お気に入り・選抜映画感想日記
daya



 息子のまなざし

公式サイト・・・http://www.bitters.co.jp/musuko/

「ロゼッタ」の監督の作品。
かなり、期待して観ました・・。

どーーも、頭が「ブルースオールマイティー」抜けきらづ、肩鼓ってしまった。

独特のカメラワークで、画面が揺れ動くのも、くらくら来てしまい
しっかり眼をすえる気力も萎え、
半場斜に眺め見る結果になってしまった( ̄_ ̄ i)タラー

主な登場人物は、3人ポッキリ!セリフも以上に少なめ、音楽はなし。
映像がそんな綺麗ってわけでもないので、かったるかった。ってのはある。

ラストも、ロゼッタと同様、希望をもたせながらも、ぶち!!とぶちぎれカットで終わるし・・。もの足りないと言うか・・・うーーーん・・・。

でも、さすが、なぜか、じわーーーーーーーとくるものがあるのよね。
観終わってから・・・じわじわと・・・。

肝心のお話なのですが、子供<かなり幼いみたい>を殺された父親が、犯人である出所した少年に出会う・・・って話し。

説明があまりないので、不明確なことが多いんだけど、この父は、この事件を機に
妻とは離婚してるみたい。理由は、どーも、仕事を変えたこともあるみたいで、
弟とやっていた材木所をやめて、少年更正のための職業訓練所で、木工を教えてるんだけど、そこに犯人の少年が、来るわけ。
たぶん、この日を予感して[待ちうけ]ていたんだと思うのですが・・・。

この父親の、「行動」・「動き」そのものがメインの映画なんです。
あたふた・そわそわしながら、少年を「追う」のです・・・。
単に、復讐〜!!!するわけではないのですよ・・
もちろんそんな、気分もあるのかもしれないけど。
少年のことが知りたくて、知りたくて・・・・・
葛藤に満ちたまなざしで、少年を「見」ていくのです・・(T△T)うぅ

いくら、犯人でも、最後に息子に関わった人だし、理不尽であるけど、
憎しみや、怒りと同じぐらい、知りたい・・近寄りたい・・ってあると思うんだよね。その辺の、気持ちが、じーーーーーーーんとくるのです・・。

少年を見る「まなざし」は、息子を見る「まなざし」なのです・・。

また、この少年役が、どんぴしゃ!当たり役。
ふてぶてしいけど、なんか、幼くて・・
よくいる「不良」そのものなんですよ。顔つきも・・(*⌒д⌒*)アハ
おみごと!名演技??

「人が死んだから・・・」
ってセリフにあるように、事件当時11歳だった少年は、たかがカーラジオ盗むために、不意に殺してしまったんだよね・・・息子を。

「反省してるのか!!」のセリフに、「5年も、居れ<少年院>ば反省するよ・」
って、まったく今時の不良のリアルなセリフ・・。
うまいなぁ〜  このセリフ!とか思いましたよ・・。

未成熟で、まったく、いい子でないところが、よかった。この少年!
少年がこの先生<父>に対する気持ちってのもあるんだけど、
くどくなく、それなりに描かれているのがまたいいです。
なんたって、メインは、この「父の気持ち」1本!の、映画だと思うので・・。

ラスト、おれは、「おまえの殺した子供はおれの息子だ!」
と言うと、あわてて逃げだすんだけど、
「怖がらなくていいよ!!」と叫んで、追う父親が、わたしには、泣けるんです・・。
どうにも、こうにも、せつなくて・・・。

この父様、哀しすぎ・・・。

そんな父の態度が
息子の対するおおきな愛情を、ひしと感じさせるのです。

いっそう、少年を、めったくそに殴ってしまえばいいのに・・・
と、何度思ったことか・・。(*⌒д⌒*)アハ

しかし、その後があるとしたら、この2人は、いい関係を築いたとして
はたして、それでこの父親は幸せになれるのかな・・・?
愛せるのかな・・。この少年を・・・。
「受け入れることから愛が生まれる・・」みたいな宣伝コーピーがあるけれど、
「ロゼッタ」といい、何かが始まるんだろけど・・・
なんだか、お父さんが、心配・・。

この監督は、ほんと、せつない作品お好きよね〜〜。

セリフが少ない分だけ、どのセリフも後になって印象に残ります。

家で、床に横になり、必死で腹筋する父親のシーンが、なんとも・・。
そりゃ〜腹筋したくなるだろうよ〜・・。
私も、よくふと、腹筋します。(^◇^)ケッケッケ...
私が感じるに、「闘争的な溜息」・・とでも言いましょうか・・・(*⌒д⌒*)アハ

観終えて時間が経つほどに、いろいろシーンが思い浮かばれます。

やっぱ、成功かな・・監督さん??



2004年01月09日(金)
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