月の輪通信 日々の想い
目次|過去|未来
アプコのお友だちのKちゃんが遊びに来たので、ナイロン袋とおやつをもって、周辺の山でどんぐり拾い。 毎年、大きな太っちょどんぐりが取れるクヌギの木を見に行ったが、まだ時期が早いのか、先日の風で飛ばされた硬い帽子のなかで丸まっている未熟などんぐりや折れた小枝にくっついたままの青いどんぐりばかり。 いつもの秋ならおもちゃのバケツに山盛りいっぱい、大きなどんぐりが拾えるのにね。今年はどんぐりの「生り年」ではないのかもしれない。アプコはちょっとがっかり。 それでも、初めてここへ来たKちゃんは、青いどんぐりや子どもの小指の爪の先ほどの小さいどんぐりをたくさんビニル袋に入れてご満悦。あちこちにニョキッと生えたきのこを見つけたり、水路に木の葉を流して競争させたりして小一時間、秋を探す。
Kちゃんは、アプコより一つ年下の幼稚園生。 同じ通園バスで通った仲良しのご近所さんだ。 年の離れたお姉ちゃん達がいるのでお母さん同士の年齢も近い。さばさばと「男前」の気持ちのいいお母さんだ。 アプコもKちゃんも同じ学年の他のお友だちの家へはあまり遊びに行く事がなく、いつでもお母さん同士がメールでお約束して、お互いの家へ代わりばんこに遊びに行く。 アプコが学校で私の知らないお友達と遊びの約束をしてきて、送り迎えやらお土産の心配をするよりも、勝手の分かったKちゃんと遊んでいてくれるほうが何かと都合がいい。 先週は、アプコはKちゃんちで「みたらしダンゴ」を作らせて貰ったと喜んで帰ってきた。Kちゃんは、うちへ来ると絵の具で絵を描いたり、草花を摘んだり、おばあちゃんちへもぐりこんでおやつをせしめたりするのを面白がっている。 なかなかのコンビネーションだ。
アプコと同じ年令の頃、私にもKちゃんと同じような毎日一緒に遊ぶお友達のAちゃんがいた。 赤い大きなリカちゃんバッグをぶら下げて、代わりばんこにお互いの家を行き来したものだった。どんな遊び方をしていたのか、どんなお喋りをしていたのか、ほとんど覚えてはいないのだけれど、Aちゃんのお母さんが広島の人で、時々出る聞きなれない広島弁が面白かったのを思い出す。 そういえば、Kちゃんのお母さんも関西の人ではなく、関東、それも栃木の訛りが時々出る。 「ちょっと変なの」といいながら、ときどきアプコのお喋りの中にKちゃんのお母さんのお国の言葉が混じる。 こういう些細なことを、大人になってからアプコもふいと思い出したりするんだろうか。
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