てらさき雄介の日記
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2006年05月06日(土) 萱野茂氏の死

元民主党参議院議員の萱野茂氏が亡くなった。旧社会党から比例名簿で繰り上げ当選し、その後民主党に移った方だ。

アイヌ民族初の国会議員として、会議でもアイヌ語を交えて質問するなど、少数民族の存在が日本にもあることを、人生をかけて示し続けた。

アイヌ語は文字がないために、言語の伝承が難しい。現在では死語と言ってもいいが、北海道の地名は多くがアイヌ語が語源だ。

悪名高き旧土人法は既に廃止されたが、アイヌをはじめとするマイノリティとどうむき合っていくかは、多数が支配する民主主義社会において重要だ。

日本は‘単一民族国家’と、悪気なく信じている国民は多い。学校現場での教育も必要だろう。アイヌや朝鮮はじめ、複数の民族によって、日本が構成されているのは事実なのだから。

かつて市議時代に、北海道に行政視察に行った際、少し足をのばしてアイヌ資料館に行った。ここは観光地化しており、見世物みたいで良い印象は受けなかった。しかし稼いだお金を、アイヌ文化振興などに役立てている。

いずれ萱野氏がつくった、二風谷のアイヌ資料館も行ってみたい。

哀悼の意を表し、ご冥福を祈る。




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