拒絶されたと感じたら 私は二歩うしろへ遠ざかります そして立ち止まって 眺めます 眺めるだけです 自分からは近寄ることができません 同じことをして また拒絶を感じることが 恐ろしいからです
悪いことをしたと思ったあなたは 説明をするか 遠慮しないで近寄ってきてください
私は立ち止まったところから動けません 待っているだけです 私は近寄っていいのだと わかるサインが見えるまで ずっと ずっと 臆病にがくがくとふるえて 目をごしごしとこするのです
あなたが一歩 こちらに近寄ってくれたなら それを見た私は やはり一歩をふみだせる
まったく臆病な身勝手です
寒さにみぶるいして ストーブをたいた
つたわりくる体温より 冷たい壁をえらんだ
なにかさみしくて 自分で自分の肩を抱いた
恋人になったら どんな権利がもらえるというのだろう
縛りつけたなら 窮屈がられて
かまってほしいとねだったなら うるさいと邪魔にされる
なんにも 思い通りになんてならない
だけど
私を不安にさせないで
そう胸で嘆くことくらいは 許してもらえるのだろうか
衝撃で苦しもうと 表に出すものか
いじけたり ひねくれてみたり 誰かを嫌ったり するものか
本当の気持ちは私が一番知ってる フィルターとか プライドとか そんな視界をぼやかせる余計なものに 騙されちゃいけない
調子づいてもだめ 不安でからめとろうとしてもだめ
いつだって自信などないのに 信じなくてはだめ
苦しくて 苦しくて 涙はとめどないけれど
泣きつく権利を私は持っていないから こうやって たえしのぶだけ
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