記憶の記録。
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2005年10月28日(金) 開放病棟行くか?行かないか?

という問題で悩んでいます。
きっかけは同じ閉鎖病棟に入院中のU(男性)という人物の行動です。
彼が、夜間を狙って私たちの部屋に入ってこようとするのです。
理由は私たちの部屋にある、ペットボトルのお茶。
いつも母が買ってきてくれる(時には一緒に買いに行く)大切なお茶です。
私たちの主人格のほとんどが浄水器のお水を受け付けがたいために部屋には常時5〜6本のお茶が置いてあります。

彼はそれを盗みにくるのです。

夜中に個室で男性に入って来られる、というのは私たちにとって耐えがたい恐怖です。
だから、今は自衛のために夜間には部屋にかぎをかけてもらっています。
毎晩書類にサインして、ポータブルトイレを置いてもらって。
それでもノブを回す音や引っ張る音で、目が覚めてしまいます。
今まではお薬を八時に飲んだらなるべくすぐに布団に包まっていたのですが、今は看護師さんが一通りお仕事を終えてサインする書類を持ってきてくれる(大体消灯近く)まで眠れません。サインは明朝でも出来るのですが、鍵をかけてもらうのを確認しないと怖いからです。
早朝早くにも目が覚めます。彼が目を覚ますのが早いからです。
七時頃になってやっともう一度眠りにつけます。
お薬が変わって、ゆっくり眠れるようになったにも関わらず、です。
そういった事をK先生に相談すると、先生は困った顔で
「開放病棟に逃げる、という手もありますけどね・・・」とおっしゃいました。
その途端、私たちの内部は騒がしくなりました。
えっ行けるの、行きたい、とんでもないやめて、行くよ、止めて、賛成、反対、etc・・・
いついかなる時も、その問題が頭を離れません。ノートは各人格の意見で一杯です。誰もまだMKをコントロールできません。もしまた抜け出してカミソリでも買われたら、開放に行って大部屋に入ったとき(開放にはひとつしか個室がないので、いつまでも入っていられるとは限らない)、もしまた暴れて誰かに怪我でもさせたら・・・という懸念が頭をよぎります。
今までの聞き取り調査(笑)の結果、大人人格が大半反対で、子供たちは行きたがっているようです。
ちなみに私Pは慎重派です。外に出るのは禁じられているけどドアは開いている、その誘惑にMKが、そして私たちが勝てるかどうか・・・それはとても難しい問題のように思えます。U君の問題は瑣末なことで、これはそれで決めるようなことではないとも思います。
一体どうすればいいんでしょうか。
取りあえず、今の私たちに出来るのは毎晩鍵を閉めることだけです。
本当は、こうやってAT(活動療法)やOT(作業療法―いわゆるリハビリです)に出てる間も不安で仕方ありません。でも、その時まで鍵を求めるのは看護師さんに対して申し訳ないし、何より自分で自分が扁着的に思われてしまうのでいやだという面もあります。
一体どうすればいいのかなあ。
・・・・・・困っちゃった。


2005年10月21日(金) 衣替え

病院の方で衣替えがありました。
お布団が冬用に変わり、夏用のいらない服を母に持って帰ってもらうのです。
だが。
この病気の特徴として「知らないうちに物が増える」「自分で片付けられない」というのがありまして。
そりゃあもう大変でした・・・。
助手さんお二人と婦長さんに手伝ってもらって小一時間、途中で解離も起こしつつヒィヒィ言って片付けました。お三人さまには感謝の言葉もありません。あと、大量の荷物を持ってかえる羽目になってしまった母にも。

あと、実はこの衣替えは実はゴキブリ駆除と同時に行ったのですが、次の日床頭台の引出しを開けるとゴキちゃんがぴょーんと飛び出してきました。は、腹立たしい・・・!!


2005年10月07日(金) スタッフさんのこと

まあまあのんびりした日々を送っています。
でもそれは私たちだけの感覚で、MKはやっぱり落ち着きません。
彼女が扉を蹴るときに、痛いほうの足で蹴るのでなかなか晴れが引きません。痛みが戻ってきたような気すらします。それはきっと彼女の痛みなのでしょう。
Sの方の病気の問題も気になっています。週2〜3回の電話のたびに弱ってるのが分かって、でもどうしようもしてあげられなくて、『大丈夫だよ、よしよし』という言葉でしか誤魔化せないのが歯がゆいです。あんまり突っ込んだ話をすると、MKが「Sのお父さんを殺して自分も死ぬ」とか言い出すので、Sに悪いなといつも思います。
今週末は連休だし外泊したかったのですが、対診の時にMKがかなり思いつめた様子で「今度外泊したら絶対死んでやる、夜中に電車に飛び込んで死んでやる」と言ったので、考えた末に外出のみにしちゃいました。
・・・全然のんびりしてないな、おかしいなあ(笑)
こういう時は、いつも自分がスタッフに恵まれてるなあと思います。
K先生をはじめとして、Fさん、Mさん、Dさん、Sさん、Tさん、Oさん、Eさん、Kさん、Hさん・・・数え始めたらきりがないです。だって、どのスタッフさんも『私』を支えてくれているから。当たり前っちゃあ当たり前なんですけど、感謝の気持ちでいっぱいです。ほんと全部のスタッフさんの名前を網羅したいくらいです。自分が弱ってるときほど、その思いは強くなります。
なんで自分は見捨てられないのかなあ。
なんで「出て行け」って言われないのかなあ。
・・・やっぱり全然のんびりしてないな(笑)

ちょっと混乱してるPでした。


2005年10月02日(日) 天罰

蜂窩織炎(ほうかしきえん)というものにかかった。
左足親指が蜂に刺されたように腫れ上がり、熱が9度5分まで上がった。今は点滴で落ち着いているけど、その痛さたるや並大抵のものではなかった。
最初は骨折したかと思ったくらいだ。
この直前、MKが詰め所に忍び込んで薬をODしている。
もちろんすぐに見つかって吐かされたし、主治医も関係はないと言ってくれたが、僕等にしてみればまるで天罰をくらったような出来事だった。
これからは、より一層MKの気持ちの変化に気をつけてあげたいと思う。


あかり