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2001年06月06日(水) |
たまにはへらへらと夢見して。 |
明日は稽古休み。しかし、わたしたちは稽古場の引っ越し作業で、いつもより出勤が早い。スタッフに休みはない。いつものことだ。 それにしても贅沢な集団で、本番1ヶ月前だと言うのに、劇場に入って稽古するのだ。俳優がより本番に近い状態で表現を模索できるように。演出家が正しく作品をジャッジすることができるように。 この御時世にこんなことが出来るのは、お金が有り余っているからでは勿論ない。金はないけどやっていること。諸処に経済的なきしみが生じるのは分かっていて、贅沢をする。この芸術至上主義。わたしは賛成でも反対でもない。ただただこの恵まれた環境をよりよい作品に結びつけたいと願って働くばかり。 たまった疲れで、今日はへばりぎみ。最近夢も見ない。よき眠りを享受できているのかどうか。ただ知らぬ間に眠りに落ち、けたたましい音での強制起床を繰り返すばかり。 川上弘美「椰子・椰子」は、彼女の夢日記に端を発するもの。荒唐無稽ながら、人生を自分のリズムで暮らしている人でしか見ることのできないタイプの夢の数々に、わたしは羨望を隠せない。川上さんは。生活の中で何かを強制されていたり、他者を必要以上に気遣わねばならなかったり、人生を時間で区切って暮らしている人ではない。きっとそうだと思う。(もしそうだとしても、そんなことより強力な「自分様」を持っているのだな)
冷蔵庫のビールのストックは大瓶のみ。大瓶は多いよなあ、と思いつつも、シュパッと線を抜き、ぐいぐい飲みながら書き始めると、もう眠い。 たまには、へらへらと、ちゃらんぽらんな夢見て眠りたい。
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