月の輪通信 日々の想い
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朝、珍しくいつもお寝坊のアプコが一番に起きてきて台所のストーブの前に座った。 「あのね、おかあさん、出来たよ!」 なんだか嬉しそうなのでよく聞いてみると、ここ2,3日続いていたおねしょ、今朝はしてなかったんだそうだ。 「そう、よかったね。」と忙しく朝食の準備に戻る。 「あのね、おねしょしない方法、秘密の方法がわかってん。」 はぁ、秘密の方法ですか。 「あのな、あのな、寝るときにな、こうやってこうやって、おしりを押さえて寝るねん。」 とアプコ、体をよじらせ、手で前と後ろをしっかり押さえて、あられもない格好をやって見せてくれた。 「うふふ、それって、ホントに効くの?」 爆笑を噛み潰して、まじめに訊いて見る。 「うん、絶対! だって、今日はおねしょ、しなかったもん!」
幼稚園から帰ってきたアプコ、体操服の洗濯物と一緒に、ナイロン袋に入ったぬれたパンツと体操ズボンを出してきた。 「ありゃりゃ、今日はお土産つきかぁ、おしっこ漏れちゃったの?」 「うん、ピアニカの練習してるときに、しゃーって出ちゃったの。だからほら、幼稚園のキティちゃんパンツ借りた。」 なんだか、アプコは借りてきた可愛いイラストつきのパンツがうれしそう。 まだまだ、お漏らししても屈託がない。 「そうか、しゃーっと出ちゃったのか。じゃ、しょうがないね。」 といっては見たけれど、ちょっと意地悪ついでに訊いてみた。 「あれれ、アプコ、今朝、おもらししない秘密の方法、見つけたんじゃなかったんだっけ?あれ、やってなかったの?」
アプコ、平然と答えました。 「だって、ピアニカやってたんだもん。両方とも、手、使ってたからできなかったよ。」 はぁ、なるほど。 ・・・・じゃなくて!!
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