月の輪通信 日々の想い
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木々の紅葉は今一つ進まないのに、朝夕は急に肌寒くなって、子どもたちから「そろそろコタツだそうよ」と声が上がるようになってきた。 我が家のコタツは毎年12月解禁。それまでは母もやせ我慢。(痩せてないけど・・・笑) 「まだまだ、もう一頑張り。それよりちゃんと靴下はいて上着を着なさいよ。」 寒い寒いと言いながら、半そでTシャツを着ていたり、靴下を脱ぎ散らかして素足でぺたぺた歩いていたりする子どもたち。 ただただ、「コタツみかん」や「ストーブ前でゴロゴロ」の楽しい時間が恋しいだけだったりして。
昨日は、ゲンのクラスの音楽の参観とアユコの学校の合唱コンクール。 そして今日は、アプコとゲンの授業参観。 大忙しの2日間だった。
ゲンの音楽は、私が和太鼓を教えていただいているT先生の専科の授業。 T先生の授業の楽しさには定評があって、参観に来る人の数もとても多かった。子どもたちが先生の元気なピアノに合わせてとても気持ちよさそうに大きな声で歌っていた。
中学の合唱コンクール。 最近校内が荒れていて、どうなることかと心配されていたけれど、実際にはそれほど大きな混乱も見られなかった。気になったのは、生徒席の後ろのほうで明らかに皆から離れてだらしなく座り、前の座席に足を上げたり携帯電話で遊んだりしている男子生徒の一団がいたことくらい。明らかに制服ではない崩れた服装で表情もすさんでいる。 合唱はどのクラスもきちんとまとまってなかなかの出来で、各クラスが最優秀賞、グランプリを目指して協力し合って頑張ってきたことが感じられた。 件の男子生徒たちはどうしているのかと見ていると、自分たちの出番近くになると知らぬ間にちゃんと制服に着替えており、クラスのほかの子どもたちに混じって舞台へと出て行った。 コンクールの審査には、服装、態度がきちんとしているかどうかと言う基準もあるので、さすがに乱れた私服では出させてもらえなかったのだろうが、それにしても遠目でみる分にはどの子もちゃんと口をあけて歌っている様子。グレた服装をしていてもちゃんとクラスの仲間の輪の中には入っているらしい。
小学校、アプコの参観。 算数と図工なんだけれど、授業を早めに切り上げて、運動会のとき雨でちゃんと見てもらえなかったチアダンスを再度披露する時間がとられた。 図工の後片付けの途中から、先生がBGMにダンスの曲を流し始めると、早く終わった子達がそれぞれに自分のポンポンを手に踊り始め、遅れた子達も早く踊りたくて大急ぎになった。 どの子もとても楽しそうで、みている保護者もニコニコ頬が緩んだ。
最近あちこちで、いじめや自殺のニュース。 アユコの通う中学でも、ゲンの小学校でも、いろいろと問題アリとの殺伐とした話が耳に飛び込んでくる。 身の回りの子どもたちの中にも、「なんとなくイライラしている」とか「急に反抗的になったりふさぎ込んだりする」とか、不安定な様子がみられるという声も聞く。 普段近所で見かける子どもたちの中にも、暗澹たる怒りややり場のない苛立ちの芽が育っているのかもしれないと言う不安が薄暗い闇となって漂っているような気がしていた。 けれども、昨日、今日と子どもたちが心から音楽を楽しむ姿を見て、なんだかとても救われる思いがした。 大きな声で歌うことで、友達と一つの曲を演奏することで、ワイワイ笑顔で踊ることで、もやもやした気持ちやイライラした気持ちを発散することができる。 そんな音楽の力を改めて感じた参観授業だった。
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