2005年09月21日(水) |
ラングとムルナウ(2) |
今回一番おもしろかったのは、フリッツ・ラングの『月世界の女』でした。 この映画はもう、何と言っていいか、ある意味ラングらしい奇天烈なユーモアと、社会派的要素、SF的展開が炸裂した作品でした。 サイレントでありながらも、あたかも画面から声が聞こえてくるような大袈裟な演技。映画というものは、言葉がわからなくても理解できるものなのですよ、本来は。
また、最初の展開からあんなラストになるなどど、いったい誰が想像できよう。ロケットの発射シーンや月面は(月に行くんですよ)見るも明らかなセットにもかかわらず、その手間をかけたキッチュな作りに、観ているあいだ笑いがとまらないほどおもしろかったです。 168分という長さもさることながら、最初から最後までテンションがまったく下がらず観終わったあとどっと疲れたけど、帰り道はウキウキ。ラングの世界では、月では宇宙服なしに呼吸ができるんですよ。これがおもしろくなくて何だ。
フリッツ・ラングの映画は、この『月世界の女』と『ドクトル・マブゼ』『ニーベルンゲン』『メトロポリス』『スピオーネ』を観ましたが、どれもこれも力の入った力作で見応えありました。 ただ『ドクトル・マブゼ』だけは、後半の第二部は観ずに帰ってきてしまいましたが。というのも、ちょっと役者陣がまったりしていて個性がなく、さらに話の展開もキレがないのでサイレントで観るのはつらかったです。 先の『月世界の女』のあとに観たから余計そうおもうのかもしれませんが、カタログであらすじを読む限りでは後半部分の方がおもしろそうだったんですけど・・。まあまた今度観る機会があったらということで。
ぜんぜん話は変わりますが、最近たまにネットに繋がらないときがあって、プロバイダに電話したりBフレッツのサポートに電話したりしてたんですが、どうやら問題はこっちにあったみたいです。 昨日また突然繋がらなくなったので、もしや?とおもい、LANを組んでいるルータを外して直接NTTの装置にケーブルを差し込んだところ、あっさり繋がったじゃありませんか。いやん、ルータのせいだったのね。
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「ドイツ時代のラングとムルナウ」公式HP
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