世界お遍路 千夜一夜旅日記

2002年01月13日(日) 第19夜 さらばじゃ カイロ、そしてエジプト

 またまた、おっとどっこい、アリタリア・・・で、フライト変更があったのです。昼2時過ぎだったはずのフライトがなんと朝4時、ですよ。そらないでしょ、ですが、何しろ安チケットですけん。
 2時間前チェックイン、と考えるとホテル出発は遅くとも深夜1時過ぎ、となります。
 
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 ホテルのフロントで「フライトタイムが早朝4時に変わったので、わたしは深夜に出なければならない、タクシーの手配を頼む」と言ったらフロントおじさんはにっこりとしていいました。
「我々は、深夜12時30分にモーニングコールをしましょう。そして、12時45分に朝食を運びましょう。そしてタクシーは1時に手配します」
「モウニングコール? ブレクファスト? リアリイ? 」
「そうです」
 そして、その通りになりました。モウニングコールなんて12時20分でした。
 何事もおくれるエジプトという印象でしたが、びっくり。コスモポリタンホテル、場所はいいんですけど、エントランスもそれなりに豪華なんですけど、部屋はボロでした。「うらぶれた国営」をもろしてましたが、最後に「国営ホテル」の意地というか、サービス根性を見た気がしました。
 でも、夜中にルームサービスで「朝食」というのはねえ・・。
 
 ちなみにこの帰国<オランダへ>の日、ホテルで1回、ミラノまでの飛行機で1回、オランダまでの飛行機で1回、つごう3回の「朝食」を食べました。ゲップ。

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 深夜、タクシーの窓から見るカイロの町は、さすがに昼間の喧騒もなく涼しい気配まで漂っていました。
 しかし、我らツーリストの安全を守ってくれる「ツーリストポリス」のお兄さんは銃を持って数百メートルおきに立っていました。
 トラベルエージェンシーのナイルストーリーからのメールで「エジプトは危なくない、ポリスの数がすごいですから」というのがありましたが、そのとおりでした。逆に、これだけポリスがいないと安全じゃない・・ということでもあるわけですが。しかし、観光しかめぼしい産業がない感じのエジプトで、この「ツーリストポリス」というお仕事、若者の有力な仕事先になっていると思いました。
 
 タクシーは30分もかからずに空港に着きました。
 料金はホテルで前払いしてあったの、チップのために残してあった2エジプシャンポンドを好印象の若い運転手に渡しました。もっとあげてもいい感じだけどない、エジプシャンポンド、スッカラカン。
 みんな「エル・アブド」というエジプト人にも人気のケーキ屋でチョコだのクッキーにしてしまったのです。ルームサービスや、荷物持ちのボーイさん、タクシーへのチップをのけた残りの24エジプシャンポンドをエル・アブドの店員に見せて「わたしは今夜帰国する、このエジプシャンポンドををみんな菓子にかえたい、旨そうなものを選んで欲しい」と頼んだのです。ずっしりとした量がきましたよ。 
 オランダの三枝子さん家族へのおみやげです。
 この方法、わたしはよく使います。
「だまされるんじゃない? 」という人もいますが、手の内を見せている人を、ニンゲン、そそうだませないモンです。
 
☆ ★ ☆ ★ ☆

 一年前、テロの前の年です、ワシントンDCに1週間滞在しました。あこがれのスミソニアンに通うためです。でも、誰かと口をきいたのは、帰りに食事に寄るチャイニーズやイタリアンのお店の店員だけです。
 イタリアンのお店では、お金を間違えて出したらヒスパニックのお兄さんが「気をつけろ」と注意してくれました。DCの自由な、どう過ごしてもいい空気もスキでしたが、エジプトの、人臭さむんむんのエネルギーはもっと好き、です。
 毎日見知らぬ誰かと友達のようにお茶を飲んで話すのは楽しかったです。

「さらばじゃ、エジプト」
 離陸する飛行機からカイロも夜景を見ながらわたしはつぶやきました。
 オモロイ旅でした。
 名残惜しい、あと1ヶ月くらいいてもいいよ。
 あこがれのオピラ、アブ・シンベル、王家の谷・・みんなよかったけど、何といってもエジプト人がよかった、楽しかった、おもしろかった、あやしかった、温かかった・・。
みんな危険じゃ・・?と心配してくれたけど、そんなことはまったくない旅でした。
またくる、ぞうさん。

PS
 ハーンハリーリで食べたチョコアイス、エル・アブドで食べたマンゴーアイスのせいかアムステルダムに帰ってから下痢に悩んだわたしでした。
 もう帰るんだから、と一日に一気に2ヶもアイスをがっついたわたしが悪いのです。
 以上、旅のおまけでした。


>>>>>>1月13日 本日のできごと>>>>>>>>>

 今日もおだやかに晴れた。窓から富士山が見える。だけど、朝起きたら、昨年もらったシンビジウムがつぼみをぼろぼろと落としていた。
「わたしの愛が足りないせいか?」と悩んだ。
 新聞原稿2本下書き。大昔の同僚、Sサンからの相談電話で1時間あまり話す。
「まあ、この際おどすんだね、ちゃんととやってくれないと、ふっと自殺するときアンタのせいだ、とその人の名前を遺書に書くって、こういう非合法の手段しかのこってない」というすごいアドバイスをしてしまった。
 いいのか?
 スヌちゃんとも電話で話す。
「風水によると金運にはヘマタイトがいい」
 と言うので、今度うちにあるヘマタイトで携帯のストラップをつくってプレゼントする約束をした。

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