キ ミ に 傘 を 貸 そ う 。
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2009年12月30日(水) |
少し、前のことだけど |
話の流れで、彼が言った。
『結婚しよっか。』
それから何だかリアルに、 結婚を考えるようになった。
好きだなぁと思う。
でも、大丈夫なのかな?っていう不安の方が大きいかも。
けど、あの日から私は 貴方のこと、もっと大切に思えるようになった。
いつもいつも本音が見えない貴方の 本気を見た気がしたから。
Jのことはやっぱり忘れられないけど、 気持ちの整理がだいぶついてきた気がする。 って、遅いか。
今会いたいのはやっぱりイチ君だし、 こんなに大切にしてくれる人には もう今後会えない気がする。
最近、会社で周りの先輩がどんどん結婚していく。 だから、嫌でも結婚のことを考えてしまう。
私はイチ君と結婚するのかな。 一生、一緒に生きていくのかな。 大丈夫かな。
そんな風に考える。
恋愛と結婚はやっぱり違う気がする。 恋愛は、「好き」な気持だけでできるけど 結婚はそうも行かない。
今日は、会社の先輩の結婚パーティーにお呼ばれした。 2人ともすごく幸せそうで、 不覚にも(?)「結婚したーい。」なんて思ってしまった。 (普段はあんまり思わないので)
あんな風に、素敵な人に愛されてたら幸せだろうなーなんて。
あれ? 今の彼も、素敵なはずなのにな。おかしいな。
やっぱり心のどこかで 「この人じゃないのかも」なんて思ってるんだろうか。
でもやっぱり会いたいんだよ。すごく。
そんな彼は海外出張中。 明日、帰国します。
気が付いたら、あまりにも日記を書いていなくてびっくり。 それもこれも、自分1人の時間が少なくなったからだと 今日改めて実感した。 彼と一緒に居る時間が、私には増えすぎたのだ。
私はいつものように、また夢を見た。
『J(前の恋人)とイチ君(今の恋人)、どちらを選ぶのか。』
繰り返し見ている夢だ。
その日もまた夢を観ていた。 夢の中、Jと久しぶりに会って、私とJは笑い合っていた。 「あぁやっぱり好きだなぁ。別れても大好きだなぁ。」って 泣きたいくらいに思った。
けれど、今はイチ君と付き合っている訳で Jの所に戻る訳にはいかない。 でも、でも…私には、Jが合っている。実感した。
そしてイチ君に別れを告げに行こうとする。 けれど、そこで足が止まる。
今の彼の優しさ、笑顔、振る舞い、 全てを思い出して、身動きが取れなくなる。 ”私は 今の彼を 裏切れない”
そんな夢だった。
何度Jを夢に見れば気が済むだろう。 何度、どちらを選べば幸せになれるかを考えたらいいのだろう。 終わりのみえない無限ループの中に、私は独り取り残された。
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この世には、表面的な優しさと、本当の優しさが存在する。 前者を持っているのが今の彼、後者を持っているのが、Jだった。
けれど、それを実感できたのはやっぱり別れた後で、 でもよりを戻そう、なんていう気は私にはなくて。
誰と一緒に居たら幸せになれるかなんて答えは 論理的には導けない。
「今 会いたいのは誰?」 と聞かれたら、彼だと答えるだろう。
けれど、
「明日世界が終わるなら、最期に会いたいのは誰?」 と聞かれたら、きっと答えはJになるだろう。
携帯電話を開く。新規のメールを作成する。 「J,元気にしてる?」 そこまで打って、私は手を止める。 送信ボタンは押さないし、押せない。 私からこんなメールなんて、送ってはいけないんだ。 別れを告げた私が、Jを気にかけていい訳がない。
苦しくて、涙が出て、Jの笑顔を繰り返し思い出す。
どうして上手くいかなかったんだろう。 どうしたらうまくいったんだろう。 どうして遠距離だったんだろう。 どうしてあんなにも愛していたんだろう。 どうしてあんなにも幸せだったんだろう。 どうして、どうして、
けれど何故か、別れを選んだこと、後悔していない。
ただ、思い出す。何度でも何度でも。あなたのことを思い出す。 幸せであって欲しいと願う。 けれど、私より愛する人を見つけないで欲しい、と 最大級にバカな私が、想う。
携帯電話を開いたまま、メールを送れないまま、 私は眠りにつく。 いつもだったら隣に彼が寝ているはずだけど たまに1人になった夜には、こんな風にJを思い出す。 愚かだ、と何度も思う。 罪だ、と何度も自分を責める。
朝が来て、メールを送らなかった自分に安堵する。
Jを、乱してはいけない。 これ以上、傷つけてはいけないのだ、と思う。
今月末、両親と今の彼と、食事をすることになった。 彼が望んだことだ。 彼は、私と暮らしたいと思っている。 そしてゆくゆくは、結婚したいと思っている。
ありがたいことだと思う。 こんな風に、いつだって大事にされて、 一緒に住みたいって思ってもらえて、 結婚したいって思ってもらえて、 これ以上なんてないはずなのに。
私の心はどこにあるんだろう?
時間が、ない。
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