2002年03月03日(日) |
第68夜 アイスランド ゴールデンサークルツアー |
7/30<日 曇りのち晴れ> サルベーションアーミー2泊め ★ 今日の予定 ★ グトルフォスの滝、ゲイシール観光。 8時30分 BSIバスターミナルからバスno2に乗る 元気があったらシンクヴェトリル国立公園にも行く 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
レイキャビクの朝はもう一つ明るくない。 もやがかかったように曇っている。 でもマア、降り出しそうもないから出かけよう。
すっかりおなじみとなったBSIバスターミナル。 町の中心にあるサルベーションアーミーからは歩いて10分あまり、となりの話の内容まで聞こえる安宿だが、この便利さがいい。
グトルフォス、ゲイシール、シングヴェットルは首都近郊の観光の中心。ゴールデンサークルというらしい。 ツアーもいろいろあるが、一番安いのは、定期観光バス<3180クローネ>で行くことだ。
★☆★ ゴールデンサークルツアーレポート ★☆★
チケットを買って、外で待つ。 けっこうたくさんのお客がいる。ほとんどがザックに寝袋を持ったバックパッカーふうだが、要するにこの国の旅はカジュアルでないとやれんという側面がある。 それに正装を持っていてもそんなモンを着ていくと子はアイスランドにはない、といってもそうまちがえてはおらんのだ・・。
8時半過ぎ、バスはほとんど満員状態で出発した。 リングロード1である。またまたアイスランド一周第一日目にすごい景色だと驚いた溶岩台地の中を走る。 ひとまわりしてみると、この景色が特別なものではないことが今やよくわかる。クヴェラゲルジ、セルフォスと通過して、空もすっかり晴れてきていた。 どうやらいい天気になりそうである。
リングロード1から外れて、しばらくしてケリーズ火口湖に着いた。約3000年前の噴火でできたものらしいが、深緑色の水をためている。 神秘的というべきなのだろうが、アスキャを見た後では感動しない、残念ながら。フン、フンで終わり。 以前中国の秘境ジュウジャイゴウを旅したとき、行きに見るはずだったホワンロンへ帰りに寄った。 いろいろなアクシデントがあって仕方なかったのだが、あのときに思ったものだ。すべてものごとには順番がある、ホワンロンはジュウジャイゴウの前に見るべきだった。そうであれば「すごい!」と感動できたたのに、と。 ジュウジャイゴウの滝や湖はいってみれば「青の変幻」。 ヒマラヤにほど近い山峡のすごすぎる美は、まさに「天国」だった。 それを見た直後では、そう心が動くものではない。 ずっと後にTVで世界遺産として「ホワンロン」をやっていたときやっぱりすごいとこだったんだと改めて思ったもんね。 出会いが不幸だった。 なんてことを思い出していたら出発の時間になった。
温泉の湖の意味になる素朴なリゾート、ロイガルヴァトン<Laugarvatn> を通過して、11時過ぎにグトルフォスに着いた。 グトルフォスの意味は「黄金の滝」。 滝の多いアイスラランドでも屈指。滝からの飛沫が日の光で金色に輝くことから付いた名前だという。 遙か彼方に氷河が見える。 幅70メートルはあるというクヴェートアゥ川はあの氷河が水源なのだろう、どろどろだった。 滝はこの川が二段に落ち込んでいた。 なんといっても32メートルの高さを流れ落ちる水量がすごい。ド、ド、ドウという絶え間ない大音量、飛び散る水滴。 のんびりしていると雨に当たったようにぬれる。滝のそばまで行くと虹がかかっている。日の光で「金色」にひかっている。確かにグトルフォス、だ。 キンポウゲ系の黄色い花がきれいだ。 必死に短い夏を生きている感じがする。
1時間ほどの思い思いに観光した後、バスは来た道を戻る。実は今日の観光のメイン「ゲイシール」を通りすぎてきたのだ。 10分ほどで到着。駐車場、土産物店、レストラン、ゲストハウスと完備している。さすがにアイスランド第一の観光地である。
ゲイシールとは、「間欠泉」の意味。水がマグマによる地熱で高温となり吹き上げるのだ。この辺り一面地下に熱いマグマがたっまているのか、ぼこぼこと湯が沸いたり吹き上がったりしている。 以前元気だった元祖ゲイシールは「老化」してチョボチョボだ。 代わりにとなりの「ストロックル」が日の出の勢いで吹き上げてお客を集めている。沸騰した湯が高さ20〜30メートルで「グォオオー」というすごい音と共に噴水になるのは迫力がある。一度吹き上げるとわき出す透明なお湯はスーと水面を下げる。 そしてまたじわ、じわじわと水位を上げていく。 もこ、ムムムウもことお湯はみるみる下から押し上げられて水球になる。それがプチっとはじけてまたまた大音声と共に吹き上がる。 その間5〜8分。周囲に集まっている人たちも湯の盛り上がりと共に「ウォー」とか「ワォー」とにぎやかに盛り上がる。 ときどき「モコ、グオ、ムニュウ」とさして飛ばないうちにしぼむ。ずっこける。それも「ありゃ!」という感じで受けている。
私は、間欠泉より、その見物人の反応の方がおもしろい。しばらく楽しんだ後、ゲイシール一帯が眺め渡せる山に登った。 岩に腰かけて「噴水」を見ながらランチだ。 いい天気なので「もしかサンド」がうまい。 上から、間欠泉の吹き上げを見ていると、何か「せいせいする」というか、でっかい気持ちになる。
ゲイシールに2時間ほどいて帰りのバスは出た。途中、スコウホルトという教会のそばを通った。この一帯が9世紀から700年近くに渡ってこの国の宗教と文化の中心となったところらしいが・・・田園の中。 のどやかな景色であった。セルフォス16時着。 ここで乗り換えて「シングヴェットル国立公園」に行くはずだったのだが、やめた。 なんか疲れたし、もう一つ気分が乗らなかった。 地球の割れ目「ギャウ」と、アイスランドで初めての民主議会が開かれた場所<シングヴェットルとは議会が開かれた場所という意味>に行くのは、もし「次回」があったらそのときにしょうと決めた。
オーロラを見にまたいつかこの国に来たいと思っているから、見ないところを残しておくのは「宿題」ふうでいいじゃない・・・だ。 レイキャビクについて宿に戻る途中、チョルトニン湖のそばを通ったらでっかい鳥が私の上に群がるように飛んできた。 身の危険を感じて逃げた。襲われなかった、ヤレヤレだと思ったら「背中、汚いよ」と自転車の人に声をかけられた。 なんと、コートにべったりあいつらのフン。白くて、磯くさい。ちきしょう、やってくれたね、あたしは何にもしてないじゃないか。 今度アイスランドにくるときにゃ、ゴムパチンコを持って来るぞ。 目には目じゃ、なんて。氷河湖でも、草原でさまよったときも似たことがあった。アイスランドの鳥は凶暴系なのか。
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午前中、クロネコさんでやっと届いたプリンタインクを使って「クジラレター」の印刷。hpのプリンタ、悪くないのにメジャーになれない、というかうちの近所じゃメジャーじゃない悲しさ、だからインクが切れるとすぐに手にはいらん。ホント、不便。
午後、ご招待いただいた「大阪シンフォ二カー交響楽団」の演奏会に錦糸町まで行った。城之内ミサさんの空華、私には中国の景色が次々と湧いてきて妙になつかしい曲想だった。サンサーンスの曲はこんな大曲がサンサーンスにあったのか・・というので驚いた。
はねてからご招待下さった阿波公方さんにご挨拶して初めてお会いした、でも「お遍路仲間」といっていい串間さんと馬渕公介さんとでビールを飲みつつはなしこんだ。いい時間だった。
夜、青年遍路からメールが3通も。「夜道を歩きながら道を照らしてくれるお月さんに礼を言っていたら突然涙が湧いてきた、びっくり」。読んでいた私も心もなんかほのぼのした。ありがとう。
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