月の輪通信 日々の想い
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2004年01月28日(水) 買い物の癖

アプコの幼稚園の参観。
今日は幼稚園全体で大がかりな買い物ごっこ。
各クラス一店ずつお店を作り、画用紙や色紙で作った商品を紙のお金で商う。
この園では古くから毎年恒例の行事で、当日は保護者の自由参観。

今年のアプコのクラスは「屋台やさん」
アプコの大好きなたこ焼きやお好み焼き、焼きそば、たこせんを売る。
色画用紙で子ども達がこしらえた商品はなかなかリアルな造りで、ユーモラス。
ポリ袋でこしらえたドレスや、卵パックやプリンパックで作ったお菓子やアイスクリーム、紙製のおもちゃやゲームセンターまであって、とても楽しい。
何日も前から、この日を楽しみに準備に参加してきたアプコ、
「おかあさん、絶対見に来てよ。」
と大興奮で園バスに乗った。

私が買い物ごっこを参観するのは実に9回目。
幼いオニイの後について、4歳児の気ままなお買い物につきあったのは遙か10年前のこと。
毎年恒例の園行事にはいい加減飽き飽きしてきた古株保護者の私だけれど、この買い物参観にはちょっと楽しみな部分がある。
それは、この行事での買い物ぶりが、それから先の子ども達の買い物の癖というのかな、欲しい物の手に入れ方のパターンをかなり正確に予言してくれるから。

5枚の紙のお金を持ち、時間内に自分の好きなお店をまわり、欲しい物を買って帰ってくる。
それだけの事なんだけれど、その買い物の仕方は本当にバラエティ豊か。
迷いに迷って時間内にお金を使い切れない子。
最初のお店でお金を全部使ってしまって、あとで悔しがる子。
事前にリサーチして、目的の買い物をさっさと済ませ、涼しい顔の子。
おっとりしてる子が案外てきぱきと欲しい物を確実にゲットしていたり、「お金、落としたぁ!」とベソを掻く子がいたり・・・。
子ども達のその後をリサーチしてみると、そんなバラエティ豊かな買い物の癖は子ども達が小学校に上がる頃になっても、なんとなくその片鱗が残っている。

安全確実なアユコ。
どこか危なっかしく、目が離せないオニイ。
欲しい物はさっさと手に入れ、こだわりのないゲン。
そして、あれこれ迷いながらも確実に欲しい物だけを手に入れるアプコ。
日頃の生活そのものの買い物の癖。
もしかしたら、これって、一生ついて回る個性なのかもしれない。
おもしろいなぁ。
おんなじように育てて、おんなじ物をあたえて育ててきたつもりの4人の子ども達。
買い物一つをとっても、こんなに違う。
だからこそ、かわいい。
だからこそ、子育ては面白い。

今年、アプコが買った物はポリ袋のドレス、キティちゃんのお面、プリンカップのけん玉、ストローの腕輪、そして卵パックの三色だんご。
買い物の終わった教室の隅で、女の子達が集まってプリンやお煎餅でティータイムしてる。
ピンクのアイスをぺろぺろしているうっとりした笑顔。
5歳児にとっては紙製のアイスもきっと冷たくて甘いんだな。
なんだかとってもかわいくて、
心のシャッターを何度も何度も押した。


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