世界お遍路 千夜一夜旅日記

2002年09月05日(木) リトアニアのパランガへ

朝8時15分のバスで、リトアニアの保養地パランガへ。
ソビエトロシア時代から海のきれいな夏の保養地だったらしくて、ブリギッタ先生に明日はパランガにいきますといったら、ああしろい砂、美しい海・・・いいですね・・といわれた。
私の目的は、しかし、海ではない。琥珀博物館を見ることだ。それと、リトアニアの地方都市を見ること。どこの国でもそうだが、首都は特別、地方に行くとその国の素顔をちらっと見ることができるのだ。
もう一日あったら、クライペダの先にあるニダという砂州の町に行きたいのだが、残縁ながら時間がない。明日はビリュウニスに戻りあさっては帰国だ。

7時50分にはバスステーションについてバス待ちをしていたら、付近に男どもが例によってじろじろ見る。慣れたけど、気持ちのいいものではない。
バスはきっちりの時間にきたが、荷物を預けて乗り込んだら、私の指定席の4番シートには年輩のご婦人が座って窓の外に娘らしき女性にってを振っている。
私が行っても、勿論平然、自分の席と認識している感じだ。ヤレヤレ、バルトの国では指定はなきも同然、だいたいそのあたりに座っていたらいいっていう感じなんだな。では指定の番号なんて振らないで全部自由にしたらいいのにと思うがのう。
私は彼女の隣り3番に座った。
 バスは田舎の町のバスストップに止まる。
見ていると、そばには必ず、市があって近郷近在の農家の人が野菜だの果物だのはちみつを売りに来ている。

国境近くの町で、隣りのご婦人が私に後ろの席にいけと、合図する。はあ?何で?いろいろとラトビア語でいっているようだが、ワカラン。
少し腹がたったので
「オタクこそ、私の番号の席に座っているのに、どうしてそういう要求ができるんですかね」
と、日本語でいってやった。
 そうしたら、ご婦人は、なんかしらんけどうなずいて今度はわたしの席と自分の席を替われという。
ええ??私のいった日本語が分かったわけ???
一応替わったが、気持ちはよくない。
そうしたら、彼女は次の町で乗ってきた赤い服を着てお花を持った太ったおばさんと抱き合って挨拶をしている。そのお太りおばさんは通路を隔てて彼女の隣りの席に座った。
そうか・・・わかった。
姉妹なのか親戚なのかはしらんが、とにかく自分の知り合いが乗ってくるので私に席を動け、かわれといっていたのだ。
私は隣をつんつんして、「替わりますよ」(日本語)といった。
そして、後ろのあいてた席に移動してやった。
彼女よその連れは喜んでくれた。
ヤレヤレ、こういうとき、現地の言葉がわかるといいな、と思う。

リトアニア国境、またまたパスポートの儀式。
ラトビアとリトアニアをスルーする道が何本あるかはしらんがいちいちこういう儀式するのって大変よね。いずれ、省略になるんだろうな、でもそれはまだまだ先だと思う。だって、やっとビザ無しになったとこだから。

パランガ着1時15分。すごい田舎町。
ホテル、ということでバスステーション近くにあるツーリストインフォにいたら、「ただいまランチ中。少しお待ち下さい」の看板、で、ドアはクローズ。まて、しばしだ。
荷物のそばでボヤンとすること15分、太ったイタリア人か、という感じのケバいみなりのおばはんがきて「アンタホテルがいるの?」と聞く。
「そう、それにいくつかの情報も欲しい、あなたがインフォメーションの人?」
と聞いたら、そうだという。
私「あなた、昼ご飯食べたの?」
ケバおばさん「イイエ、なんとか会議があってまだ食べていない」
 なんて話をしながら中にはいると、彼女はすばやく電話をとってホテルに連絡を入れた。
「あなたのホテルはメグバァ、40リタス、10ドルくらいよ、いいでしょ」
「部屋にバスルームはあるの?朝食は?、近い?」
「バスルームはある、朝食はついてない、近い、ここから数分」
 決まりだ。1泊だし。
「まだ何か聞きたい?」
「明日はビリュウニスに帰るの、何時間かかりますか」
「エキスプレスで4、5時間」
OK。明日のホテルは駅前に予約してある。その時「夕方に来る」といってあるし、ちょうどいい。エキスプレスバスは12時半発なのだ。

パランガ、まん中に教会があってその前の通りが町の中心だ。
教会の前には、物乞いが3人もいた。。
その教会のすぐ裏手がホテル。
1階なので少し暗いが、シャワーもトイレもテレビもあるもん、文句なしだ。10ドルだもんね。
荷物を置いて、近くのカフェでビールと軽食。ビールがホントにうまい。
その後、琥珀博物館へ。
全体に落ち着いた雰囲気の町。

旧貴族の夏の別荘を使ったような建物。でかい、ため息の出るよう琥珀の数々。
その他、なりたちや産地の位置を記したものもあった。しかし残念なのはほとんどの説明がリトアニア語とロシア語だったこと。英語はごく一部だけだった。

ぶらぶら松林を抜けて海岸へ。
ハイシーズンは終わったようだが、まだ泳ぐ人の姿、多数あり。
でもTシャツを着ている私には、衣服を着ていてちょうどいい温度だ。とても泳ごうという暑さではない。皮膚感覚がすごく違うよねえ。
子どもが、お父さんと海の砂をすくい上げては何かをさがしている。
もしかして、琥珀?
この、パランガは琥珀の産地なのだ。
だいたい、海から琥珀は現れる。
特に嵐の後など、打ち上げられているらしい。

ハワイなどに比べれば(まあ比べる方がアホ)あまりにひなびた(新潟の寺泊海岸みたいだ)だが、去りゆく夏を心から楽しんでいる気配がある。
いいよね。
私も、サンダルをぬいで、ズボンをまくり上げてびちゃびちゃ渚を歩いた。
結構冷たい。

夕方まで昼寝をしてパランガ名物の夕日を見にいたが、残念ながら、雲が多くてもう一つだった。
夕日はなんといってもエストニアのキフヌですごいのを見たし・・・
夕食は「肉を食べるべきだ」という身体の要求があってそうした。(魚の町なんだけど、まあお昼にニシン食べたし)
一度、オーストリーでもこういう衝動があったが、すごく疲れているときだ。
昨日から集中力が落ちている気がするし、それなりに疲れているのかも知れない。
今日は早く寝よう。

8時、あたりは暗くなり始めている。
町の人出は多くなった。
夏が去る・・・
私の旅も終わりに近い・・


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