おひさまの日記
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2009年07月09日(木) |
みんな、みんな、癒されてゆけ |
アンナのクラスの学級新聞に、アンナの記事が載った。 それが教室の後ろに貼られた。 「元気っ子」と紹介されたアンナはとても喜んでいた。
しばらくして、その記事のところに「ブリッコ」という殴り書きが。 誰が書いたかわからない。 赤ちゃんのように泣いたアンナを見たのはどれくらいぶりだろう。
数日後、そのとなりに「死ね」という赤い文字が。 誰が書いたかわからない。 心臓の鼓動が早くなり、めまいを感じ、胸が苦しくなった。 アンナは痛みを感じなくしたかのように、もう泣くことをやめた。
私は言いたいのだ。
誰がやったのかを突き止めたいわけでも、書いた子を責めたいわけでもないよ。 ああいうことを書いたこと、それは、 そういうことをしたキミの大切な気持ちから生まれた行動なのでしょう。 キミの感情はみんな大切なもの。 そこにキミのたくさんの痛みと想いが込められているのを、私は知っている。 きっと、キミも、心に大きな傷があるのでしょう。 その傷に気づきながら気づいていないのでしょう。 そして、その傷をケアしてもらったこともなく、今日まで来たのでしょう。 とても、とても、痛かったでしょう。 私はそれを知っているよ。 傷ついた人が人を傷つける。
でも。
私の大切なアンナをもう傷つけないでほしい。 お願いだからやめてほしい。
そう言いたい。
アンナは被害者ではない。 見るのも苦しい言葉を書いた子は加害者ではない。 ここにあるのは体験なんだ。 親も、クラスメイトも、先生も、その体験に交わることで何かを見ている。
そして、私は私の責任でこの体験を受け止める。 私の中にある何かを見せられているのを見ている。
今私が感じているのは、怒りではなく悲しみ。 そして、やるせなさ。
「愛しています ごめんなさい 許してください ありがとう」
みんな、みんな、癒されてゆけ。 愛の名のもとに。
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