月の輪通信 日々の想い
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2005年06月06日(月) 喜ぶ才能

「おはよう、お母さん。今日僕はついに天才を超えたで!」
とにぎやかにゲンが起きてきた。普段からすっきりと寝起きのいいゲンが今日はことさら上機嫌で降りてくる。
6月6日、今日はゲンの11歳の誕生日。
「天才=10才」のダジャレらしい。

今年も何日も前から自分の誕生日を楽しみにしていたゲン。
誕生プレゼントは、前々から一度飼ってみたかった「ダイオウクワガタ」のペアと飼育用品。
誕生日の夕食は、母手製のクリームコロッケ。
ケーキは、一緒に下見に行ってひと目で惚れこんだメロンムースのホールケーキ。「メロン好きにはたまらない!」というキャッチコピーにコロリと魅せられてしまった
学校では、クラスの友だちから書いてもらったたくさんのメッセージカード。
「年に一度の誕生日なんだからさ。」と、自分であれこれ考えてリクエストした誕生日メニューに、ゲンの顔がほころぶ。
「嬉しくてたまらない」という気持ちが、隠しても隠してもニヤーッと頬の緩みで露呈してしまう。
そういうゲンの単純さというか素直さというか、なんとも愛すべきキャラクターがゲンの最大の才能だと母は思う。

「もう、そろそろ『ろうそくフゥッ』は卒業かなぁ」
と問う私に照れくさそうに「いやぁ、やっぱり誕生日にはアレがなくちゃ・・・」と答えるゲン。
いいんだよいいんだよ。
いくつになってもデパートの風船を欲しがってもいいように、
まだまだ「ろうそくフゥッ」が嬉しいという気持ちを隠さなくていいんだ。
中学生になっても高校生になっても、もっとおじさんになっても、嬉しいときには「嬉しい!」と、欲しくてたまらない時には「欲しい!」と言ってみていい。
嬉しい気持ちをストレートに人に伝えられる素直さは、きっとゲンの人生の大きな戦力になるに違いない。
君は喜ぶことの天才だ。

去年の誕生日には「今年の抱負は?」と聞かれて、「メロン丸ごと一個喰い!」と即答したゲン。あちこちで公言していたら、今年の正月、ゲンはメロン王になった。
今年の抱負はと訊ねたら、
「クワガタムシをドンドン繁殖させる事!」
だそうで・・・。
どうも、少々欲深いのが気にはなるけれど、公言してしまえば夢はかなうかも。
こういう欲張り加減もゲンにはちょうどいい。


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