月の輪通信 日々の想い
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朝剣道。 風邪で声がでなくなったオニイはお休みで、ゲンだけを乗せて道場へ。 車から降りるなり、ゲン、「しまった、竹刀袋、オニイのと間違えた!」と言う。 馬鹿者。武士がひとの刀と取り違えてどうする!
今朝は、稽古前の掃除の際にいつものモップがけに加えて、体育館の床の水拭きをすることになっていた。各自、家から持ってきた雑巾を濡らして、体育館の端から一列に並んで「よーいどん」で雑巾ダッシュ。小さい子達が意外に闘志を燃やして全速力で雑巾がけをしていたり、大きいおにいちゃんたちが途中でヘロヘロになったりして、傍目にはとても面白い。結構体力も使うようなので、今後も稽古前の清掃に取り入れていってもいいかも。 外野のお母さんたちがあんまり面白がっているので、後からきた先生に、「じゃぁ、今度はお母さん方にお手本を見せてもらいましょうか」とからかわれた。 とんでもない。とてもとても体力がもちましぇん。
で、その雑巾がけの雑巾のこと。前日に「雑巾持参」の連絡を受けて、中にはご丁寧に家からお母さんがお湯で絞った雑巾を持ってくる子がいたりする。そうかと思うと、低学年の子どものなかには「おかーさーん」と母親に雑巾を渡して、自分では最初から絞ろうとしない子もいる。実際そういう子達はまともな雑巾絞りは出来なくて、ぼとぼとの雑巾をおにぎり絞りにしていたり、かりんとうのようなねじくれた雑巾絞りだったり。家庭であまり絞る経験がないのだろうなとうかがわれる。 オニイやゲンが小さいときには「雑巾絞りも修行のうち」とよその子たちも集めて雑巾の絞り方を教えたりもしていたのだけれど、一世代下のお母さんたちを横目に余計なでしゃばりもどうかなぁと片目をつぶる。 ホントは「おかーさーん、絞ってー」と甘えた声で雑巾を振り回している遊んでいる子を見ると、「自分でやりなさい、それも稽古のうち!」と叱りつけたくてうずうずしてしまうのだけれど、これもおばさん化の一端か。
稽古前、ゲンが借り物のオニイの竹刀を先生に見せて、なにやら話をしている。 「お母さん、お兄ちゃんの竹刀、ささくれがひどくて使えない。」 よって、自分の竹刀袋を取りに戻ってもらいたいという。 車で往復20分。さらっと言ってくれるじゃないの。 それに、何故オニイの竹刀の不備をわざわざ先生に告げ口するような真似をする。後でオニイ一人に告げればいいことではないか。元はといえば、ゲンが自分の竹刀を取り違えてきたのが原因。それを棚に上げて、オニイの不備を見つけて得意げに言い立てる気持ちの有り様が気に入らない。稽古前のゲンを呼びつけてコンコンと叱る。
この日は他にも竹刀のささくれや割れなどの不備のある子が多かったらしく、先生のほうから厳重注意があった。 先生が稽古時間内に分解して組みなおしてくださった廃棄分の竹を見せてもらうと、長い亀裂の入ったものや大きな割れが目立つものなど見るからに危険なものがあって驚く。竹刀の不備は大きな事故にもつながりかねないので怖いなと思う。 竹刀は消耗品だけれど新調すると結構痛い出費なので、少々のささくれは気づいていない振りをしてごまかしている保護者もいるようだ。怪我をするのは不備のある竹刀を使っている本人ではなくて、打ち合っている相手の子なので、改めてもらいたいと思う。そういう家庭の子に限って、目上の人への言葉遣いもひどかったり、雑巾絞りを母親に言いつけて遊んでいたりする。 それなりの子どもが育つと言うことか。いろいろと腹ふくるることではある。
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