キ ミ に 傘 を 貸 そ う 。
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2009年04月18日(土) |
最後の、愛の、手紙。 |
今月の初めに
Jから手紙が届いた。
誤字脱字が一切無い、細い筆ペンで書かれた 6枚の手紙だ。
まだ彼と付き合っていた頃に、私はたまに言っていた。 『 手紙が欲しいな。 』
当時、彼はそれを嫌がって 手紙を書いてくれたことはなかった。 けれど、大喧嘩をしたときに、以前も1度書いてくれた。
そして別れてから、最初で最後の手紙が届いた。
手紙の内容は 今までの懺悔、まだ私を愛していること、 これからも好かれる努力を続けていきたいということ それでも許してもらえるかな?
そんな内容だった。
別れてから、1ヶ月。 今でもJを忘れた日は一度だってない。 ”Jと話したい。あの頃みたいに、バカな話で何時間だって…。” そんな風に思ってしまう自分も居る。
けれどもうそれは叶わないことで。 叶わないようにしたのは、他の誰でもない私で。
キミは手紙に書いていた。 『君はきっと、ずっとずっと昔から僕との別れを想像してきたのでしょう。 …(ある内容)…だったとき、未来の君のそばから 僕が消え去りつつあることを知りました。』
ショックだった。 私は彼を、こんなにも傷つけていたのか、と。 彼はそんな不安を一切私に口にせず、明るくふるまっていたのに。
思い出はいつだって、人間の都合の良いように 明るいものだけが残っていく。 だから今、勝手に浮かんでくるのはJとの楽しい思い出ばかりで 辛かったことなんて 心の奥底からひっぱりだしてこないと見つからない。
『君がぼくのものじゃなくなっても、 僕は君だけのものです。』
ねぇ、キミは、そんな風に書いているけど。
ねぇ、私はそれを聞いて愛情を感じ、涙を流すけれど。
いつか キミが 他の幸せを手に入れること そんな未来が 私には見えていること キミはまだ分かっていない。
どうしようもないキミのこと、 どうしようもない私のこと、 どうにかしなくちゃって思って別れを選んだけれど
キミのだめなとこ、キミの良いこと、 それを今一番深く感じているよ。
何よりも私は キミが大好きなんだってこと 今更ながらに感じているよ。
そのためにあの別れがあったんだって、 今、感じているの。
とてもとても 痛いほど。
まずは私信から。
>3/22にメールを下さった温かいあなたへ。 いつも本当にありがとうございます。 こんな私に、本当に、いつも、いつも。 貴方の言葉に毎回救われます。 必ずお返事を書きますので、待っていてください。
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イチ君とは相変わらず。 そしてキミのことも、忘れる日はないよ。
昨日。 仕事終わりに、急遽イチ君が家に来た。 温かい料理を作って待っていた。
イチ君はかなりの料理上手。 私は、普通。 だから、料理を作っているときに上目線から少し注意されたり あんまり「美味しい」って褒めてもらえない。
昨日も夕ご飯を作って待ってたんだけど。 「うん、美味しいねー。」くらいで、 『あ、気を遣って言ってるんだなー。」って思った。 なんとなくしょんぼりしていたら、 「ほんとに美味しいねー」と、めっちゃ棒読みで言っていたorz (明らかにその演技分かるからー…!!!)
イチ君は、私に美味しい料理を何度も作ってくれたりして それはとっても有り難くて感謝してはいるんだけど 男性側が料理が上手すぎるっていうのも うーん、女の立場がないです。。
私は、Jを思い出していた。
Jは、私の作った簡単な料理でも、いつだって感激してくれて 「ほんとに美味しい!はるは天才だねー!!」 って、心の底から笑顔で美味しいって何度も言いながら 私の頭を撫でてた。
Jは、料理も、洗い物も、洗濯も、何にもできない人だったけど Jの言葉を、私は全て信じていた。 Jの言葉は全て信じられた。 彼には根本的な、優しさがあった。 だから私は彼が大好きだった。
イチ君は、優しさにどこか義務感がある人で だから言葉にも「あ、今の嘘だなー」ってのが分かる。 けれど、人間的に凄く出来ている人で、何でも出来るし、経験値が高い。 だから尊敬してる。
分かってる。 Jもイチ君も、どちらも良い所と悪い所があるってこと。 完璧な人なんて、いないってこと。 理想を押し付けてはいけないってこと。
Jと別れたことに、後悔をしている訳ではない。 お互い別れたことで気付いたことがたくさんあるから。 あのままの2人だったら、きっとよくなかったと思うから。 だから今を選んだ。
けれど、キミと歩んだ3年は私にとってあまりにも大きく 簡単に忘れられるものでもない。
気持ちの整理がつく前に、イチ君と付き合うことになって まだ私が色んなことで揺れているのが、分かる。
やっぱり人と付き合うのはとても難しいことだと思うし 喜びも苦しみも、哀しさもたくさんある。 私はまだまだその経験を積まなければいけないのだろう。
大切にできるかな。 大切にしたいな。
キミを想う権利なんか、きっとないのだけれど キミの笑顔を何度も何度も思い出すよ。 嘘がどこにもない、キラキラした笑顔を。
愚かだよね、私は。
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