月の輪通信 日々の想い
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中学の家庭訪問。 3時にゲン、4時にアユコの先生。 小学校の先生は「お話は玄関先で」なのだけれど、中学校の先生はうちの中までお入りになってお話するのが通例。 よって、ふだん散らかり放題の和室を朝からバタバタと集中掃除。 破れが目立ってきていた障子は昨日アユコがきれいに張り替えてくれた。パソコン周りやTV周辺を片付け、いつもより念入りに掃除機をかけ、他の部屋に通じる襖をピタリと閉める。 よしよし、準備完了。 押入れ、襖は決して開けるな。
ゲンが中学生になって約一ヶ月。 自転車通学もそろそろ板についてきた。 あれこれ悩んだ末、部活動は美術部に決めた。 新しい友達もそこそこ出来た。 どういう成り行きからか、クラスの代議委員に就任した。 すごく面白い先生、すごく怖い先生、すごく頼りになりそうな先生たちにも出会った。 夢中になって読める長編の冒険小説にもめぐり合えた。 毎日毎日、新しいこと。 毎日毎日、新しい人。 毎日毎日、新しい驚き。 目覚めるたび、まぶしい一日がそこにある。
「かあさん、なんかなぁ、これって結構『華々しい日々』って感じやなぁ。」 朝のあわただしい時間、目玉焼きを焼く母のそばにやってきて、こそっとささやいていくゲンの楽しさ。 めまぐるしく駆け巡る、驚きと笑いにみちた日々が、ゲンの幼いボキャブラリーの中に、「華々しい」という単語を付け加えるのだろう。
そんなことを、ゲンの担任のM先生に話した。 「いいですねぇ、『華々しい』ですか。 そういうことが言えるゲンくん、とってもいいですねぇ。」 と、ニコニコ笑いながら頷いておられる先生。 「ほんとにね。13,14の少年時代ならではの言葉でしょ? 親のほうはもう、この年齢になったら、そろそろ『華』はお終いですもんね。」 とこちらも笑う。 和やかで楽しい家庭訪問となった。
近頃のゲン、フル稼働。 剣道の大人稽古の厳しさにも慣れてきた。 ペンキ塗りや鯉のぼりの支柱立てなど、工房での作業にもあれこれ活躍してくれた。この連休には、工房のお茶室の竹垣の架け替え作業を予定している。 そしてここ数日、「素直で大らか、いつもニコニコ」のゲンにも、そろそろ反抗期の兆し。 キラキラ輝く華々しい日々が、どこまでも続きますように。
BBS
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