おひさまの日記
日記インデックス|前の日の日記を読む|次の日の日記を読む
夕方、キッチンの窓から、夫婦であろう男女が通り過ぎるのを見た。 散歩しているような様子だった。 年齢は40代後半くらいだろうか。
ふたりは手をつないで歩いていた。 何かを話しながら、とびきりの笑顔だった。 それを見て、なんだか、じぃ…ん、ときた。 たくさんのことがありながら、それを乗り越えて一緒にいるふたりなのだろう。 人生の重みと、そして、人として生きることの美しさがそこにある。 ほんの一瞬私の目の前を通り過ぎていったふたりだけど、なぜだかそう感じさせた。 静かに、穏やかに、幸せそうだった。
本当に素敵なふたり。 私の心を打ったふたり。 彼等は私が姿を見かけたことにも気づいていないし、 ましてや、彼等を見てそんなことを感じているなんて思いもしないだろう。 彼等は、ただ、彼等の時間を、彼等なりに過ごしていただけで。
そこにいるだけで、人に何かを伝えることができる人に、私もなりたいと思った。 まるで匂い立つような美しさを放っていた、そのふたりのように。
|