月の輪通信 日々の想い
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2006年09月17日(日) 孤立無援

強い風の音で目が覚めた。
台風が近いらしい。まだ雨は来ないようだ。
洗濯物を屋外に干して、バシバシと洗濯バサミで留める。
大きなシーツやバスタオルが、バタバタ旗のようにひるがえって、ものの一時間ですっきり乾いた。
本式に荒れ始めるのは明日以降だろうか。

朝、流し台の前に大きなムカデが出た。
「ギャー、助けて!」と息子たちを呼んだけれど、二人とも「ムカデは苦手だ」とそそくさと逃げた。
父さんもいないので、しょうがないから決死の覚悟で殺虫剤を乱射して、弱ったところをこわごわ割り箸でつまんで、顔を背けながら戸外へ投げた。
孤立無援。

近頃家の中でGがでてくると、頼りになる息子たちが飛んできて処理してくれるようになったと以前この日記に書いた
「息子たちを産んでおいてほんとによかったよ」とあんなにおだて揚げておいたのに、相手がムカデとなると話は違うらしい。
「見てみぬ振りしておけば、どっかへ逃げるんじゃない?」と見にくる気もなさそうなオニイ。
「僕が平気なのはせいぜい8本足まで。ムカデは足が多すぎる」と変な理屈で後ずさりするゲン。
なんだいなんだい、根性無し。
我が家の勇者たちの敵はたかだか8本足どまりかい?

ふん、アタシだってやれば出来るんだい。
所詮、子どもなんて当てにしてたらこんな風に裏切られる。
こんな時、父さんだったら、絶対助けに来てくれるのに。
やっぱり基本は夫婦。息子たちは、どうせいつかは他人の女のものになる奴らだ。
子どもなんかには絶対頼らないと、グチグチつぶやく母。

夕方、今度はトイレに小さめのムカデが出た。
見つけたアプコは、迷わずオニイではなくアタシに助けを求めてきた。
うううっ。
アプコ、アンタも早く大人になって助けに来てくれる男を作りなさい。


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