Home page





僕の、場所。

今日の僕は誰だろう。



Back


夕暮れに並ぶ

「君の好きな人って、だれ」
「なんでそんなこと聞くの」
「興味があるから」
「僕に?相手に?」
「両方」

「教えてくれないの」
「うん」
「なんで」
「いろいろ迷惑かけるから」
「なんで」
「それ言うのも同じ」
「ね、それって」
「なに」
「私――、とかじゃないんだよね」

「…君だって言って欲しかった?」
「そうじゃ、ないけど」
「残念だね」
「それって、どっちの残念?」
「残念ながら君ではない、の残念」
「…残念」
「それは?」
「君が好きな人が私じゃないことが残念」

「じゃあ誰なの」
「君じゃない誰かだよ」
「じゃあ、どんな人なの」
「君みたいにかわいくはない」
「今の、ちゃんと分解して」
「君みたいにかわいい、ということはない」
「…その評価は嬉しいけど複雑ね。かわいい子はキライなの?」
「嫌いなんて言ってない」
「私に気を遣ってるの?」
「いや。かわいいかどうかは基準じゃないと言いたいだけ」

「ねえ」
「なに」
「君ってどうしてそうなのかな」
「そうって?」
「正直っていうか」
「正直は悪いことなのかな」
「良い悪い、じゃないよ」
「じゃあ何」
「嬉しいかどうかよ」
「僕が口に出すのは事実だけだ」
「口に出さない事実はそれ以上なのにね」
「うん」
「ねえ」
「なに」
「よく分かってるでしょ。君の事」
「そうだね。まるで僕みたいだ」

「君は私の好きな人に興味ないの?」
「ない」
「どうして」
「君になら興味はあっても、君が誰を好きだろうと関係ない」
「興味と、好意は、別だものね」
「違う。別じゃない。好意の程度に差があるだけだ」
「じゃあ私にも好意はあるのかな」
「僕は好意をもたない相手と話したりしない」
「そっか」
「うん」
「ありがとう」
「いえいえ」






_____________________________________

フォームからメールを下さった方、ありがとうございました。
しばらく放置プレイでご心配をお掛けしております。
近頃、人生どうにかなっていくものだということを学んでいます。
僕のくだらない呟きに今後ともお付き合い頂けると嬉しいです。


more different


My追加?
意見感想苦情文句罵倒その他所見