホストに見えてきた」
もえぎ「……あ。ほんまやね」

実際はここにYさんもまじってわいわいしてました(笑)
Yさん長い時間おつきあいくださって、ありがとうございました!
色んなお話伺えましたし、次回もできればお願いします(笑)
メディーナママの役職は、確かに考えれば考えるほど気になってきました。
やー、でもあのイドかっこよかったです。またアップするのかな?
しかしこれから五時間以上喋ってましたが、話題の大半は接触者対存在な辺りがもう。
そりゃ気がついたら外が暗くもなります。
途中、紺堂嬢の別ジャンルでのお友達も合流しつつ、ケーキも買って、やはりわいわい。
最終的にYさんも帰られて(お疲れさまでした!)
それでもお菓子もケーキも、たんと残って。
残ったケーキは明日の朝ごはん!
お風呂に入って、体を流すのが少し嫌でした。
シャワーと一緒に、肌にふうわり張り付いた今日という時間が、
はらはらと流れ落ちてゆくようで。
あの場所にいた幸福な時間を、洗い流すのが、嫌でした。
それでもお風呂をあがって浴衣に着替えて、ベッドに横たわれば。
体の中で、いんいんと余韻が木霊しているような気がしました。とても幸福な木霊が。

もし翌日、トゥルカナ湖でゾハルがみつかっても驚かないくらい。
もし翌日、衛星軌道上から謎の攻撃をくらっても予想外とは思えないくらい。
ほんとうに。ほんとうに。幸福でした。





ですから。
もし。もし、ゼノでつらいことをお考えの方や、くるしい気持ちの方がいらしたら。
ご安心なさってください。胸に詰まる重たい塊は、お捨てください。
ゼノは本当に多くの方々から、掛け値なしに、てらいもなく、誠実に、愛されています。
憎しみも怒りもあそこにはありませんでした。あるのはおめでとうの声と笑顔でした。
ですから。もう。かなしいことは仰らないで。
十年経っても、何年経っても、わたしたちはゼノをあいしていますから。



2008年02月16日(土) オンリレポ書くのに四時間以上かかりましたおやかたさま…



ごりごりゼノオンリから日にちが遠ざかってゆきます。
時間の流れすら現実味がなく嘘のよう。


こんばんわ、今宵こそはゼノオンリレポを!もえぎです。
思い出せば思い出すほど思い出がとめどなく溢れて収拾不可寸前で。
それでも書かないわけにはいかないのです。
ゆえに、鬼のように長くなるとは存じますが、よろしければどうぞです。

―…と。その前に、ちょっとだけ。
バレンタインにこそこそ書いてたお話ですけれど。
予想通り、後日読み返して頭を抱えました(笑)
タイトルとかも…いきあたりばったりですしね……。
イメージとしましては、ポプ10のチョコポップなのですよ。
だからタイトルも歌詞からそのまま頂こうかと考えたのですが。
『チョコレイトキス』なんて書けるかあああああ!!となり理性が急ブレーキをかけました。
でも他に良いのが思いつかず、苦肉の策として一部ドイツ語。
それでもごまかしきれていない辺りホァー。
『Chocolate is trump』は貰いましたけれどね。
わたしのヘタレ語学力ではどうしようもないのですが……。
『チョコレートは切り札さ』で良いのでしょうか。だとしたら、可愛いなあ、と。
けれど、タイトルとお話の大意に気付いて頂けて、ほ、としました。
セクシー修行続行中です(笑)しかしそれにしても。
何やらわたしに現在空前のイドエリィブームが巻き起こっているのですがどうしたら。
厳密に言うと、フェイ、エリィ、イドの三人。みつどもえ?
喫茶で書いてからこの三人組がすっかり好きになってしまいました。
何か良い略称ありませんかね、この三人。ケイシオコスみたいな。
それはともかくとして、遅れに遅れた拍手のお返事を!



>十三日
・1時の方

お返事が本気で遅くて申し訳ありません。
オンリ、お疲れさまでした!本当に素晴らしいイベントでした……。
次回開催のお話なんかも聞こえてきますし、まだまだうきうきできそうです。
わたしは滅多にイベント行かないので、余計にこう感じたのやもですが。
イベントが、こんなにもこんなにも楽しくて嬉しくて素敵なものだとは、思いませんでした。
溜め息のように思います。ほんっっとうに、素晴らしいイベントでした。と。


>十五日
・23時の方

ホァァアアア。あの本を買ってしまわれましたか(笑)
ゼノオンリなのに浮きまくってたと思われる、裏表紙ベンジャミンを……。
じいーっと眺めてたら何故かベンジャミンがイケメンに見えてきてちょっとむかつきます。
本出しといてなんですが、わたしは無限のフロンティア暫し様子見やもしれません。
スパロボに全くなじみがない所為もありますけれど……コスモスのバージョン4が苦手で。
しかしそれにしても最初に速報記事を見たとき、第一に思ったことが。
『誰か小牟の胸に何が起こったのか教えてください』な辺りどうしようもありません。



ではでは。お待ちの方はあまりいらっしゃらないとは存じますが。
遅れ倒した、ゼノオンリレポ。オンリ以外のことも多いですが、ご了承ください。
なにせゾハルのおぼしめし連鎖だったのですよ。
十回目のお誕生日へと続く関西地方からのロードトゥゼノ。どうぞです。




2/10(お誕生日イブ)

日も暮れて。夜が来て。
紺堂嬢がわたしの自宅へ来て、出発までの時間潰しと打ち合わせ。
吐きそうなくらい明日を待ち侘びておりました。

東京へ行くのは随分と久し振りです。最早何年ぶりのことやら。
けれど別に年月を指折り数えるつもりはありません。
そんなことする時間があったら、製本作業します(笑)
移動手段が今回、夜行バスなのが不幸中の幸いでして。
ホッチキス待ち状態になっていた新世界本の製本が急いで進められておりました。
ここいらのことは、紺堂嬢のレポに詳しいです(笑)
因みに接触者対存在本は前日にわたしが悪戦苦闘の末完成させておりました。
作業が一段落してお風呂に入っておりましたら、
上階からとんてんかんてん聞こえる聞こえる。
階下まで金鎚の音が響いてたよ…紺堂嬢……。

なんとか本も完成。時間も良いくらい。
さむぅーい夜の中を、いそいそ出発して、夜行バスの出る駅へと電車で移動。
とはいえ、時間に結構余裕を持っていたので、出発まで半時間以上ありまして。
ゆえに、ここは一つ、両替も兼ねてゲーセンでポプ、ということになりました(笑)
しかし運命のいたずら。むしろゾハルやってくれた。予想外の事態に。
わいわい話しながらゲーセンに移動中のことでした。
大通り横の道、まばらながらも人が擦れ違う中、ふいに横からかかる声。

「もえぎちゃん?」

え。と振り返り、声の主を正面に据えますと。そこにいるのは中学以来の旧友。
みもふたもなく言えばヲタ仲間(わー…)
わたしは洛に一人暮らししてる間、旧友たちとの連絡がすっかり途絶えてしまって。
会ったのは本気で数年ぶり。思わずきゃあわあとはしゃぎまくってしまいました。
近況報告に花が咲きましたが、我ながらこの会話はどうかと思います。

もえぎ「ところできみこんな時間どこに?」
旧友「え。テラオンリ帰り。もえぎちゃんは?」
もえぎ「え。ゼノオンリ出発前」
旧友「相変わらずやね!」
もえぎ「相変わらずやね!」

度し難い。
なにはともあれテンションだけは無駄に上がりました。
ただこの遣り取りを横で見ていた紺堂嬢は笑いすぎだと思いました。
出発時間が近付いて、ばいばいしたのですが、テンション下がる気配皆無。
やっと集合場所に到着しても、まだ時間があまっている上、周囲に人影皆無。
コンビニで時間を潰しても、バス到着時間になっても、バスこない人こない。
ちょうふあん。
漸く一人だけ、キャリーバッグ引いたおねえさんがいらしたのですが。
わたしと紺堂嬢含めてもバス待ち人数三人だけ。
それでも時計は進みます。やっぱりバスはきやしません。
次第に鎌首もたげはじめる不安の蛇。
何せ数日前まで、関西地方はアホみたいに寒かったのです。何せ雪降ったのです。
岡山方面から来るバスが、渋滞やら事故やら路面凍結やらなっていない保障はゼロ。
あああだめなのですかゾハル。わたしやっぱり行けないのですかゾハル。となって。
しまいめには、たった一人のおねえさんまで集合場所を離れる始末。
あまりにも行って欲しくなくて、残っていて欲しかったので。
遠くなってゆく背中へ向かって小さく祈る始末。

「いかないで…!おねえさんいかないで……!!帰るん違うよね、すぐ側のコンビニに入って、寒さ避けて時間潰すだけよな?だからほら、そこのコンビニ(ハートイン)入って、入って、入って、ほら、ハ・ア・トォォォオオ…イィィーーーン!!」

横で聞いてた紺堂嬢は笑いすぎだと思いました。でも、必死だったのですよ。
祈り(?)のかいあってか、おねえさんは無事にハートインしました。何この動詞。
けれどもやっぱりバスはこなくて、本気でわたしがやさぐれ始めてますと。
おねえさんがコンビニから出てきて、ようやく、ようやくバスも到着しました。
心底ゾハルありがとうと思いました。安っぽい祈りばっかでごめんなさいゾハル。

やっとこさバスに乗り込んで、物珍しさにそわそわして。
わあ足置く場所があるー、ブランケットもあるよー、と軽く修学旅行気分。
人生初の夜行バスである上、ここまでテンションがおかしい所為もありました。
けれど慣れた様子の紺堂嬢は、さっさと体勢整えて寝てしまいました。
わたしは初夜行バスでちっとも眠れないのに、横からは軽いいびきまで。
何度か鼻つまんで息止めてやろうかと思いましたが、かろうじて思いとどまりました。
(でも帰りの夜行バスではやった)
バス内も電気が落とされて、まっくらくら。最早寝る以外にすることはありません。
なのに、これでもわたしは眠れなくて。いくら目を瞑っても、意識が沈まないのです。
『これがまんじりともできない、ってやつか……』と妙な感心をしておりました。
時間経ったかな、もう随分過ぎたかな、と思って瞼を押し上げるたび、
進んだ時間は十分もなく。
仕方がないので、闇の中、目を開けたままぼんやりしておりました。
ここでふと、バスのデジタル時計が、十二時にあと十数分なのに気付いて。
ああ。どうせなら、日付けが変わった瞬間を見届けて、お祝いしようと決めました。
一面の黒の中浮かび上がる、デジタルな緑の数字。
秒針も風情もへったくれもないデジタルなデジタルな。
いやに長い十数分間でした。色んな考えがごっちゃになりそうでした。

そうして。音もなく、ぎりぎりまで膨らんでいた数字が0に戻って。
咄嗟に両てのひらをぎゅううっと組むと、ひたすらに祈りました。
おめでとう。おめでとう。おめでとう。ありがとう。
おめでとう。ありがとう。生まれてきてくれて、出会ってくれて、ありがとう。
これくらいしか言葉がなくって。そしたら、うっかりかなしくなってきました。
時間の長さなんてたいした問題ではないと、分かってはいるのです。
けれど。それでも。この時は、どうしようもなく、年月というものを感じさせられました。
この時だけはおもっても良いかなあ、と思ったのです。

……ながかったよ。とても。とてもながかったよ。
前の半分は光り輝いていたけれど、後の半分は墨を塗りたくられた黄金だったよ。
つらかった。苦しかった。何よりもかなしかった。
ただ。ただ。この十年は、長かったよ。ゾハル。

暗い中で、じわ、と滲みかけたものを拳でぐしぐし消して。
浅い眠りを捕まえようとしました。



2/11(お誕生日当日)

結局関西から東京まで、比喩でもなんでもなくまんじりともできず。
すこぅしばかり意識が沈んだとしても、
作りかけのミルクレープみたいに薄い層、沈んだだけ。
うとうとした千々の眠りをまとめたって、二時間あるかどうかという。
甲斐の国(多分)で休憩入ったときは、お土産売り場の信玄餅ではしゃぎつつも。
早朝。江戸へと到着致しました。

休日の朝だというにあまりにも人が多くて呆れつつ(休日の朝だからこそ多い?)
東京駅でこれJAROもんじゃないかというくらい見本と違う朝ごはんを食べて。
お昼ごはんを買ったり、東京ばなな(字不明)売り場の配置にシュールさをおぼえたり。
適度に時間を調節してから、いざや赴かんオンリ会場。

駅に到着、会場めざして移動中。笑えるくらい会場近くに、予約したホテル発見。
まさかここまで近距離とは思いませんでした。
会場まで迷うかなー…?と一瞬思ったのですが、杞憂でした。
人の流れについていくだけでした(笑)
で、会場ビルに到着して。暫しロビーで待ってから、エレベーターで移動。
そのエレベーターが荷物用のものでして(笑)初めて荷物用のに乗りました。
でもこのエレベーターが今止まって、救出までの様子がニュースにでもなろうものなら。
死んでも死に切れないだろうなあ、と嫌な会話をしておりました。

そして、とうとう見えてきた会場。ごそごそとサークル入場証を取り出します。
この入場証がとっても綺麗なのですよ……!
最初届いたとき、感動のあまり言葉をなくしました。
きっと入場時に渡してしまうだろうから、カラーコピーとっとこうと思っていたのですが。
うっかり忘れていたのを心底悔やみました。それもこれもベンジャミンが悪い(転嫁)
名残惜しく思いながら受付の方に渡そうとしましたら……。
なんと主催のKさんご本人で軽く恐慌状態に陥るところでしたゼノゼノ。
な、なんて上品できれいなおねえさん……!
思わずおろおろしそうになっておりましたら、入場証はそのままでと仰られて。
持っていて良いのです!手放すこともなく。大喜びでした。
今も大切な宝物として持ってます。

この時点で既にほうけてしまいそうでしたが、スペースの準備をしなくてはで。
半分くらい茫然としていたわたしと違って、紺堂嬢の手際の良いこと良いこと。
布敷いて本出してきちんとバランス考えて配置して値段表作って……。
まあ、値札表については、わたしの字が汚いので、書いてーと頼んだのもありますが。
最終的には新刊説明までわざわざ別に作ってくれるという至れり尽くせりっぷり。
この気働きにはきちんと後日報います。ケーキワンホール焼きましたよ!
それに、わたしも全部を彼女に任せっぱなしではありませんでした。当然ですが。
なんとか用意できた、小説本のブックカバーをセットしてみたり。
あと、無料配布のウロボロステッカー並べたりしてました。
出発前の日記で『おまけ』って言ってたのは、これのことです。
けしごむはんこで、ウロボロスを彫ってみたのです。U.M.N.の。
案外さくさく綺麗に彫れたので、本人としては大満足だったのですが。
うん…わたし忘れてた…はんこって、押したら模様が逆になるの、忘れてた……。
結局二個彫りましたよウロボロス。ちょっと切ない。
しかし、彼女のバランス考慮すら無視して、配置した新世界本の目立つことときたら。
表紙の色…という所為もありましょうが、その、うち小説本ばっかなので。
人目を引く、イラスト入り表紙の本が、新世界本しかなかったのです。

お隣さまが残念なことにおやすみでいらして(是非、おしゃべりしたかったです……!!)
どうにか落ち着いたスペースで、残念やねえ、残念やったねえと話しておりましたら。
なんとそこに新刊がっ……!
素敵配置の恩恵を受けまして、箱開封の刻に立ち会ってしまいました。ありがたやー。
箱が開いて、中身が見えた瞬間。周囲からどよめきにも似た感嘆の声が漏れました。
わたしもその一人です(笑)本当に、素敵でした……!
あちこちのサークルさんも、スペース整理が落ち着いてきて。
会場内はエンドレスにゼノ曲が心地良く鳴り響いていて。
外はうららなお天気に晴れていて。楽しげなお喋りが満ちていて。今日はお誕生日で。
思わずぽつり、と隣の紺堂嬢に呟いてしまいました。

もえぎ「なんか…わたし、もうこの時点でおなかいっぱいやわ……」
紺堂嬢「早!!」

確かに(笑)まだ開場してませんのにね。
けれど、心底、そう思いましたよ。
もうこのままで良いのではないかと。
段々と頬が熱くなってくる感覚は気のせいではなかったと思います。
そしてまた懲りもせず、うっかり、じわ、と視界が滲みかけました。
おめでたい席でばかみたいなので、また夜でも暗くもないので、すぐさま指で消しました。

わたしが何を思おうが、開場時間は迫るものでして。
外の廊下に伸びている列が、随分と長いように思われました。
やがて。とうとう開場。待ち望んでいらした方々が、会場に入ってこられました。
そして、開場二秒で長蛇の列が出来る様子を目の当たりにすることができました(笑)
いえあの、今回スペース配置に、とても恵まれまして。
色んなところが見渡せる位置にいることができたのですよ。
凄かったです開場二秒怒涛の展開…流石はカラフルなアンソロさん。
しかも、うちの机の真ん前はイラストギャラリーがばっちりで。
座ったまま堪能でしたし。贅沢ー。
更にはちょっと振り返った位置が、コス写真の場所だったのです。目の保養目の保養。
なので、しみじみと会場の雰囲気を味わうことができました。
見ているだけで、いるだけで、幸せでした。

しかし、ずっとのんびりしているわけにもいきませんでした。
ありがたいことに、スペースに寄ってくださるお客さまがいらっしゃったので……。
お立ち寄りくださいましたお客さまがたに、心より御礼申し上げます。
応対がわたわたしておりまして、申し訳ありませんでした。
取り敢えずブックカバーをつける手際が悪すぎたと思います。
ほ。他にも、どきどきしてしまうような方々が、いらしてくださって。
思わず悲鳴みたいな声を上げそうにもなりました。
ひそかに持ってきていたヴァンホーテンチョコが、ああも役立つとは思いませんでした。
Sさんお菓子をありがとうございましたアンソロお疲れさまでした……!
もったいなくてまだお菓子が食べられていません。暫く神棚にお供えです。
Kさん、本当に素敵なイベントでした、主催お疲れさまでした!
物質的にも精神的にも、たくさんのもの頂いて…頑張って、イドを書こうと思います。
Rさんこちらからご挨拶に伺わず、失礼致しました。
ふたりのアンソロがある光景に少し泣きそうでした。
そ、卒論…あまりご無理をなさいませんよう、どうかご自愛ください。
皆さま、ほんとうに、ありがとうございました!!



中途半端ですが、今日はここまでです。
や。書けば書くほど、終わんなくなっちゃいまして……。
とにかくオンリ終了までは書き上げるぞ!とがんばりましたら。
えんぴつさんから『長いよ!!』と言われてしまいました。
なので今日は前半戦ということで(笑)後半戦は明日にです。
本当にタイトル通り、四時間以上書いてたんです。
あまりの終わらなさ加減に本人が一番びっくりです。



2008年02月14日(木) 多分冷静になって読み返したら頭抱えると思います


うおあああ早くゼノオンリ感想を書くべきだとは思うのですけれど!
今日は何せ日が日なので、慌てて書いてしまいました。


こんばんわ、ゼノが好きすぎて困っています。もえぎです。
ゼノオンリ感想ちゃっちゃと書くべきなのはじゅうじゅう承知なのですが。
おもいがいっぱいいっぱいになりすぎて、息苦しいくらいです。
何か色んなものがほとばしりそうなので、バレンタインにかこつけてお話を一つ。
……ごめんなさい、三十分くらいで書きました(笑)
あまいの大好きいやしんぼサイトとしましては、このイベントは逃せません。

即興のため、内容がかなり大変なことになっているような気がしないでもありません。
とにかくフェイエリィが好きなのですよ。接触者対存在が好きなのですよ。
いいえ、もうみんなみんな大好きなのですよ!
たくさんの人たちが書きたいなあ……!
しかしアップしといてなんですが、内容適当で本当にすみません。
日記タイトルにも書きましたが、絶対後日のた打ち回りそうな気がします。
ならやめなさいって話ですがもうこれは勢いです。
タチ悪い!タチ悪い!!





『(Chocolate is trump?)(Chocolate kuβ!)』


 ふたりが向き合う。いやに、しゃちほこばった様子で、立ち尽くす。そのくせ、お互い口の端に見え隠れする微笑の影を、隠そうともしないで。
 顔を合わせて、向かい合う。手に手に、何かを持ったまま。ゆっくりとフェイが口を開いた。

「バレンタインおめでとう」
「バレンタインおめでとう」
「お花をどうぞ」
「お菓子をどうぞ」
「ありがとう」
「ありがとう」
 おうむとおうむが話しているかのような、奇妙な対話。対話と呼んで良いものかと、暫し考え込んでしまいそうな、おかしな対話が、一定のテンポで繰り返される。
 やがてふたりは、それぞれ手にしていたものを相手へと手渡す。
 フェイからは、香りの強い野の花を集めた花束。あちこちにハーブがまじっていたり、花の種類がばらばらだったりして、とてもお店では並べられないようなもの。けれど雑多に力強く咲き誇る百花の生命力は溢れんばかりで、束ねているまっさらなコットンのリボンが、はちきれてしまいそうなくらいだった。
 エリィからは、小さくまとめられたお菓子の箱。勿論中身はチョコレートで、お手製のプラリーヌや、トリュフや、またちっちゃなショコラタルトが、たっぷりと詰め込まれている。普段使いのチーズが入っている輪っぱの箱が、空になったのを幸い、即席のプレゼントボックスにしてみた。当然、リネンのリボンをかけるのは忘れない。
 贈り物を交換する。それぞれに、手にする。贈られたものを、暫し感慨深げに眺めると、ふたりは同時に笑みを深め、また顔を合わせた。
「お礼にお菓子はいかが」
「お礼にお花はいかが」
 芝居がかった口調で、からかうように訊ねてみる。最早微笑は隠すまでもない。
「頂こうか?」
「頂きましょうか?」
 とうとう、ふたりは一緒に噴き出した。

 笑いの衝動がおさまらなくて、少しの間、ふたりはくすくすと笑い続ける。うわべばかりしかつめらしくもわざとらしく、続けてきた遣り取りが、自分達のしたことながら、おかしくてたまらなかった。
 お菓子を貰った、お花を渡した。お花を貰った、お菓子を渡した。それじゃあお礼にお菓子をどうぞ。ではではこちらこそお礼にお花をどうぞ。こんなことを繰り返していれば、いつまでたっても終わりやしない。
 ならば、どうするか。簡単なこと。ふたりが今までしてきたように、するだけのこと。

 解かれたリボンは、コットンもリネンも絡めて結んで花瓶の飾り。卓に置かれたそれには、ちっちゃな花束が揺れている。ごっちゃになった野の花から彼女の指が選び取った、幾筋かのハーブは今日の晩ご飯に、幾筋かの花は挿頭に。暁色の髪に咲く小ぶりの花を見つめながら、彼はぱかん、と箱の蓋を開いた。
 ふたりで共に分かち合う。いつも、いつでも、それだけのこと。


 だから……。
 ふたりで分け合ったあまいお菓子が、最後の一つになったとき。たった一個きりのそれを、ふたりがいかなる手段でか半分に分かち合ったのも、また、当たり前のこと。
 そう。『いかなる手段』。でか。



2008年02月13日(水) ありがとうございました!!!!



東京ゼノオンリという名の誕生祝関東出兵(動員人数二名)より無事帰還致しました!
ことばが。ことばがありません。


ただいま戻りました!もえぎです。
ものかきだと申しますのに、これほど言葉の無力さを思い知ることはないと思います。
ゼノオンリ。ほんとうに。ほんとうに素晴らしかったです。
とてもとても言い尽くせない言い表せないほど。
もう暫く経てば、多少は表現できるやもしれませんけれど。
今はまだ。軽く夢の中のよう。
それに加えて人生初の夜行バスで人生史上最強に足がむくんだ影響もありまして(笑)
おお…うおお……足が気持ち悪い……。言葉を選ぶ余力がありません。
夜になり、やっとこさましになりましたが、あのむくみは本気で最強でした。
そのうちこれ靴はじけとぶんじゃなかろうかとさえ思えるほどでした。

まあ、そんなことはさておき。
詳しい感想は後日に。
どうにかこうにかうきうきわきわきしながら語らせて頂こうと思います。
ですので今はふたつだけ。

ひとつ。
ゼノオンリが終わったら、暫くゼノは休憩かなー…なんて、思っていたのですけれど。
とんでもない。むしろ逆でした。見通しのなんて甘いこと。
かえってゼノ愛は高まるばかりでした。
あれも書きたいこれも書きたいそれもまだ書いてない!みたいな。
みんなだいすきです。まずはどうしましょう。…………春、喫茶?(笑)

ふたつ。
スペースにお越しくださいました方、本を手にとってくださいました方。
オンリ主催者さま、アンソロ主催者さま、素敵な作品をたくさん発表された方。
もし会場にいらっしゃらなくても、世界中にいらっしゃる、ゼノを愛する方々。
それから。すべてをうみだしてくださった方々。
いっそのこと宇宙規模で皆々様。
おつかれさまでした、ありがとうございました。
筆舌に尽くしがたい、ありったけのありがとうございました!


もしオンリ翌日にニュースで『ケニアのトゥルカナ湖でゾハルが発見されました』
なんて報道がされましても。
足を組んでカルピス傾けながら驚きもせず『やっぱりな』と言えるくらい、幸福でした。



2008年02月09日(土) 既に目眩の幸福なイブイブ


ホッチキス問題、解!決!
ありがとうゾハル。こんなみみっちいことにまでほんまありがとうゾハル。


こんばんわ、どうやって解決したかどうかは聞かないでやってください。もえぎです。
それはひみつということで(笑)
やー、それにしても、無事解決して胸を撫で下ろしております。
接触者対存在本は、これにて完全決着です。
新世界布教本も後はがちゃこんするだけですしね。
本気で直前まであわあわでしたが、何とか心安らかにオンリへ赴けそうです。
こんなに穏やかな気持ちで夜を過ごすのは、久し振りな気が。
今週はひたすら作業作業だったので。ようやっと一息つけたような。
これでやっとご褒美に、燦然と光り輝くU.R.T.V.アンソロを読むことができます!
先日、届きました……!主催者様、本当にお疲れ様でした!
素晴らしいものでした。何がとかではなく、もう、存在が。

さてオンリ。遅れ馳せにもほどがありますが、トップに張らせて頂きました……。
もっと早くに張るべきだったのやもしれませんけれど。
なんとなく、拙宅のようなところと繋げてしまうのが、申し訳ない気がしまして。
けれど直前になって、やっとこさ、決心がつきました。
素晴らしい日にちに、開催してくださった主催者様に、心よりの敬意と感謝を。

さて。オンリ前の日記はこれが最後です。
わたしは夜行バス組なので、明日の夜に出発です。
前日から東京入りするのが一番なのでしょうけれど、ちょっと無理だったので。
早くに行かれる方々、どうか良い旅を。そして前夜祭を楽しまれますように。
しかし、わたし夜行バスは初めてなのですが、のっけから不安です。
なにせ雪が降ったのですよ。
のんきな温暖瀬戸内地方に、今日は雪が降りました。しかも盛大に。本格的な。
一年に一回、雪が降れば珍しいという地方に、よりにもよって出発前日に(笑)
わたしは『雪が降る→傘をさす』という風になかなか考えることができない人なのですが。
今日は流石にさしました。傘に雪の降る感覚って面白いですね。
窓を叩くのが風でもなく雨でもなく雪というのも面白くて。
まあ、さっさととけてなくなっちゃいましたが。路面の凍結が心配です。
しかも東京のほうも雪なのですよね?無事に辿り着けるのでしょうか……。
これで到着できなかったら、あまつさえ途中の道で事故ったりしようものなら。
死んでも死にきれません。
お願いゾハル、これがオンリ関連最後のお願い……!!

できれば今日の日記で、一つくらいお話でもアップできればと思っていたのですが。
新刊作業がぎりぎりすぎてかないませんでした。申し訳ありません。
素敵なメールのお返事も、帰宅後にさせて頂きますね(ありがとうございました…!)
力の大半をオンリにつぎ込んでしまいました。
ゼノオンリの後は江戸ツアーもありますし。目的は二つ。
ピエール・エルメのマカロンハンティングと上杉江戸屋敷跡訪問。
ツッコミは受け付けません。わたしにとってはどちらも同等。


心待ちにしすぎて、どきどきしすぎて、くらくらしてるくらい楽しみです。
そうそう。ちみちゃいおまけを、無料配布することにしました。
本ではなく、ほんとに『おまけ』。よろしければ、手にとってくださいね。
それでは。会場でお会いできることを、楽しみにしております。



2008年02月08日(金) ゾハルよどうかわたしのホッチキスに力を



もうこの際グラーフでも構いません。おちたるしゅしをめざめさせー。
オンリまであと三日だというのに怒涛の作業進行中です。あと三日なのに!


こんばんわ、わたしサイドの作業多分完了!もえぎです。
何故『わたしサイド』などというよく分からない言葉がついているかと申しますと。
今回の新刊二冊、そのうち一冊である新世界布教本。
そっちで友人の紺堂嬢におもいっきり手伝って貰っているからです。
もう少し正直に白状しますと、おもいっきり迷惑かけまくっているからです。
彼女に頼んでいる原稿と、わたしの手元にある原稿を合体させてやっと完成です。
最初は新世界布教本のカットだけを頼んでいたのですが。
彼女のキャラミル的ナイト性格につけこんで、頼みごとがずんどこ増えていきました。
表紙を描いて貰い、ページ折るの手伝って貰い、スプレーのり分けて貰い。
助言も貰いツッコミも貰い多量の時間も貰いました……。
オンリで新刊二冊、きちんと出てたらそれは何よりも彼女の功績です。
ほんまありがとう、紺堂嬢……今年のバレンタインはケーキワンホール作るよ。

怒涛の作業。怒涛のトラブル多発。こんな風。
・予期せぬ直前での風邪っぴき
・予期せぬ表紙の企画倒れ危機
・予期せぬマシントラブル(注:プリンター)
・予期せぬスキャン不可
・予期せぬインク切れ
・予期せぬまさかのダブルインク切れ
・予期せぬフォント彷徨の旅
・予期せぬしっぽ切断
・予期せぬ表紙剥がれ危機
・予期せぬスプレーのり切れ
・予期せぬホッチキスの悲鳴
ネタですかこれは。

……よくもまあこれだけトラブルまみれで、ここまでこぎつけたものです。
でも、まだしみじみするには早かったりするのですよ。
予断を許さぬ、ある事態がまたも発生しているからです。
それは上記の怒涛のトラブル、最後の一つについて。
紺堂嬢と、メールでこんな遣り取りをしておりました。

もえぎ『紺堂嬢、ホッチキスって止めるのこんな難しいもん……?一応最後まで貫通するんやけど、首の皮一枚というか。何かコツとかあるんかしら』
紺堂嬢『机に置いて体重かけてガチャンコしたらやりやすいかな。それでダメなら枚数が多いんだよ』
もえぎ『……に、にじゅうまいちょっと……?』
紺堂嬢『!?それはかなり無理だよもえぎさん!』
もえぎ『わあんだって!!』

ホッチキスの限界を、知りませんでした……(遠い目)
や。で、でも頑張ります。もう少しホッチキス修行してみます。
ただここまでわたしの計画見通しが甘い所為で、しわ寄せが全て紺堂嬢に。
彼女は現在、解決策を探してくれてます……ほんまごめんよ。
ともあれ本は、二冊。出そうです。たぶん。
そうそう、くじけそうだったブックカバーも、どうにか完成しました。
枚数はあまりないのですが、まあ欲しい方そんな多くないと思うので(笑)
よろしければ、小説本に、カバーをかけさせて頂きますね。
デザインがんばったのですよ。ちくちくちょっぴり縫ってみました。
実は、ブックカバーの下地にある模様に意味があったりします。
参加させて頂いた、接触者対存在アンソロのお話なのですけれど。
その中で、エリィがバブーシュカを頭に巻いています。
で、ブックカバーに使っているのが、そのバブーシュカと同じ模様なのです。
とても可愛い模様なので、何かで使いたいなあと思っていたのですけれど。
こういう形で用いることができて、少し嬉しかったりします。
では、本気でギリギリですが、新刊二冊の内容をちょこりとお知らせ。


・ナムカプ布教本
「この図はフィクションではありません」

ゼノ好きにおくるナムカプ布教本。作品の軽い説明やキャラ紹介、お話などを収録。
けれど何より特筆すべきは多分紺堂嬢渾身の表紙です。シュリケェーン。
タイトルから何となく察して頂けましたら(笑)


・ゼノ十周年祝い接触者対存在本
「Aphorism Kitchen」

フェイエリィのお話(アフォリズム派生)を幾つかと……出張喫茶を(笑)
お祝いだしね!ということで、喫茶を書いてしまいました。いつものメンバー+イドです。
何せお祝いです。お誕生日です。おめでとう、をあらわすために。



>七日
・12時の方

天気予報で、いつもは気に留めない関東地方が気になってなりません(笑)
やはり東のほうはこのところ雪なのですね…完全武装で挑みます。
取り敢えずほぼ日ハラマキは必須だと心に誓っています。
しかしわたし夜行バス組なのですが、途中雪で止まらないかとそれがやや不安です。
こういうときこそゾハルですね。どうか江戸まで無事辿り着けますように。
ほっこりするお言葉、ありがとうございました。ぬくぬくにしていきます!



2008年02月05日(火) 多分木曜日が一番忙しい


小休止。だいたいの印刷は終わりましたが、山はまだまだ……。
もう一週間切ってますのに、この進捗はどうなのでしょう(苦笑)


こんばんわ、我ながらこの悠揚迫らぬ様子はどうかと思います。もえぎです。
もっと焦ったって不思議はありませんのにね。
残る工程が印刷のみで、書くこと自体は終えているからでしょうか。
接触者対存在本の印刷は九割以上が終了、あとは表紙と少しだけ。
アフォリズム関連と、おまけに出張喫茶なお話を書いてみました。
いっぱい印刷していっぱい折り折りしましたよ。
何と申しますか、あの折り作業は、無我の境地に旅立ちそうになりますね。
座禅みたいな気分になってました。何故か(笑)
新世界布教本も、わたしの作業はほぼおしまい。
せっかくの布教本、文字だけでは面白みがないと思いまして。
友人の紺堂嬢にカットや表紙をお願いしています。
そちらとの合わせ作業が済んだら、あとは印刷で完了です。
……彼女には本当に迷惑をかけまくってしまっています。
そのうち、がつんと本腰を入れてお礼しまくらないとです!
みぞれみたいな雨や、氷雨にさえ打たれて体調不良だというのに。
いっぱい素敵な絵を描いてくれて。
ごめんよ、紺堂嬢。わたしがベンジャミン大久保彦左衛門を頼んだばっかりに……。
きみをベンジャミンデイズに引きずり込んだお詫びは必ずします。全力で!


最近、少し悩んでいることがあります。いえたいしたことではないのです。
あのですね。コスモスのバージョン4や新世界主人公ペアの参戦が決定した。
『無限のフロンティア』って、どう略せば良いのでしょう?
や。友人と話していても、今はフルネームで呼んでいるので、長くって。
どうにか略称を名付けられないものかと、友人とも相談していたのですが。
なかなか意見がまとまりません。

「むげんのふろんてぃあやもんなあ…どう略そうかしら」
「むげふろとかは?」
「んー、なんかぴんとこない。あ、むげんてぃあでどう?」
「響きは良いかも。でも、あんま略してないなそれ」
「……本来の目的から外れたら意味ないか。ああ、もう!」
「むげんのふろんてぃあやから…ムフア、とか」
「ベガ!?」
「それはムハァ」

まとまりません(笑)
思いついたときは、むげんてぃあでよさそうな気もしたのですけれどね。
友人からは『もうタイトルにOGサーガってついてるからそれでええやん…』
とも言われたのですが、それを受け入れることには躊躇しています。
だって、『サーガ』じゃないですか。……紛らわしく思えてしまって。
うーむ?どんな名前ならしっくりくるでしょう。暫く悩みは続きそうです。

こっそりもう一つ悩んでいること。これもまた些事ですが。
二月はゼノの月。オンリが終わるまではゼノに専念と心に決めています。
けれど、お誕生日が終われば。少し他にも色々しようと考えていました。
本を読んだり。そう、本!一月はオンリ準備でちっとも読めなかったので。
それに、久々にゲームをしようとも思っていたのです。
結局まだ購入していない、バサラ2の猛将伝(ちがう)を、と。
公式サイト見てたらずんずん買う気が失せていくのですが、弾正には会いたいのです。
むしろ弾正に会いたい気持ちは募るばかりです。
何せ弾正ですもの!松永弾正!
どれだけひどいことわるいことろくでもないことするのかしらと、考えるだけでときめき。
弾正はろくでなしでこそ弾正だと信じ込んでいます。
が。二月の末には、モノリスさんからソーマブリンガーが出ます。
光田さん大絶賛の、ソーマブリンガー…心が揺れます。
スタッフさんが発表されないので、暫く静観の構えだったのですが。
いざ『発売今月だよ!』と言われてしまうと、ぐらり傾きそうになります。
早くスタッフさん発表してくださらないかなあ、と公式サイトを覗いています。
『スマブラ最新作にコスモス出ないかなあ』なんて考えながら。

よくよく思い出してみると、去年の今頃は喫茶だったのですね。
まさかこんなことになるとは露ほども予想しておりませんでした(笑)



>四日
・23時の方

いらっしゃいませ、ようこそお越しくださいました。
そうなのです。少し前に、ゾイドの小説はサモナイ共々引き上げてしまいまして…。
更新がないまま置いておくのも、賑やかしみたいで、失礼に思えたのです。
拙宅のトーマとビークを気に入って頂けて、嬉しいです。
わたしも彼らが大好きでした。好き勝手書きましたけれどね(笑)
もしご希望がありましたら、数日限定で再アップなども考えておこうかと思います。
胸にほっこり染み入るお言葉、ありがとうございました(ぺこり)


 < 過去  INDEX  未来 >


もえぎ [HOMEPAGE]