月の輪通信 日々の想い
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2004年09月07日(火) 専業主婦宣言

本日、2学期最初の広報委員会。
午後からは参観、懇談おまけに夏休み作品展の豪華フルコース。
朝から一日、学校缶詰でいくぞと気合を入れてお弁当もちで出かける。
おりしも台風接近中。
朝、園バスの先生からは「警報が出たら、早帰りになりますので、お迎えよろしくお願いしま〜す。」と、明るく言われたけれど、「え、早帰りって何時帰りだい?一日中おうちで連絡を待てってか?」
相手は台風だ。予定を訊いても仕様がないが、そんな大雑把な連絡方法ではちゃんとお迎えに出られおうちがいったい何件あるだろう。
うちも今日は一日留守になるので、バスの時間に変動があったら、一緒にアプコも引き取っておいてくれるよう、Kちゃん母にお願いしておく。。

何とかかんとか広報委員会を終えて、PTA室でお弁当。
あいた時間に作品展を見て参観かと思っていたら、なんだかようすがおかしい。
そのうち誰からか「暴風警報が出たから参観は延期で、子ども達は集団下校らしいよ。」と教えてもらった。
はぁ、中止でございますか。
なんだかいっぺんに気が抜けてしまい、へなへなになる。
それでも、警報が出たということは幼稚園も早帰りになるかもしれないとあちこちに電話をし、情報収集。
急いで学校を出て、お迎えに向かう。

小学校からは前日、「暴風警報が出て集団下校になったら、おうちの方は在宅ですか?ご近所やお知り合いのところへ帰りますか?学童に残りますか?」という調査のプリントが配布されていた。
いくら台風だといっても、おうちの人が必ず在宅とは限らない。
せっかく集団下校で帰宅しても、一人で鍵を開けてお留守番では心細いのだろう。
結局定刻に帰ってくる事になったアプコの園バスを待っていると、駅前にはいったんうちに帰ってから自転車でびゅんびゅん出かけていく小学生を何人も見かける。
まだ強風も吹きはじめで、それほど強くはないとはいうものの、わざわざ外出しなくてもなぁ。
おうちに誰もいないのかもしれないなぁ。
子ども達の安全のための集団下校とはいえ、家に帰ればいつでも誰か大人が家にいるということを期待できない状況では、考えもんだなぁと思う。

剣道仲間のTさんが最近、専業主婦ってなんだかなぁとへこんでいる。
PTAやらなにやら、やたらと子ども関係の「役」が当たる。
仕事に出ているお母さんたちが、何かというと「仕事があって会合に出られない」「その日は仕事でちょっと・・・」とくる。
何かというと、仕事でおかあさんが家にいないうちの子達が、ゾロゾロ遊びにやってくる。
専業主婦には、「仕事だから・・・」というような逃げ場がない
子どもの出費もかさむから働きに出たいなとも思うけれど、子ども達の帰宅を「おかえり!」といつでも迎えられる母でありたいとも思う。

わかるわかると激しく頷く。
うちだって決して余裕綽々で専業主婦をやっているわけではない。
子ども達の送り迎えや工房での雑用、PTAだの地域でのお役目だの、「仕事だから」と放り出してしまう事が出来ない些細な用事がたくさんある。
小学校の間ぐらいは、急な雨が降ったら傘もってお迎えもしてやりたい。
顔色や声の調子で、しっかり子ども達のその日一日の様子を感じ取ってやりたい。
何よりも、「うちに帰ったら、いつもおかあさんがうちにいる」という安心感と共に子ども時代をすごさせてやりたいとも思っている。
「気楽におうちで専業主婦」
といわれればそれまでだけど、専業主婦だってそれなりに考えあっての「専業」なのだ。
だったら、胸を張って「専業主婦よ」っていってればいいんだけれど、何でか引け目を感じながらウジウジ思い悩んでしまう主婦の悲しさ。
何なんだろうなぁと首をかしげる。

「母親が働く」ということ。
近頃では働くお母さんのほうがすっかり多数派になって、
いつも家にいるお母さんはちょっと形見が狭いのだけれど、
「家庭にいつも誰かいる」という事の意味も私は大事にしたいと思う。
この春からのアユコのメール事件やオニイの過敏性腸炎、ゲンのいじめ疑惑まで、我が家に連続して起こった一連のトラブルの数々。
その多くは、もしかして私が「働くお母さん」で、子ども達の「ただいま」の声を聞くことの出来ない生活をしていたとしたら、気づく事すら出来ずにすごしていった事かもしれない。
よそのおうちのことはどうだか知らない。
我が家は、まだまだ「専業母」でいいと改めて思い定める。
子ども達と同じ一つの場所で、強くなっていく台風の音を一緒に聞く。
母はそのために家にいるのだと、開き直ってみる。


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