月の輪通信 日々の想い
目次過去未来


2004年11月29日(月) 息子の箸

アプコと買い物の帰り、スーパーの前の出店で食器や箸を売っていた。
ちょうどオニイの箸が薄汚れてきたので、買い換えてやろうと思い立つ。
一番小さいアプコサイズのお箸から、お菜箸用の長い箸まできれいに並べられたのを見ていると、普段オニイが使っていたお箸の長さは、はて?どのくらいだったっけと分からなくなる。
今使っているお箸はちょっと小さくなったようだからと、少し長めの箸を手にとって見ると、なんだか父さんの箸のようで納まりが悪い。
だからと言って、もっと短い箸になると、この間ゲンに買ったお箸と同じ長さになってしまう。
私自身が使っているお箸より長いのを買うのもなんだかなぁ・・・・。
いろいろ悩んだ末、ま、この辺で少し長めのお箸を選んで、買って帰った。

かえって比べてみると案の定、選んだ箸は父さんのよりは少し短め、そして私の赤い箸よりはほんの少し長めだった。背丈や腕力だけでなく、お箸の長さも息子に負けちゃう年齢になったのだなぁ。
「オニイ、ちょっと、手、見せて。」
と、自分の手のひらをオニイの手のひらに合わせてみる。
子どもの手のように短い私の指と、少年らしい節の立つ大きくなったオニイの手。
確かにオニイの方が一節分ずつ指も長い。
母より長い箸でご飯を食べるのもあたりまえなんだよなぁ。

久しぶりに、あわせたオニイの手のひらは意外にごつくて大きかった。
そういえば、この子にも小さな赤いもみじのような手の時代もあったのに・・・。
こうして男の手になっていくのだなぁ。
この手がこれから生み出していくものはなんだろう。
この手がこれから掴みとってくるものはなんだろう。
そして、この手は、どんな人とつながれるのだろう。
なんだか嬉しい、ちょっとさびしい。


月の輪 |MAILHomePage

My追加