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2005年05月15日(日) |
五月はまだ肌寒く……。 |
■新しい仕事が始まる。今年に入って、3作目。前年から引き続いての仕事をいれれば4作目。ちょっと過剰か? 仕事に追われて、ちっとも私的読書の進まないのが悩み。まあ、最近は母の病気にまつわる時間が大きかったのだけれど。
■その母。この間の帰省、看病が、奇跡的な結果を生んでしまったことを先日書いた。母はさらに、支えを使って歩き、尿管につながれたパイプを外して自分で排泄することを覚えた。その進捗は素晴らしい。 ただ、日常的に母を支えている父には、少し申し訳ない。 親不孝の限りを尽くしてきたわたしが、たった4日間で、この上ない親孝行娘に、母親の中で化けてしまった。電話をかけてきては、わたしの名を呼んで、恋しがる。娘に依存してる感じ。それって、母の中で生まれてしまったわたしの虚像かもしれない。父のことばに、このところ、ちょっとしたジェラシーを感じることさえある。……しばらく帰らない方がいいのか? それとも、本当の親孝行をするために、いくらでも無理して、母の元に帰ってあげるべきなのか? なんとも贅沢なことを考えられるようになったものだ。生きてるって、こういう細々した感情の堆積なんだなあ。ああ、よかった。生きててくれて。 そうだ、これからは父への親孝行をも、考えていけばよいのだな。とは言え、しばらくは仕事にひたむきに過ごさざるをえないのだけれど。
■母の生を喜んでいたら、古くからの仕事仲間のご主人が、突然の交通事故で亡くなったという報せ。お通夜に駆けつけると、顔を見るなり、「一人になっちゃった」と抱きつかれ、ことばもない。死は、ときとして、カードを裏返すように易々と訪れて、生きてることを当然のことみたいに安穏と受け止めてる自分をまごつかせる。
■寒い日が続く。サンダル履きにはまだまだ日がありそうなので、通勤用のウォーキングシューズを購入。稽古場が埼玉県なので、さすがに自転車通勤とはいかず、少し寂しい。新しい靴で、軽やかに歩いて、寒い5月をそれなりに味わおう。通勤路のバラたちは、それでも、5月を楽しんで咲き誇っている。
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