てらさき雄介の日記
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2008年08月25日(月) 全国青年県議の会

全国青年都道府県議会議員の会(代表世話人:稲垣昭義)に参加した。40歳未満の有志による会で、全国から超党派の議員が入会している。

全体の参加者は30名ほどだったが、かつて知ったる面々もいて、講演・総会・懇親会を通じて非常に有意義な情報交換が出来た。神奈川からは、私と松尾崇議員の2名だ。

講演は中部大学の武田邦彦教授が行った。環境問題の本質を語り続ける学者で、昨今はテレビなどにも多く出演している。

その主張すべてに賛成する訳ではないが、基本的に正しい指摘が多いと思う。またこの種の冷静さを持った学者が、各分野でもっと発言すべきとも感じた。

リサイクル・ダイオキシン・環境ホルモンについては、その取り組み自体を否定し、「そもそも問題ではない」という立場をとっている。私も自治体でリサイクル行政を扱う立場として、確かにその実効性のなさと利権の介在には問題意識を持っている。

地球温暖化についてもバッサリ!「今の温暖化は地球規模で過去おこっていきたサイクルの一つ」「北極の氷は解けていないし、ツバルも陥没しない」しっかりした理屈として説明があった。

確かに京都議定書に対する政府の対応は問題。日本はエネルギー消費の効率が高く、真の意味で努力すべきは他先進国だ。次回ロンドンオリンピックは‘エコ’がテーマだそうだが、ヨーロッパの環境対策は言われている程進んではいない。

時として冗談を交えるが、最初から最後まで真剣な語り口だ。特に「いずれなくなる石油を、節約して使うという発想は間違い。むしろ今大胆に消費して、石油がなくなった後の社会に向けて、都市基盤づくりを行うべきだ。」は大胆な提案。

これには異論もあるが、一方の理屈として必ずしも間違いではない。確かに石油はアラブで採掘しているのであって、日本が消費量を減らしても総算出量が減る訳ではないのだ。

今の時代、難しいテーマを簡単にすることが求められる。ゆえに途中を省略したり、あえて対立構造を示したり、誇張した表現をとることもある。しかし学者の存在する理由とは、事実を検証し冷静に伝えていくこと。

講演中、何度も「学者がダメだ」と言い続けたこの学者の、今後の活躍に期待していきたい。著書が数冊あるそうなので、早速読んでみたいと思った。

【今日一日】
10:00 自然環境保全審議会/横浜市中区
15:00 全国青年都道府県議会議員の会/愛知県名古屋市
(講演会・総会・懇親会)
環境問題の講演


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