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オオカミ

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2004年05月19日(水)
開放感

久方ぶりに家に帰り
開放感を覚える

自分のペースで自分のしたいことが出来る
こんなに嬉しいことは無い


管理された生活でかごの中の鳥のように
建物の中に閉じ込められ
外気に触れることさえなかったのだ

健康な人に病棟生活で一歩も外に出れなくなったとすると
何が一番辛いかと聞いたとき

普通は人に会えないことが辛いとか
食事制限されるのが辛いとか

そういった事柄を挙げるだろう


だけれども、自分にとって一番辛かったのは
外気に触れることが出来なかったこと
風を感じることもできなかったことだった


普段一番当たり前なことが
気にもしていないようなことが出来なくなると
初めてその価値がわかる

当たり前にしてきたことほど
また、いましていることほど
大切なことなのだろう

良いことにしても悪いことにしても
きっと

それならば、自分を向き合うときも
一つの事柄とかでなくてもいいのではないか

当たり前だと今考えていることほど
自分にとって大事なのだとしたら

そこを見つめなおすことが大切な気がする


当たり前の価値観を見直し
またとらわれないことで視野を広げる

実はこれは以前から頭の中にあって
試みてきた物事ではあるが

理屈で考えるのではなく
直感でそれが理解できたのは

今回が初めてだったのだ

物事の本質をつかめたような感覚


そんなことを考えて、少し嬉しく思った

決して無駄な入院生活ではない
意味の無い事ではなかった

抑圧されていたことで当たり前の自分の生活を見つめなおし
今、抑圧からの開放感から
又一つのことに気が付くことができたのだから



今日の一口<どれだけ辛いと思ってもどれだけの絶望があっても決して無駄なものは無い>


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