月の輪通信 日々の想い
目次|過去|未来
大型の台風が通り過ぎていった。 台風一過の晴天を期待していたが、今日も雨。 部屋干しの洗濯物がどんどんたまってくる。 山の木々がまだざわざわと揺れている。 裏の川の水量が増えて、ごうごうとなっている。 窓を開けているとずーっと聞こえ続けている川の音が、耳について離れなくなる。
朝早く、父さんとアユコをJRの駅に送った。 父さん、土曜日曜の二日間、工芸会の催しのお茶席の担当があたったという。来場してくださった方に無料でお抹茶を振舞う仕事。 手が足りないというので、アユコが裏方さんとして出動することになった。 お運びさんがお客様にお菓子やお茶を運んでいく裏のお水屋で、お菓子を盛り付けたり、お茶を点てたり、引かれてきたお茶碗を洗ったり。 一日立ちんぼうのしんどい仕事だけれど、アユコは「いいよー」と気安く引き受けてくれた。 アユコはこういう裏方の仕事が抜群にうまい。 手際もいいし、あれこれいろんなところに気が回るので、ほかのお手伝いの人との人当たりもいい。 多分彼女自身、こういう仕事が好きなのだろう。 わが娘ながら、よくぞここまで育ってくれたと、ちょっと誇らしい思いで送り出す。
一日くるくると走り回って、帰りの喫茶店でティータイム。 街の喫茶店も、ケーキセットも、日ごろほとんど経験することのないアユコには、よく働きましたのうれしいご褒美。 お土産に買ってもらったプリンを大事そうに抱えて帰ってきた。 「忙しかったけど、たのしかったぁ。」 と、裏方仕事を心から楽しんでやれるところが、アユコの一番の偉いところ。 これはきっと、父さん似。
長らくお世話になった「日記才人」が閉鎖になりました。 こちらを通じて、たくさんの日記書きさん、読み手さんに出会わせていただくことが出来ました。 長い間ありがとうございました。
今後、更新報告はアクセス庵だけになります。
|