キ ミ に 傘 を 貸 そ う 。
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2009年03月31日(火) |
逃げるから、追われる。 |
あなたの家のキッチン。 美味しいお昼ご飯を作る前。 2人で軽いハグをしていた。
「はる…。あのさ、、、
……うーん……、やっぱいい。」
「なにー?言って?」
「いや…やっぱやめた。笑 俺らしくないからさ。 …ほんとどうしたんだろ…。」
あなたは何よりも自由を求める人だ。 ”彼女”なんて存在は、ただ人生のオプションでしかなく あなたには特に必要のないものだと。 そう思っていた。
それなのに、数秒後にあなたは言った。
「…一緒に暮らしたい。」
驚いた。 自由の時間がないと生きていけない人だと思ったから。
”好き”や”愛してる”や、”激しいキス”は 最初の頃だけだと知っている。 だから、”一緒に暮らしたい”もそれと同等なのかも、と理解した。 自分が傷つかないように。
「俺、今までどのくらい恋愛してきたと思ってんの? 今まで(の彼女たち)とは、好きの度合いがはるが違うことくらい、自分で分かる。」
戸惑う。 私はあなたの何を動かしてるの? 自分で自分が分からないの。
どう自惚れていいのかはよく分からないけれど あなたを好きになりすぎたとしたら 私は傷つくだけだから 今は冷静に、好きだよ。
あなたはよく「愛してる」って言う。 君が言ってくれなかった言葉をよく言う。 君がしてくれなかったことを、あなたは私にしてくれる。
それなのに 私の心のどこかには やっぱりまだ君が居て。 私から離れたはずなのに。
どちらの道にも行けない自分が居て
「もし(元彼に)戻ってしまうことがあったらどうする?」 と聞いてしまった。
するとあなたは私を強く強く抱きしめて 「絶対に離さない。」 そう言ってた。
熱ければ熱いほど、冷めるのが早い気がして 私はそれがとても怖くて。 『結局いつか私に飽きちゃうんでしょ。』って どこか遠くて思ってるんだよ。
”愛してる”って 言わないで。 3年後に、心を込めて言ってよ。
今その言葉の中に きっと愛なんてないの。
あの日Jは 『はるは 大人になったんだね。』 って言ってた。
あの言葉がどういう意味だったのか 今はもう確かめることはできないけど。
あなたのことを 私は本気で愛していました。 生まれて初めての愛でした。 "永遠"をどこかで願いながらも、 "別れ"をどこかで感じていた。
私にとって2年と8ヶ月は かけがえのないものだったんだよ。
君は今も、私のことを想ってる。 『会いたい。』と何度も私に訴える。
けれどもう、無理になってしまったの。
大切な大切な家族だった。
もう友達にも、家族にも、もう戻れないんだ。きっと。 きっと。
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イチ君は、優しい。 でもとても自由な人。 「自由すぎてはるを傷つけるかもね」 なんて言ってた。
イチ君とは同期だけど、勤務地が違う。 けれど仕事の関係で、ごくまれに会えるときがある。
それが、昨日だった。
『今日はお昼頃そっちに行くから会えるかもねー』 ってイチ君からメール。
私は ”タイミングが合わなくて会えないだろうなー” なんて思ってた。
お昼時、コンビニの前。 私はぼんやりとカートを見つめる。
ふと 「何か買ったの?」と声をかけられる。
誰ー?と思ったら、となりにスーツ姿のイチ君。 びっくりした。 スーツが似合いすぎてて何だか悔しかった。
そんなにかっこよかったっけ?なんか、ずるい。。
(男の人はやっぱりスーツ姿が一番格好いいと思う。)
夜、時間があったので飲んだ。 お気に入りのバーで一緒に過ごした。 ここのバーは3回目。
1回目は あなたに改めて告白された。 2回目は 喧嘩した。 3回目の今日 私達は恋人同士だった。
てかさ…バーボンをストレートとか… あなた誰ですかorz
私は2つ年下だから、かなり子ども扱いされるけど。 それもしょうがないんだろうなぁって思う。
真剣な顔で見つめられて 「愛してる。」って。
私、騙されてる気がする。。
でもあなたは、そういう(紳士道?大人っぷり?)が かなり前から染み付いてるらしく…。
Jは子どもだったから、全く逆。 私は子どものJも愛していたから、このギャップが何だか不思議だ。
果たして私はこの人の 「たった一人の人」になれるのか。
Jにとって私は”たった一人の人” だった。
それなのに私はどうして
どうして。
2009年03月23日(月) |
2つの”愛してる。” |
何度も思い出しては涙を流し 自分を責めて けれど前に進もうと決意して また未来を見てみる。
私は本当に、愛されて良い人間なんだろうか? 何度も何度も問いかける。
自分にぴったり合致する人など きっとどこにも居ない。 探している訳でもないけれど
イチ君の相手は私でいいの? 不釣合いじゃないの? ねぇ。何度も何度もそう思う。
彼は私を抱きしめながら、 『愛してる。』と言った。
そんな重みのある言葉、簡単に使わないで。 嬉しいのと不安が混ざって、何だか複雑だった。 素直じゃないよね。
Jは最後に私に言ってた。『愛してる。いつまでも愛してるよ。』って。
付き合っていたときには、一度も言われなかった。 最後のあの言葉は、本当に心の底から言ってくれたね。 伝わってたよ。ありがとう、ごめんね。
恋はきっと、いつまでもつらい。 恋が愛に変わったら、情熱と引き換えに安心と寛容が生まれると信じたい。
幸せって まだよく分かんないけど
また現れたこの新しい壁を 乗り越えられるのは 私しかいない。
2009年03月20日(金) |
せつなく甘く苦い、春。 |
全てを書く力はまだないけれど 書けることだけ書こうと思う。
私は弱すぎて 辛いことはまだ言葉にできなくて 地球で一番卑怯者で 愚かで愚かでたまらないけれど。
Jのことを思い切り傷つけて それでもお互い納得したフリをして 本当のお別れを、した。 そうなんだと思う。 今、そう書くことも凄く辛くて涙が流れるけれど Jとの幸せが確かに存在していたこと、忘れない。 あなたを心の底から本当に本当に愛していたこと それが私の人生を豊にしてくれた。 他人の恋の痛みを、しっかりと理解できるようになった。
恋をして、『幸せなこと』と『苦しいこと』は いつでも隣り合わせに存在しているってこと 自分でちゃんと経験することで、実感できた。
Jと付き合って、2年と8ヶ月。 それまで生きていて、一番涙を流した。 それまで生きていて、一番幸せだった。 自分は心の底から笑えるんだって、分かった。
それでも今、お別れが来て。
一人になろうって、思っていたのに。
私はイチ君を、選んだ。
「一瞬でもいいから会いたい。」
その私のわがままに、昨日彼は答えてくれた。 仕事で忙しい彼は、早めに仕事を切り上げてくれて 有楽町で待ち合わせをした。
スーツ姿の彼が一番好きだ。
私はこのとき既にJとは別れていたけれど イチ君にはその事を言っていなかった。
軽くゴハンを食べて、飲んだ。 彼は異常にお酒に強い。 私は異常にお酒に弱い。
その時点で、もう人生の経験値が分かってしまうと思う。 彼の哀しい過去が、お酒に対する彼を強くした。
一軒目のお店を出て、彼が手を差し出した。 手を繋いだ。 スーツ姿の彼と、スプリングコートの私。 こんな姿で手を繋ぐなんて思ってなかった。
照れるー と言うと、彼も 「俺もすごい照れてる。笑 中学生かよ!笑」 と笑っていた。
彼は私と違って、今まで色んな人と付き合ってきてる。 だからこんな手を繋いだ程度で照れるなんて意外だった。
電車に乗って移動して 彼が学生時代によく行っていたと言ってたバーに連れて行ってくれた。 てか、学生時代にバーとかさ…行きつけとかさ…どんだけですか。
カウンターに案内されると、マスターが彼を見て 「久しぶりですね!」と驚いていた。
「マスター、絶対『あ、前と違う女連れてきてるよ。』って思ってるよ。笑」
「思ってないよ。笑 ここはバイト仲間と来てたからさ。」
うーん本当かなぁーなんて思いつつ マスターが以前賞をとったというカクテルを頂いた。 とても甘くとても苦いカクテル。 いろんな意味で忘れられないお酒。
お店を出て歩道を二人で歩いた。 ふいに、繋いでいる手をひっぱられて抱き寄せられてキスをした。 私は拒むことなんて何もできなかった。
Jと恋をして 書き切れない程、恋愛について学んだと思う。
好きなだけじゃ、ダメなんだってこと。 思いやり、感謝の気持ちを忘れちゃダメなんだってこと。 完璧な人なんて存在しないってこと。 自分の理想ばかりを押し付けないこと。 相手だけを変えようと思わずに、自分を変えようと思うこと。 ”話し合う”ことを大切にすること。
新しい恋をして ”自分をリセット” なんて考えなく無い。 それじゃただ男を取り替えたってだけだ。
今まで幸せだったこと、そして辛かったことを また自分の血に変えて その血が流れる自分として、イチ君と向き合おうと思う。
辛さから逃げないよう。 生きなくちゃいけない。
J、ありがとう。 ごめんなさいと、ありがとう。 まだ気持ちの整理はつかないけれど。
「Jのことは、今でも家族以上としか思えない 大切な存在です。」
彼に伝えた最後の言葉。
2009年03月15日(日) |
へこたれたのは、あたしの方。 |
別れるって決めたのに どうしてJの笑顔ばかりたくさん思い出すの
Jの笑った顔 Jの綺麗な手 私の頭を優しく撫でるその手 無邪気な笑顔 嘘の無い、笑顔
楽しかったね。 幸せだったね。
楽しかったな。
『思い出は優しい』って、 イチ君は言ってたな。 確かにその通りだよ。
ほんとうは会いたいよ なんでそんな遠くに居るの? 会いたいよ ねぇ、会いたいよ。
キミの笑顔を見て その胸に飛び込みたいよ。
それなのに何故 わたしは別れを選ぶの
2009年03月14日(土) |
久しぶりに泣きすぎた、夜。 |
Jとの別れ話は、いつだって進行中で。
『もういい加減やめればいいじゃん。』
私をもっと遠くからみている私が、そう言う。 何度でも何度でも、そう言う。
ごめんね。 いつの間にか、こんな汚い私になってしまって。 私がキミを、許せれば良かった。
キミは言う。 『はるはなかなか他人に心を開けないから、心配。』
うん、私も心配だよ。 キミを失うことが、いかに私を苦しめて 傷つけて ダメにさせるか。 それは痛い程理解しているんだよ。分かってるんだよ。 『じゃぁ別れなければいいじゃん。』って、 そんな簡単な答えに辿り着けないんだよ。 どうしていいかなんて、ずっとずっと分からないんだよ。
自分の心が見えなくて 闇の中で、もがく。
イチ君が好きだから、Jと別れるって訳じゃない。 Jと別れたとしても、イチ君とは付き合えないよ。 ううん、付き合ったらダメなの。 幸せにはなれないんだよ。 もう一人の私がそう言うんだよ。
ところで幸せってなんだ?
三輪さんがTVで言ってた。
” 美味しいものが体に悪いように 悪い男ほど魅力的だ ”
って。
イチ君にぴったり当てはまる。 だから、怖い。
あの日、行ったっけ。 「私こう見えても純粋なんだよ?(笑)」って。 全然、純粋でもなんでもないのにね。 底辺なのにね。
Jとイチ君が正反対の場所に居るの。 そして私の頭とココロも正反対のところに居るの。 だから、どうして良いか分からなくなるんだ。
前の私は居なくなっちゃった。 Jをひらすらに愛してた私、 一体どこに行ってしまったの。 今だったら戻ってきていいのに。 昔はあんなに、逃げ出したかったのに。
頭が「イチ君はやめろ。」って、言う。 ココロは、『イチ君に会いたい。』って、言う。
頭の言い分。
イチ君と居ても、良い未来なんてないよ。 遊ばれて、飽きたら、ポイされる可能性大だよ? プライド高いし、嘘の笑顔ばっかりだし、暗い過去持ってるし 女には慣れ過ぎてるし、、言ってること本当か分かんないし。 仕事で海外行っちゃうかもだし。
でも、Jに比べれば、かなりの大人。 Jは本当に子ども。何にも知らない子ども。 一人じゃなにもできない。 けど、一番素直なんだ。 イチ君の言ってること、いちいち信じられないけど Jの言葉には嘘が無いって分かる。分かるんだよ。 将来のことも、ちゃんと考えてくれてる。 いつだって優しい。 昔よりもずっとずっと、私のこと大切にしてくれてる。 Jを選ぶべきなんだよ。 たとえ距離が離れていても。
ココロの行方
イチ君に会いたい。 会って、ちゃんと抱きしめてもらいたい。 捨てられてもいい。でも、傷つくのが怖い。 捨てられるのが怖い。 本当のあたしに幻滅されるのが怖い。 Jには、もう恋はしていない。 彼のことはもう既に家族で、愛で、 弟みたいになってしまったの。
なんにもできない、あたし。
ねぇ、このあいだ2人で飲んだときに流れてた曲が ずっとずっと忘れられないよ。
心が真っ黒だ。 汚れちゃったら、もう元には戻れないのかな。
『俺ははるより1日だけ長く生きるから。 そしたら淋しくないでしょ? それで満足してもらえないなら、諦める。 それ以上はない。』
貴方の手は冷たかった。 少し触れた瞬間に分かった。
『あっためてよ。』と手を握られる。 危険すぎるよね、この人。
前もそうだった。
はい、って手を出されて 手を繋いで走った。
「逃げてるみたい。」というと 「一緒に逃げよっか。」って笑ってたっけ。
『一度でも私を抱いたら満足する?』って聞いたら 本気で怒られた。 ごめんなさい。
でも毎回毎回、帰らせないようにさせられるから もうそうとしか思えないんだよ。
分かりそうで分かんないんだよ、貴方のこと。
Jは助けてくれないの。 私がバカなだけだから。
何も、できない。
会わないと決めていたはずのイチ君に会ってきた。
『デートしよう。』って言われて、迷ってるという気持ちを伝えたら 「今から会おうか。」って言われて、 バーで飲んだ。 自分は汚れた大人になったなって少し感じた。
彼が今夜、私を帰そうとしないことは分かっていた。 私を抱こうとしていることも分かっていた。 だから最初に言っておいた。 「私は必ず終電で帰るから。」って。
終電が近づいた。
「帰らないで。お願い。 自分の気持ちに嘘つけないから。 絶対何もしない。 朝まで一緒に居て。」
手をひっぱられて、連れて行かれそうになった。
「むりだよ。」
私はそう言って、駅のホームへ向かった。
「本気で帰るのかよ。」
彼は怒ってた。 どうして私が怒られなきゃいけないんだろう。
"手は出さない"って、そんなの信じられる訳がない。 だってあの時だって、私を抱こうとしたじゃない。 何もしないよって言いながら。 信じられる訳がない。
「私が簡単に堕ちそうだから、誘ってるんでしょ?」
と言うと彼は静かに、本気で怒っていた。 言っちゃいけないこと言ったなって思ったけれど 私にそんな風に思われるのは貴方のせいでしょう?
彼の家に行ったら、必ず彼は私を抱く。 それが分かっていて、もし私が彼のところに行くのなら 悪いのは全て私。 後悔するのは私。 彼と寝ることは、きっと簡単なことだろう。 けれど後々苦しんだり傷ついたりするのは自分なんだよ。
Jが 『はるのこと信じてるから。』 そう、言ったんだよ。
「はるの髪や頬に触りたいと思うし、はるを抱きしめたいって思う。 はると寝たい。でもそれがゴールじゃない。 それが目的じゃない。」
そう言ってたけど。
信じられないよ。
やっぱりもう、会わない方がいいって思った。
何度も同じことを繰り返すだけだから。
2009年03月03日(火) |
『友達に、なってくれませんか?』 |
昨日、イチ君のことを考えていたら止まらなかった。 あのとき『会わない』と決めたあの日から 昨日が一番苦しい日だった。 一番会いたかった。 だから昨日、あんな日記を書いた。
"友達としてじゃ、彼を救えない"
"また会ったとしても 同じことを繰り返すだけ"
そんな考えで私の心を縛りつけようとした。 そうしないと、ついメールを送ってしまいそうだったから。 もう二度と会えないのに。 もう声も聴けないのに。 忘れるしかないのに。
そう思って眠りについた。
ふと、夜中に目が覚めた。 AM2:00過ぎ。 私がこんな時間に目が覚めるなんて珍しいことだった。 目が覚めるとしても大抵朝方なのに。
ぼんやり目を開けると 携帯電話の青いLEDが点滅していた。 メールの着信を知らせる光。
受信フォルダを選択すると そこにはイチ君の名前。
夢かと思った。 もうメールなんて、二度と来ないと思っていたから。
『お疲れ様です。 もう寝てるよね?』
一言だけのメール。 こんな夜中にどうしたんだろう。 もしかしたら彼も、私と同じように思っていたのだろうか。
『不思議なことに目があきました。どうしたの?』
『すこしだけ電話していい?』
それから電話が来て、話した。 彼はここのところずっと帰宅が深夜続きでずっと大変で それがとうとうピークにきてしまい、私にメールを打ったと言った。
そして、『もう会わない』と決めた日のことや 最近のことを話した。
「はる、あのとき怒ってたね。怒ってるのが分かった。 はるはこんな風に怒るんだ、って思った。
はるのこと、忘れてない。 友達に なってくれませんか?」
私達は友達になった。
苦しい程に。 イチ君に逢いたい。
もう会えないのに。 私はJを選んだのに。
それなのに彼を忘れられない。 Jを裏切った私への罰だよね。 私が最低だなんてこと、知ってる。
『永遠に会えない』のではなく 『永遠に会わない』って、2人で決めたの。
でも、辛いよ。
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