おひさまの日記
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いやぁ、もうね、正直、どうにもならない時期ってある。 いわゆるどん底。
こうしたらこうなります、っていう人生の法則ってのがあって、 そして、私達はその法則通りに生きてるんだな。
わかっちゃいる、わかっちゃいるし、 その通りにやってるはずなのに…
なんなんだよ、この現実…(号泣)
そのうち、もうどうしたらいいかわからなくなる。 そのヒサン(だと感じる)な現実の中で、 それでも生きていかなきゃならなくて、 とりあえず日々を生き延びていく。
スピリチュアルとか、引き寄せとか、思考現実化とか、もうどうでもいいや、 ああ、明日は電気代の引き落としだ… ああ、また家族とケンカだよ… ああ、左折しようとしたら直進車に入れてもらえなかった、 すげーこっちにらんでたな、感じ悪ぅ、 なんもかもやんなっちゃうぜ…
そんなふうな具合に日々を過ごす。
うまくいかないことだらけ… 思い通りにならないことだらけ… イヤなことだらけ… つらいことだらけ…
そんなに俺が悪いのか?(チェッカーズ風に歌いながら)
え?
はい、そうです。 それ、私のことです σ( ̄▽ ̄) ウヘヘ…
以前のね。
生きてると、どん底って感じる時期がある。
最初のうちはもがくんだけど、もがけばもがくほど、 まるで蜘蛛の巣にかかった虫みたいに、 よけいに糸が絡み付いて身動きが取れなくなる。 それでも身をよじる。 よじって、よじって、力尽き、最後にこうなる。
どうぞ、食べてください、蜘蛛さんよ… あたしゃあ、もうあきらめました…
私は蜘蛛さんに懇願したい気持ちだった。 苦しまずにすむように、ひと思いに殺して食べてくれ、と。
絶望の中にいならが、 かすかな開放感を感じた瞬間だった。
もういいや、なるようになれ…
今、その頃の自分を振り返ると、泣きそうなんだ。 つらかったからじゃない。 なんて頑張ってたんだろうって、思うから。 あんな状況の中でよく踏ん張って生きてたなって、思うから。 えらいね、って。
ねぇ。
今だからわかるんだ。
そういうどん底が来るってことは、 これから素晴らしい人生を生きるために必要なことを、 つかむ機会を与えられているってこと。
そういう時期って、 一般的に言われる「イイコト」ってのをやってみても、 全然効果ないじゃん!って感じる。
ああいうのって嘘なの?って思うこともある。 でも、嘘じゃない。 それは確固たる真実としてそこにある。
じゃあなぜうまくいかないんだろう。
それは、何かが欠けているから。 幸せというパズルを完成させるためのピースが足りないの。 ピースがなくちゃあどんなにはめたくてもはまらないよね。
私達はそのミッシングピースを探すために、 冒険に出るんだ。 いや、無理矢理出させられてしまうんだ(笑)
その冒険は、人生で言うと、どん底の時期だったりする。
神様が、
「足りないピースを探しておいで。 そこに置いておいたから。 それを手に入れてもっともっと素晴らしい人生を送るんだよ」
そう言ってくれてるんだと、私は勝手に思ってる。
どん底の時期、まず私はすべてを周りのせいにした。 あれがああだから、あの人がああだから、こんなんなっちゃった、って。
次に、自分のせいにした。 私がああだから、私がこうだから、こんなんなっちゃった、って。
苦しい感情だらけの毎日。 そして、そんな感情とそこから生まれる思考が引き寄せる現実。 その中で溺れながら死ねないような感覚で日々を生きた。
そして、そこでの体験こそが、 私にミッシングピースを与えてくれた。
ひとつピースを拾う度に、大切に心のポケットにしまった。 ひとつ拾い、ポケットにしまい、 またひとつ拾い、またポケットにしまい、 そうやってピースを集めているうちに、 私は大切なことをすっかり忘れてしまっていた自分に気づいた。 こんなに大切なものをみんなどこかに置いてきてしまってたんだ…って。
私は数年かけて無数のピースを拾い集めた。 長い長いトンネルだった。 もしかしたら、このトンネルは終わらないのかもしれない、とさえ思った。 空っぽだった私の心のポケットは、 いつしか拾い集めたピースでいっぱいになっていた。 みんなみんな大切なものばかりで、眺めていると涙が出そうだった。
私はこんなに大切なものを持たずにいたんだ。 これじゃあ、どん底の人生になっても仕方ないや… 静かに静かにそう思うようになった。
その頃からだった。 一見、どん底なんだけど、どん底なりに楽しい時間が増えた。 どん底の中にも幸せがいっぱい見えるようになった。 ピースを取り戻したから。
家族でふりかけごはんをおいしいねって食べた。 カップラーメンがごちそうだった。 でっかい袋いっぱいのパンの耳を50円で買ってきて、 ラスクを作ってみんなでほおばった。
本当にお金がなかったんだ。 仕事もうまくいかなかった。
でも、実家に入ったために、住む家があることに気づいた。 雨風を避けられて、お風呂に入れて、お布団で眠れて、 携帯も持ってる、パソコンも持ってる、ネットがつなげる、 どん底じゃあないじゃないか。
空が青いぞ。 木々がそよいで心地いいぞ。 風が気持ちいいぞ。 雨がしとしと穏やかな音で包んでくれるぞ。 私はなんて素敵な世界に住んでるんだろう…
そして、一緒に笑える家族がいる、友達がいる、 おかげさま、おかげさま…
あれ?
なんだかとっても恵まれてるね… 私本当は豊かなんだね… 色々うまくいかないと感じることもあるけれど…
今この瞬間欠けているものはないんだね…
そう思い始めた頃だった。 人生の歯車がまたかみ合って動き出したのは。
その時やっとわかったのだ。 私はミッシングピースを探す冒険をしていたのだと。 どん底も神様の粋な計らいだったんだと。
もし、今、どん底だと感じている人がいるとしたら、 私は大きな声で言いたいんだ。
大丈夫! 絶対に大丈夫!
って。
その中にいて何かをしていなかったとしても、それでもいいんだ。 日々を追われるように生きているだけだっていい。 それでも、つかむ必要のあるものをつかんでる。 素晴らしい人生というパズルのために必要なピースを、 ひとつ、ひとつ、確実に拾い集めてる、確実に。
今は苦しくてピースを手に入れたことにさえ気づかないかもしれない。 けれど、それでもちゃんと手に入れてるんだ。 もっともっと素晴らしい人生のために必要なものを。
だから、意識を、 できないこと、うまくいかないこと、足りないものに向けるのではなく、 できること、うまくいっていること、恵まれているものに向けてみてください。 ひとつもないはずはないんです。 たったひとつでもある、必ず。
そして祈ってみてほしいの。
「私は今この状況の中でどんなことに気づけばいいか教えてください」
答えは必ず与えられる。 誰かの言葉や、本、ウェブのページ、テレビやラジオ、 何かの形を通してだったり、ひらめきだったり、色々だけど、 必ず与えられるから。
答えは感じるもの。 時には、痛みを伴いながら感じるかもしれない。 けれど、その後は、必ずおひさまがぽかぽか照らしてくれる。
どん底は、まるで真冬の明け方。 太陽が昇るほんの少し前。
そして、夜明け前がいちばん寒いの。 凍えて死んでしまいそうなほど寒いの。
もうすぐ夜が空けるよ。 だからこんなに暗くて寒いんだ。 明けない夜はない。 もうすぐ、もうすぐだよ。
彼方にかすかな光が見えるよ。 その光がどんどん大きくなるよ。 そして、新しい世界の匂いがしてくる。
その時気づくんだ。 どん底は贈り物だったんだ、って。
ミッシングピースを拾い集めたあなたの次のステップが始まる。 たまらないくらい素敵な世界だよ。
どん底ズンドコだった私が保証する!!!
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