おひさまの日記
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私がセッションをしている時以外は、 家事か、寝てるか、Macをいじってるかのいずれかだ。 仕事も兼ねているので、Macにかじりついている時間はかなり長い。
今日、セッションを終えてリビングに戻ると、 ころんと床に転がって、すやすや眠っているアンナを見つけた。 仕事する私を待ちくたびれて、眠ってしまったようだ。
そんなアンナを見て、なんだか不憫になってしまった。 私は仕事とか家事とか、そういう大義名分の元、 アンナとの時間を放棄してるんじゃないかと思った。 本当は、空き時間を、アンナと過ごす時間に充てられるはずなのに、 ついつい自分のことばかり優先しているのではないかと思った。
今日、アンナは、朝から一歩も外に出ていなかった。 出不精な私のせいでインドア派に育ってしまい、 おうちで遊ぶのが好きだと言うのだ。
でも、私はわかっている。 アンナは本当は外で遊ぶのが大好きなのだ。 けれど、私があまり率先して外に連れ出さないものだから、 家で遊ぶことが必然的に多くなってしまい、 アンナ自身もそういうものだと思ってしまっているのかもしれない。
これじゃいけないと感じた。 今、私にできることはなんだろう、って考えた。 そして、思った。 一緒に楽しんでできる何かを見つけよう、って。
私がアンナと何かを一緒にしないのは、 自分があまり楽しくないからなのだ。 やりたくなかったり、楽しめなかったりすることをずっと続けるのは辛い。 お絵描きや人形遊びを一緒にやっても、あまり楽しめない私は持久力がない。 5分もするとこちらが飽きてしまう。
だから、私も楽しければ一緒にずっと何かできるなぁ、って、 そういうものを見つけようって、思った。
そんな時ふと浮かんだのが、インラインスケートだった。 私が小さい頃はローラースケートだったな〜。 大好きでよく道で滑ってたっけ。 だから、インラインスケートなら一緒にできそうだな、って思って、 寝ているアンナを起こすと、トイザラスに走った。 そして、子供用のインラインスケートとヘルメット、プロテクターを買い、 その足で公園に行った。
アンナは大喜びだった。 決して機敏な方じゃないんだけど、私につかまり、 よろよろしながら飽きずにずっと滑っている。
ね。 やっぱり外で遊ぶのは楽しんだよね。 ただ単に、ママが外に連れ出さなかったから、 自分でもおうちがいいと思い込んでたんだよね。 自分から友達を誘って遊ぶタイプでもないのは、 ひとりっこなことと、そういう所からも来てるのかもしれない。
しばらく滑った後、自動販売機でジュースを買って一緒に飲んだ。 薄暗くなり始めた公園で、 汗をかいた私達にひんやりしたジュースがおいしかった。 また一緒にスケートやろうね、って約束した。
私はとっても楽しかったし嬉しかった。 ほんのちょっとは親らしいことしてやれたろうかと考えた。
一緒に楽しく過ごす、たったそれだけのことなんだけど、 大切なことなのだと思う。
なんとなく思い出す。 親と一緒に何かしてすごく楽しかった時、私はとっても嬉しかった。 昔は親とのいい思い出なんてないと思ってたんだけど、 癒しを進めるうちに、そういう思い出もいっぱい出てきた。 凧あげとか、あやとりとか、したっけなぁ。 親が一緒になって楽しそうに何かしてくれると、 私もとっても嬉しかったけなぁ。 そういうことはほとんどなかったけど、 記憶のかけらにあるわずかなそんな楽しい時間の思い出は、 私の宝物だなぁ。
なんだか生き急いでいる大人達。 慌ただしく過ごす大人達。 忙しいと言って何かを置き去りにする大人達。
立ち止まって、手を止めて、しゃがんでみると、 そこには私達が昔欲しかったものがいっぱい転がっていて、 それを自分の子供に与える時、受け取った子供の笑顔が、私達に、 昔欲しくて手に入らなかったものを与えてくれる。
今、私にできること。 それは、今しかないこの時間を大切にすること。 愛する子供に二度と巡って来ない時間、 そこにできる限り楽しい思い出を詰め込んでいくこと。
それは、時に、仕事よりも、家事よりも、何よりも、 大切な、大切な、ことなんだと思う。
それに心を砕いていこうと、改めて思うのだった。
次は竹馬を買って一緒にやる予定。 ちなみにアンナは「竹馬」を「竹やぶ」と呼んでいる。
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