月の輪通信 日々の想い
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2004年11月30日(火) 気楽な身分

ストーブの前に寝そべって鼻歌を歌いながらお絵かきをしているアプコに、期末試験2日目のオニイがぼやく。
「気楽でいいよなぁ、アプコは。毎日、好きなことをして、遊ぶのが仕事なんだから・・・」
なんだかおっさんくさい物言いだなぁ。

「それをいうならね。」
忙しく夕餉の支度をしながら、ちょっとオニイをからかってみる。
「毎日、誰かが稼いでくれたお金で学校へ行って、誰かが作ってくれたご飯を食べて、自分のための勉強をして大きくなるのが仕事の君だって、十分気楽な身分じゃないの?」
オニイ、「やられたぁ」とへらへら笑っている。
若いって事はね、自分のために、時間が使えるって事。
試験勉強をするのも、剣道の稽古に行くのも、いろんな経験をするのも、みんな自分のための時間じゃないの。
そして君達の前には、まだまだたくさんのまっさらな道がある。

ついでにもうちょっと、踏み込んで考えてみる。
毎日忙しい忙しいと走り回っている私達。
老いの道の先輩達に言わせれば、
「毎日、自分の足で行きたいところへ出かけ、自分の耳で誰かの言葉を聞くことが出来、自分の歯で食べたいものを食べる事が出来る。誰かのために忙しく走り回る事も出来るあんたこそ、いいご身分だねぇ。」
と言われるのかもしれないなぁ。
子ども達の送り迎えやPTA,工房の手伝いや家事の繰り返し。
なんだか嫌んなっちゃう事もあるけれど、それだけ走り回れるだけの体力と誰かに頼りされてるお仕事と「もうちょっとがんばろう!」と自分に気合をかける気力がまだまだ私にはいっぱいあるということ。
そして、こんなおばさんになっても、まだ私には先の見えない白紙の画用紙の持ち合わせが何枚もある。

明日からは12月。
PTAの仕事も最後の追い込み。
工房の仕事もしっかり年末体制だ。
もう一息、もう一息。


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