月の輪通信 日々の想い
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2005年04月28日(木) アプコ、転ぶ

ひいばあちゃん、入院8日目。
午後から付き添い。食事もたくさん取っておられるようなので、看護婦さんに許可を貰って、ひいばあちゃんの好きな大福餅をおやつに差し上げた。
家ではいつも三時のお茶の時間には何かしら甘い物を口になさるひいばあちゃんが、入院してからは食事以外のものは食べておられなかったので、「まあ美味しそう」とニコニコしながら召し上がった。
こうして病院のベッドにおられても、食べる事に意欲的で、なんでも美味しそうに召し上がる様子は、生きる事への強い意志が感じられるようで何となく気持ちがよい。

朝、ゲンと一緒に慌てて登校していったアプコが、しばらくして顔見知りのウォーキングのおばさんに連れられて戻ってきた。途中の道で転んでワァワァ泣いていたのだという。鼻の頭にほんのちょびっと擦り傷があるところを見ると顔から転んだのか。どちらにしてもたいして怪我をしている訳ではない。あたしだったら、服の汚れをパンパン払って「さあ元気出して、行って来い」と再び送り出してしまうところだけれど、あんまり泣いているのでかわいそうに思って連れて帰ってきてくださったのだろう。
一緒にいたゲンには、先にいっていいよとわざわざ言葉をかけてくださったのだそうだ。
誠に親切な方が通りかかってくださって、ありがたいことだとは思うけれど、本当は登校途中で小さい妹が転んで大泣きしているとき、どう対処すればいいかあれこれ苦悶するのも新米班長のゲンにはいい勉強の機会だったのになとちょっぴり残念だったりもする。

下校後、担任のM先生からの電話。
「他の子ども達から聴いたんですが、アプコちゃんが今朝、登校の途中で転んで、蜂蜜屋さんの看板で頭を打ったそうなんです。お母さんご存知でしたか?」という。
確かにそのことは知っているけれど、アプコが転んだのは蜂蜜屋さんよりずっと手前だし、看板もないところですよと答える。
小学一年生の子ども達の情報伝達能力って、まだまだそういうレベルなんだな。なんだかお間抜けな伝言ゲームのように話に尾ひれがついているのが可笑しくてM先生とひとしきり笑った。


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