月の輪通信 日々の想い
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2005年12月03日(土) 火に集う

恒例の焼き芋大会。
工房の庭に降り積もった木の葉のかき集めた焚き火で芋を焼く。
今年は子どもたちがそれぞれに友達やその家族を誘ってきて総勢35人の大盛況。(大人10人、中学生9人、小学生以下16人)
オニイの友人たちは、集まるなりわいわいと裏の物干し場に上がって山盛りの落ち葉を瞬く間に運んでくれた。
アユコの友達の女の子たちは、アプコの友達の女の子たちを集めてお芋を洗い、ぬれた新聞紙とホイルで包んでくれる。
ゲンの仲間たちは遠くの道路からもせっせと木の葉を運んできて山積みにする。
大人たちは、子どもたちの歓声を聞きながら、焚き火をつついて火の番をする。
年齢の違う子どもたちや、普段つながりのないお父さんお母さんたちが集まって同じ一つの火を囲む。年齢差8歳の4人兄弟のおかげで、いろんな年齢の子どもたちが一緒に集まって楽しむことが出来る。
ありがたいなぁと思う。

小学校の男の子たちが、焚き火とは別に大きな木の葉の山を作り、頭から滑り込むようにダイビングして遊び始めた。これも毎年恒例の遊び。
今年初参加の子どもたちも、始めはちょっと躊躇していたようだけれど、やがて仲間の歓声につられて思い切って落ち葉の山に飛び込んでいく。
小さい女の子たちは二人ずつ手をつないで飛び込み、周りからいっぱい落ち葉のシャワーをかけてもらって首をすくめて笑う。
洋服の汚れも気にせず落ち葉の中に埋まり、心地よい乾いた落ち葉の擦れる音を聴く。
普段の生活の中ではなかなか経験できない楽しさに、どの子も興奮気味。声のトーンも一段と上がった。笑っちゃうほど豊富な落ち葉の量がどの子も楽しくてたまらないのだ。何度も何度も落ち葉の山に飛び込んで、化けそこなった狸のように木の葉をいっぱい髪に絡ませて、うれしそうに笑う。
周りで見ている大人たちも、子どもたちの弾けぶりが楽しくて、もっともっととけしかけて笑う。
いい笑顔だなぁと思う。

焚き火の最中にも、はらはらと休むことなく散り落ちてくる木の葉。
みんなで掃き清めた地面にも、また新しい枯葉が敷き詰め始めている。
普段の庭掃除ではうんざりしてしまうような落ち葉の豊富さが、子どもたちをやさしく包んで、たくさんの笑顔を運んでくれた。
自然の営みの豊かな恵みに感謝。
灰の中から引っ張り出した焼きいもは、ほっこり上手に焼きあがって暖かい。
同じ火で焼いたお芋をみんなで仲良く分け合って食べる。
これもまた幸せ。


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