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2005年06月08日(水) 自分の年齢と向き合う夜。

■わたしは元気だなあ、なんて思っていた矢先のこと。
 シャワーを浴びていたら突然お風呂のタイルが真っ赤に染まり。
 訳が分からず自分の体をチェックすると、鼻からどんどん血が零れてくる。鼻血を出すなんてこと生まれてはじめてなものだから、びっくりしてしまい、洗いかけの髪をさくさく流して風呂場を出、詰め物をして応急処置。綿を抜くとどんどん零れてくるものだから、不安で仕方ない。そうこうしていると、口の中に血が逆流してきて、気持ち悪いことこの上ない。これが、一時間強も続いた。

 思い出すのは、今年のお正月。2日初日の新春公演。さあ初日だわと、早めに楽屋に入ったら、今年70歳になる名女優Nさんが、「鼻血が止まらないのよ。鼻血なんて生まれてこの方出したことないのに……」と笑って話しかけていらした。
 念のためにと病院に行ってもらったら、その場で緊急入院。脳内の血管破裂寸前みたいな状況だったらしい。新年早々の交代稽古は大変だったけれど、鼻血が出て、異常に気づけて、命拾いできたことを、みんなで本当に喜んだ。

 ってなことが記憶に新しいものだから、なあんだかわたしも不安で……。

■職場で古い仲間たちに話すと、「いい歳なんだから、CTスキャンとか、そういう機会に行っておいで」と薦められる。かなり年下である恋人からは、「いつまでも元気で愛してほしいから、近いうちに色んな検査をしてね」と言われる始末。(それって、大好きだから長生きしてねって言われてるみたいで、ちょっと悲しい。)

 歳をとるって。歳をとるって、うーん、そういうことでもあるんだなあ。

 若い時は、粗っぽく、杜撰に、わざと暴力的に、自分の体とつきあうのが、ちょっとかっこよかった。これからは、無理してきた分も、大事に、優しく、壊れ物扱いしてやんなきゃいけないんだなあ。

 一生不良で居続けるためにも、ちょっと自分に優しくなって、元気でいなきゃ。


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