2001年12月28日(金) |
第五夜 ピラミッドざんまい 3 赤のピラミッドの中へ降りる |
ピラミッド内部へおりる道は、は、人が一人やっと通れるくらいの幅です。おまけに急傾斜。まず腰をかがめて、ずんずんと下降します。明るい外から入ると暗くて、目が慣れるまで、地獄の入り口?って感じ。足元に明かりがついてますが、あやし暗い・・。 やがて通路は平らになりますが、やっぱり腰をかがめて状態。欧米系の異常太りをした人と出会ったら、すれちがえるか? というくらいの狭さなのです。 とにかく降りて歩いて、また上がりって感じで、いわゆる重力軽減室って感じのところは3ヶ所ほどありました。でも、やっとたどり着いた玄室はな〜〜〜んにもなし、のなしのつぶて。何だかフーシギな空間でした。 わたしがホウホウと眺めている間、だれも来ませんでした。怖いような、でも4000年前の時間空間に一人でいるんだと思うと、ラッキー! イェーと叫びたいような・・・。ギザの一番でかいクフ王のピラミッドは、整理券を取らないと入れないらしいのですが、こんなに誰もいない時間を体験することはできないだろうと思います。赤のピラミッドは公開されたばかりといいますし、こういうことも起きるのでしょう。 それにしても、出たときは腿の筋肉は痛い、膝は笑う、で、ヘロヘロでありました。 オジジ、オババ、オバ、オジ、オニイ、ネエちゃん、エジプト行くんだったら、早いほうがエエですよ。年取るとピラミッドの中はきついでえ。
☆ ★ ☆ ★ ☆ 屈折不格好型ピラミッドの中は公開されていません。一周して、そばに落ちていた石ころを拾ってきました。<写真が撮れてなかった今となっては、重要記念品です、ショボ> ツーリストポリスと、場所柄ミニタリーがウロウロとラクダに乗ってパトロールをしているのですが、ラクダにのらんか、バクシーシをくれたらオレと一緒に写真撮れるよ・・とついてきます。 「おいおい仕事中だろ、しつこいちゅうねん。ノウ・サンクス!!」 しかめっ面をしてやると、笑いながら離れていきました。 要するに平和なんだよね。一日中いい若いもんが砂漠でピラミッドの周りをぐるぐるなんて、力余んのじゃろううて。 大昔インドに行ったときは「ノウ・サンキュウ」といってもしつこくついてきたけどエジプト人は、はっきりというとあっさりと離れていくのが特徴ですね。だから、ハッキハッキというのが「バクシーシ」<要するにおねだりです>撃退のコツです。ただ、案内してもらったり<断りきれずに>、手を貸してもらったりしたときは少々するのが「正しい」と思います。「I DONT NEED YOU」 と断れなかったとしたら、自分が悪いのですから、日本円にして数十円をケチらないこと、です。
ホテルの旅行オフィスの男の薦めをきいて、ダシュフールを最初に訪れたのは大正解でした。砂漠のど真ん中にジャン、ジャン!!と存在するピラミッド。はるかにはギザも、メードームのモノもかすんで見えています。 まさに古代エジプトのピラミッドの雰囲気、空気感が丸ごと味わえました。この印象が強烈すぎて、正真正銘の観光地ギザに行ったときはあんまり感動しなかった・・のでした。
★ ☆ ★ ☆ ★ タクシーに乗る前に、赤のピラミッドの入り口前にいる砂漠同化色のおじさんに手をふりました。 おじさんは、おいで、おいでをするようにゆっくりふり返してくれました。 彼は、あそこで一日、一人でよう登り切らないおデブな見物人の手を取ってやったりして「バクシーシ」をいただき、日が沈むまで居るのでしょうか。 日本の「56歳のオジ」と何とちがうことでしょう。何かその距離は、冥王星より遠いような・・・。どっちがいいかは・・さあ・・・。
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