僕の、場所。
今日の僕は誰だろう。
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その細い腕を取って泣いたこと、夢じゃない。 そっと撫でながら、それでも袖で涙を隠して。 こんなにかわいい子が、僕より年下の女の子が、 どうして苦しんだり泣いたり傷つけたりしなくちゃいけないんだろう。 僕だって判らないわけじゃない、それでもやっぱり。 どうしてこの子が。どうして。
なあ、こんな他人にわかる事が、どうして近い人間に分からないのだろう。
あなたが彼女を愛する以上に僕は彼女を大切に思う。 僕なら彼女を怖がらせたりしない。 泣かせたりしない。 一人になんてしない。 ひどい言葉を浴びせたりしない。 もっと、もっと、強く。
君の傷跡を撫でて少し怒ったこと、まだ覚えている。 それは僕が過ちに気づく前の話で。 どうしてなのか理解に苦しんだ。涙が止まらなかった。 やめてほしかった。 そんな悲しいことをしないでほしかった。
けれど それは間違っていたらしくて
ただきっと感化されたと知れば君は嫌がるかもと理解を示せずにいた。 僕は立ち止まりただ見守った。 ひとり歩いていく君を、遠く小さくなっていく君を。 僕にとってそれはきっと必要なギセイだったのだろう。 だから今少し成長した僕が存在するのだし理解も深まった。 けれど、けれど、やっぱり。 やっぱり。
シンクロさせているわけじゃない。 代わりだなんて思ってない。
けれど、 一つ大きくなった僕は今も まだ何かを探しつづけている…。
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