月の輪通信 日々の想い
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オニイ、朝から剣道の試合。団体戦。 初戦の対戦相手は私立の強豪校。
あまりの強敵に、先輩たちは 「おれ、先鋒」「俺、次峰」と、てんでに自分の対戦順位を決めた。 遅れてやってきたオニイに残されていたポジションはなんと「大将」 ありゃあ、一年生のオニイが強豪校相手に「大将」ですか。
「こてんぱんにやられる?」 とオニイに訊いたら、 「『こてん』にもならない。」 なのだそうで。 「一矢報いるっていうのかなぁ、そういうのも無理?かすりもしない?」 「多分無理。」 という相手なんだそうだ。 「そんなすごい相手と対戦するの、怖くない?」 と訊いたら、 「怖いさぁ。」 と、むすっと答えた。 がんばってるんだなぁ、オニイ。
朝、まだ真っ暗な中、オニイを車で駅まで送る。 「負けと決まってる試合に臨むのは、しんどいね。」といったら、 しばらく考えて、一句。 「寒い朝 母を走らせ 負けいくさ」 いいよいいよ。 駅までの送迎ぐらい、走ってやるよ、気にするな。 君なりに頑張っているもんね。 爽やかに負けてこい。
BBS
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