月の輪通信 日々の想い
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2007年03月08日(木) バイト君

冬に逆戻りの寒さ。
アプコが熱を出した。といっても38度を超えたり超えなかったり。
ゴロゴロしてはいるが、意外と元気そうで食欲もあるのでインフルエンザではないと勝手に判断。学校へは「風邪」と連絡しておいた。
小学校ではすでに学級閉鎖が3クラス。

昼間、スーパーで夕飯の買い物。
ワゴンに積まれていた3割引シールのついた青菜を籠に入れる。
他にも牛乳やらお肉やら、数点選んでレジに並んだ。
比較的短い列に並んだが、前に進むのが他より遅い。
なんでかなと覗いたら、レジ係は多分アルバイトの新人さん。それも、見るからに学生アルバイトらしい、若いかわいいおにいちゃんだ。

私の番が来て、バイト君はマニュアルどおりのご挨拶を恥ずかしそうにつぶやきながらバーコードのある商品をレジに通し始めた。手際はよくないが、初心者の真面目さで品物の扱いは丁寧だ。むしろ丁寧すぎるくらい。
で、最後に3割引シールのついた菜っ葉を手にしたところでバイト君の手がぴたりと止まった。
周りを見回し、他の先輩店員の助けを求めるようなそぶりをしたが、それもやめて、手打ちのほうのボードをあちこち眺めている。
3割引の処理の仕方がわからないのかなと思っていると、バイト君、ちょっと節目がちにこちらに菜っ葉を差し出して、
「すみません、これ、なんですか」

「あ、それは小松菜。」
生鮮品の野菜はバーコードのついていないものが多く、レジ係りの人が手打ちのボードのほうで商品名を探して打ち込む事になっているらしい。
バイト君、その菜っ葉の名前がわからなかったのだ。
「す、すみません。」
急いで小松菜の名前を探すバイト君。
すぐ後ろに並んでいたおばちゃんが、
「にいちゃん、勉強せなあかんなぁ。」と茶々を入れて笑う。
恐縮してレジに向かうバイト君の猫背が妙に可愛らしくて、
「ま、きっとうちの息子も、知らないと思うよ。」
と、笑いをこらえてフォロー。
なんだかとても楽しい気持ちになった。

確かになぁ。
毎日口にしている野菜だけれど、自分でお料理しない若者たちに小松菜とほうれん草の区別はつかないわねぇ。
あとでオニイやゲンにも訊いてみよ。




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