五行日記
ガム



 18リットルの涙。

先週248円だったほうれん草が今日は178円だった。

大雪の影響で高騰していた野菜もどうやら一段落した様子。

その一方で高騰を続ける冬の必需品。

大雪のせいではないけど寒い冬だからこそそれが痛い。

原油の高騰はいつまで続くんだろうな。

2006年01月31日(火)



 胡乱な客。

昨日からずっと腹ん中に居座ってる嫌な思い。

扉は開けっ放しなのに出て行ってはくれない。

こんなときこそ気分転換が必要なのに

こんなときに限って何も思い浮かばない。

そいつが出て行かなきゃ何も入っては来れないんだ。

2006年01月30日(月)



 憂鬱な約束と悲哀な勧誘。

そんなことだろうと思ってたけど、本当にそんなことだった。

10年程前、一人の友人が僕の前から姿を消してから、

この手の勧誘には悲哀を感じてしまう。

「違法なクスリをやってしまった」「実はゲイなんだ」と告白し、

宗教に填まって消息を絶った、彼奴は今どこにいるんだろう。

2006年01月29日(日)



 ビバ・カルチェット。

2ヶ月ぶりにボールを蹴った。

躰が重く自分の躰じゃないみたいだ。

年末年始の暴飲暴食を深く反省。

リバウンドを許さないくらい頑張ろう。

ビバ運動。ビバ・カルチェット。

2006年01月28日(土)



 イガイタイ。

意外な人から突然意外な電話をもらった。

あまりに突然過ぎて心の準備なんて何一つ出来てなかった。

もし僕が九州人なら「意外タイ。」なんて驚いただろうか?

とりあえずひとつだけ約束をして電話を切った。

何だろう?不安で一寸「胃が痛い。」

2006年01月27日(金)



 レイトショウへようこそ。

転換しなければならない程の気分を抱えてた訳じゃない。

だけど何となく必要な気がしてレイトショウへ出掛けた。

エゴだとか愛だとか、今少し考えてることがそこにはあった。

僕らはどうしたってのど元を過ぎた熱さを忘れてしまう。

逆効果だった。今夜は一寸眠れないかもしれない。

2006年01月26日(木)



 ヘッドホンミュージック。

信号待ちで横に並んだヘッドホンのオッサン。

オッサンが何を聴いているのかは分からなかったけど

指先のリズムは僕がその時聴いていた曲よりも速かった。

僕はオッサンくらいの歳になっても(片足突っ込んでるけど)

今聴いている曲を愛して聴き続けていけるだろうか。

2006年01月25日(水)



 王さんのチャック。

火を点けてない煙草をくわえながら喫煙室へ向かうオヤジ。

それを見てたら見苦しいなって眉間に王監督のようなシワ。

チャックを開けながらトイレに行くようなもんだって。

面と向かって「チャックを閉めろ」なんて

思わず口走りそうになる僕の口にこそチャックを。

2006年01月24日(火)



 切ないときは。

片手で切なさの手を握り、片手でジンジャーエールを飲む。

最近は意識してジンジャーエールを飲むこともなければ、

シャンディ・ガフを飲むこともない。

それは切なさを感じていないからだろうか?

もしかしたら両手を切なさに掴まれているのかもしれない。

2006年01月23日(月)



 夢で逢えたら。

ふと、彼女の夢に出てきたという僕について考えた。

この前会ったばかりの僕か、十何年も前の僕かって。

彼女が僕の夢に現れたら、その謎は解けるかもしれない。

だけど夢の中の僕は出張中みたいで最近は夢を見ない。

夢で逢えたら、僕らは何を話すんだろう。

2006年01月22日(日)



 流れに逆らう。

ipodだ何だってとりあえず突っ込んどけってそんな時代。

だからこそあえてアルバム1枚分に拘る。

曲の流れや聴く場所の雰囲気をイメージしてCDを焼いた。

こういう作業は昔から好きだったけど、

時代の流れに逆らうって案外大変なもんだね。

2006年01月21日(土)



 ないものねだり。

数年前まで一緒だった同期と何年かぶりに差しで飲んだ。

似たもの同士と言われていた時もあったけど

実はそうじゃないってことは互いに気付いていたようだ。

彼は僕を羨ましく思い、僕は彼を妬ましく思っていた。

僕は僕にはない彼の穏やかさに嫉妬していたんだ。

2006年01月20日(金)



 甘くない綿菓子。

昨日まではザラメをばらまいたようだった小路が

仕事帰りにはすっかり新しい雪に覆われてた。

「ザラメが綿菓子に変わったみたいだな。」って、

甘いこと考えて歩いていたら突然の吹雪で視界を失った。

やっぱり今年の大雪は甘くないや。

2006年01月19日(木)



 灰色マーガリン。

マーガリンを塗りたくって朝ごパン。

体に悪いらしいからって買う時はあれほど躊躇したのに。

キッチンより暖かい冷蔵庫の中で温められた牛乳を飲んで、

牛乳より白い外の世界へ飛び出す。

何だかもう、どっちつかずの僕までが灰色で。

2006年01月18日(水)



 不眠とマンモスと冷たい布団。

何万年も昔、永久凍土の中で眠りについたマンモスは、

その永遠にも似た時間の中で、一体何を考えたんだろう。

寝付けなかった昨夜の僕には分かるような気がしたけど、

反動で一日眠かった今日の僕には分かる気がしなかった。

今夜は多分眠れる。冷たい布団の中でマンモスのように。

2006年01月17日(火)



 ポジティブシンギング。

久々にガム氏の歌を聴きたいとのコメントを頂いた。

中学の時に僕が歌った歌を憶えてくれてた人もいた。

プロの歌うたいではないけどこれは非常に嬉しいこと。

本当に歌いたい歌はカラオケにはなかったりするけど

その気持ちだけで僕は顔を上げて歌えるんだ。

2006年01月16日(月)



 届く距離。

手を伸ばせば届く距離。声を出せば届く距離。

メールを送れば届く距離。想えば気持ちが届く距離。

でもこればっかりは届かないだろう。

僕はいつだって声にならない声で叫んでるんだ。

それだけでのどが嗄れてしまいそうだよ。

2006年01月15日(日)



 枕の足とロッキンルーラ。

3月のライブに向けて買ったピロウズのアルバムを聴いた。

でも温度差というか何というか、まだ何となくしっくり来ない。

とりあえず今は来月のモーサムの予習中だからかな。

荒吐の日程も発表になったし今のところ

ゴールデンウィークまでは楽しみが続きそうだ。

2006年01月14日(土)



 君といたとき、いないとき。

まるでエドワード・ゴーリーの絵本の中に

入り込んでしまったような13日の金曜日。

僕が入りたいのはそうじゃない。

どうせ入るならジミーの絵本がいいなって。

あの切なくて暖かい絵本になら入ってもいいなって。

2006年01月13日(金)



 ししふんじん。

楽しすぎた昨夜のツケ。

二日酔いってだけじゃない具合の悪さ。

頭と躰の不協和音。

起きあがろうとする獅子奮迅の四肢が粉じんになりそう。

吹き飛ぶ先が明日ならそれもいいやって。

2006年01月12日(木)



 サカナ魚肴。

無性にサカナが食べたくなった。

そんな気持ちを共有できる仲間と飲みに出かけた。

独りを誤魔化すためのていのいい誘い。

魚も肴も美味くて楽しくて

いつもより結構酔ってしまった。

2006年01月11日(水)



 現場出たい。外に出たい。

目が充血して瞼が痙攣する。

まばたきをするたびにコンタクトを吐き出そうとする。

今日はメガネが正解だったな。コンタクトは不正解。

ここ最近ずっと目を酷使しすぎたみたいだ。

こんな時は内勤が非常に辛い。現場なんて持ってないけど。

2006年01月10日(火)



 あれから十数年。あれから一週間。

第2月曜日の成人の日には未だに違和感がある。

僕の田舎の成人式が夏に行われるからかもしれない。

そう言えば成人式には出てないんだった。

前日飲み過ぎて朝起きられなかったんだよな。

何だか懐かしい。先週同窓会で会ったばかりなのに。

2006年01月09日(月)



 退屈な休日のど真ん中。

雪が降ってからと思っていたフットサルだけど

まだチームの練習が一度も行われていない。

だから休日はなんとも退屈だったり。

ボールを蹴りたい、体を動かしたいと思いつつ、

寒さでなかなか布団から出られない3連休のど真ん中。

2006年01月08日(日)



 鈍行でどこ行こう。

本当なら今日は長時間電車に揺られる予定だった。

僕にとって電車はセンチメンタルな乗り物で、

景色を眺めながらあれこれ物事を考えるには最適だ。

こまちじゃ速すぎるし、この雪じゃどこにも行けないけど、

雪が解けたら電車に乗ってどこか遠くまで行ってみたい。

2006年01月07日(土)



 白の警告。

便利に慣れすぎた僕らに空からの警告。

音もなく降りてきた白の世界に囚われて身動きできない。

行くべき場所に辿り着くどころか出発さえできないなんて。

見渡す限り、見渡せないほどの白を眺めながら、

誰かや何かに依存しきった自分を省みる。

2006年01月06日(金)



 感心して安心。

『あれ?この血管に針を刺すのは初めてじゃない!』って。

この街で献血をするのは約4年ぶり。

いくら僕の血管が特別な形をしていると言っても

顔じゃなく血管で人を憶えてる看護師に感心した。

僕にも一応赤い血が流れてるんだなって一安心。

2006年01月05日(木)



 戦場のハッピーニューイヤー。

今年最初の出勤日。新年の挨拶もそこそこに珈琲を淹れる。

アルコールで痛んだ五臓六腑に染みこむ苦みの叱咤激励。

『戻ってきたな』って妙な安心感で自分の居場所を再確認。

反骨精神を表したつもりのヒゲは伸ばしたまま。

さて今年はどんな戦争を仕掛けて行こうか。

2006年01月04日(水)



 やわらかな日。

時間の流れというものは、こんなにも残酷で、優しい。

違う速さで流れていた時間が、一つに集まってうねる。

思いの外柔らかなそのうねりに飲み込まれ、

いつか胸の奥に埋めたタイムカプセルが開いた。

カプセルから零れた想いは、紛れもなくあの頃のもので。

2006年01月03日(火)



 おいおい。

小さな怪獣の叫び声で僕の初夢は跡形もなく弾け飛んだ。

朝っぱらからテレビのヒーロー気取りで走り回る甥っ子が

怪獣さながらの暴れっぷりで僕の初夢を壊してしまった。

そんな甥っ子と戯れながら思い出そうとしたさっきの夢は

結局最後まで思い出せなかった。

2006年01月02日(月)



 迎春チャージ。

絵に描いたような正月。

絵に描いた餅じゃ充たされないけど

正月の雰囲気で何となく充たされた気がする。

1年のスタートとしては悪くない。

さぁ、充分に充電したら、今年も、今年は、今年こそ。

2006年01月01日(日)
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