世界お遍路 千夜一夜旅日記

2001年12月25日(火) 第二夜 エジプト カイロへの道

 9月12日、テロ翌日、昨年の世界一周チケット残りでアムステルダムへ向かいました。  

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 そして、10月2日、いつ戦争が始まるのか、とニュースをにらみつつ、アムスから安チケット<アリタリア>で、カイロ入りすることにしたのですが、「アリタリア? 大丈夫か」の危惧がどんぴしゃり。直前になって突然、出発便の変更がはいりました。 テロで乗る人が少なくなったとはいえ、昼12時の出発が朝6時ってないんじゃない、そりゃ詐欺よ、アリタリアさん。っま、例のごとくのイタリア流ですな。予想はしていましたが・・
 でも、日本円にして3万5千円ほどのリターンチケットだからな・・・トホ。
 朝4時起きでスタンバリましたが、一番大変だったのは、そんなわたしを空港まで送ってくれた友人のミセス三枝子でした、はい。ありがとうでした。
 
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 いや、空港のセキュリティチェックの厳しかったこと。文房具として持っていたハサミをさんざん荷物をひっくり返されたあげくに見つけられ、目の前でゴミ箱に捨てられましたもんね。でも、これはわたしだけじゃなかった。あっちのこっちのカウンターでやられていましたね。
 ご時世だからしかたないとはいえ、以降、はさみがなくて少し不便しました。
 
 ミラノのマルペンサ空港で、カイロ行きに乗り継ぎ。
 日本人がエジプト入りする通常ルートではないので、もちろん日本人は飛行機には皆無でした。機内食のトレイに「これには豚肉は一切使用ていません」の紙がついてきたり、中東系顔の人に、別のトレイ<多分アッラーの名前を唱えて殺したお肉使用?> が出てきたりして「カイロは刻々と近づいている」の空気が濃厚となったのでありました。
 いつもだと知らない国・街に着く不安と期待がどっくん、どっくんと高まる時間なのですが、今回はノホホン、ホッホホです。だってお迎えつきですから。ホントは夜の9時過ぎに着く予定だったので、あまり治安がよくないカイロ空港の噂を聞いて、着いた早々ヤな思いをしたくない、とトランスファーを45ドルなりで頼んだのでした。あたしにしてはものすごい贅沢。しっかし、真ッ昼間着だったらいらんかったわよね。ったく、アリタリア!!

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 エジプトのビザは、銀行の窓口で買います。
 迎えの人にその代金25ドルを渡して下さい、メールにはあったのですが、ホントは、もっとお安いみたい。とにかく、一悶着起きそうな入国ゲートを迎えにきたエージェンシーのムスリムひげのおじさんとスタスタ・サッサとスムースに出てしまったのでした。
 かなりのスピードのホテルに向かっていた車は、旧市内に入ったとたんに喧騒の渦に巻き込まれました。ビービーブブブー。車のサイレンが鳴りっぱなし。それでも、神ワザのように前を横切る人、割り込む車で進まない。もう、ヒヤヒヤ。
「あなた達の国には、交通ルールはないの?」
 たまりかねて迎えにきてくれたおじさんにいいました。
「ルールがないのがルールさ」
 オッサン、ニヤヤリと笑って言い放ってくれました。
 なんてこったい。道路を横ぎるのが命がけとなりそうです。久しぶりのスルル!じゃない、スリルだぜ。


 
 
  



  


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