世界お遍路 千夜一夜旅日記

2007年08月22日(水) 白神山地へ

8時ホテルを出る。日差しは暑いが、風がさわやかだ。
やっぱり弘前はバックヤードに山を控えているせいだろうなあ。
駅の近くのリンゴ広場では、実際にリンゴの木が多種植えてあって青いリンゴが大きくなっていた。だれももぎ取っていたずらしないのが、いいよね。と当たり前のことに感心しているわたしであったのだ。

8時50分、ヨーカ堂裏にある弘南交通バスターミナルより白神シャトルバスに乗る。往復で2490円、なかなかお得なお値段と思う。
平日にも関わらず、バスに乗った人は、けっこうな数だ。世界遺産効果?
えきからの客とあわせて車内の半分が埋まった。。
市街を抜けて岩木川沿いにバスはドンドンと飛ばす。新潟の道路より道路の車は少ない感じ。わたしでも運転できそうだ。
アモングリーンビレッジ、10時20分着。
アモン、というのは、暗門のの滝からとったネーミング。ここから徒歩1時間で3つの滝がある。いわゆる白神の緩衝地帯。
白神山地は核心地帯と緩衝地帯に分かれていて、核心地帯は許可がないと入れない。白神、と売り出しているのは、緩衝地帯とそこに接しているいわゆるボーダー地域だ。
バス客の半分以上の人たちがここで降りたが、わたしは降りないで津軽峠まで行く。
ここに樹齢400年のブナがある。ブナの寿命は一般的に150年といわれている。なのになのに・・・すごい命だ。
バスはここが終点で、20分ほど木に会いに行く時間があって、又戻る。
後ろで「昨日ビジターセンターのビデオで、マザーツリーはわしっていっていたけど・・マザーだったら、あたしとかっていうべきよね」っていた。
ウププ(笑)正しい。
ビジターセンターの白神紹介ビデオは確かに案内人がこののマザーツリーだって、ネットでは書いてあったね。
無意識の男尊女卑おそろしや。

アモングリーンビレッジからは道がダート、砂利道になる。
エンエンとグルグルとのぼること30分。着いた。歩いて5分ほどでマザーツリー。意外と細いが、身がぎっちりとして。木肌はゾウのそれ見たい。森の中では確かに際だって堂々としている。
それと、元気だ。
エライねえ、400年も同じ場所で努力していて。
そこから展望台へ。
いい天気なので、核心地帯がよく見わたせる。
山々山、これ自然林か。
でも、こういう山って、わたしが子どものことはあちこちにあった気がするのだが。ま、平凡な山よね。平凡で僻地だったから、ここに残ったとも言える。
熊野も僻地だったらから、残ったのだし。
白神が世界遺産になるということは、日本がこの100年近くの間に失ったもの大きさを想えってことなのか、と思った。
熊野本宮が明治21年に流された。明治になって奥山の木を切って水が大量に出たせいだ、といわれている。あの頃から始まった日本の開発がこの白神を世界遺産にしたんだよね、きっと。
アモングリーンビレッジに戻る途中にバスの中で、おにぎりを食べる。もうお腹がすいて、すごい、すごい。きれいな空気効果。

グリーンセンターのインフォに行くと、なんと、今日は暗門の滝コースも、ブナ林散策コースもみんな長靴がいるって・・・あれまあ。で、そばにレンタルショップがある。
道理で、長靴で歩いている人がいるわけだ。用心いいなあ・・とおもっていたんだけど。でもはいていない人もいるが・・・まあとりあえず借りて履き替えていくか、と350円なり。

入り口で、山を守る協賛金を募っていた。300円以上入れると、ブナの葉をパウチしたカードをくれる。まあ入山料、わたしは500円を入れてブナパウチカードを頂きました。
入り口にあるおいしいブナの森の湧き水をボトルに詰めて、散策コースから暗門の滝にでるコースを行く。散策といってもそれなりの山登りコースで、入り口を見ただけで「やめる」という団体バスのおばさんもおられる。
歩き出すと確かに、水があちこちからしみ出ていて、水が生まれている森だなあ、という印象。
独特のいい香りがして気持ちいい。
団体バスの人たちは、散策コースを歩くと帰っていくので、暗門コースにはいったのはわたしだけだ。
気持ちよく歩ける。
やがて川沿いへ。ここからは川沿いに上がって来た人たちと合流する。
それでも、散策コースのにぎわいに比べると全然少ない。
川ぞいに遊歩道が造られているが、けっこうアップダウンがある。
30分ほどで第3の滝。
ここでは、下から3,2,1とカウントアップする。というのも、昔は下からではなくて、マタギの人たちは上から降りてきてカウントしたからとか。
第一の滝、20数メートル。さて、ここからたき沿いの急坂、のぼって下って15分あまり、今度はだいぶダイナミック、30数メートル。しぶきがかかるが気持ちいい。またまた滝沿いの急坂の上り、今度はトンネルまでくぐって1の滝へ、これは40メートル以上。
気持ちい、マイナスイオンだあーーーっ。
久しぶりに荷物を背負って歩いて体を使って、自然を満喫させていただきました。

アモングリーンビレジに戻ったのは、3時。
バス時間まで1時間以上あるので、暗門温泉へはいった。
近くにキャンプ場があるので、そこに滞在する人たちの施設であるようなのだが、日本人てまっこと温泉好きだ、といいつつ入るわたしもわたしだけどね。
循環、加熱だけど、まあ気持ちよかった。
でも、なんと塩泉だわ、塩辛かった。
昔は海だったのか、と思うとやっぱり不思議だ。

18時20分、弘前発青森行き。
青森名物の夕食と思ったのだが、意外とない。
駅ちかくにあるのは寿司とかラーメンとか、どちらもホタテとか鮪とか書いてあるけど、わたしの求める食欲はこういう感じではない。
でもって、ご飯屋大戸屋(チェーン店)で野菜がたっぷりの定食とナマビール、野菜ナムル。おいしかったす、ビールがつくづくと。

長くて気持ちい一日でした。
ホテルの部屋を和室に他のは大正解。
くつろげた。
白神、来年も又歩きに来たい気がする。
今度は新緑の頃か・・願わくは。




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