てらさき雄介の日記
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2006年04月12日(水) 靖国参拝は争点になる

総理の靖国参拝は大切な争点だ。。小沢一郎代表はA級戦犯分祀を解決策に掲げた。私とは若干意見が異なるが、あえてこの問題で見解を述べる意義は大きい。

靖国の問題には3つの視点がある。

1、宗教の問題

靖国と言えど神社には違いない。熱心な仏教徒や他の宗派を信じる人が少なくない以上、総理は参拝を自粛すべきという意見だ。

但し葬式がそうであるように、慰霊目的については、他の宗教行為とは違うニュアンスで位置づけされていることも事実だ。バランスが大切だろう。

2、戦争責任論

戦争の犠牲者ではなく戦争を指導した立場の人も祀られており、そこを参拝することは、かつての戦争を肯定することに繋がるという意見だ。いわゆるA級戦犯の分祀はこの範疇だろう。 

しかしどこから責任者かというのは難しい議論だし、その基準を東京裁判に求めるのも間違いであろう。靖国はあくまで宗教法人なのだから、そこが誰を祀るのか政治が云々すること自体ナンセンスだ。(ちなみに幕末マニアから言わせると、幕末の志士についても合祀の対象に異論がある)

3、外交問題

中国の発言は最近度を越していると思うが、批判しているのは中韓だけでないのも事実だ。内政干渉とは死語であり、どこの国であろうとも国内だったら何をしてもいいと言うわけではない。国際世論という新たな視点を大切にするのが民主主義国家だと思う。

総理は外交問題になったことに責任を感じていないようだ。しかし総理が参拝すれば、単なる戦没者慰霊ですまないことは当然だ。

それと日本が貿易立国である現実を冷静に見なければいけない。ましてや中国は最大の貿易相手国だ。

以上だ。言っていることがバラバラで、賛成か反対かわからないと指摘されるかもしれない。しかし率直な意見だ。

まとめると
「靖国神社は宗教法人であり。そこが誰を祀ろうと自由である。

総理という職に私的側面はなく、行けばそれは公式参拝になる。総理が靖国に行くことは、特定宗教を擁護することに繋がるので政教分離から問題もあるが、社会一般的に慰霊目的での参拝は許容範囲かもしれない。

しかし参拝の結果日本が受けている打撃は少なくないし、参拝していることとあわせて国際世論に耳を貸さない姿勢を貫いていることは、日本の信頼感を損なうものである。

総理は靖国に参拝すべきでない。」

決して自虐でない。アメリカ大統領も中国主席も、同種の行為は慎んでもらいたいと思う。

アメリカ産映画「パールハーバー」をご覧になっただろうか。見終わった後非常に不愉快になった。特に最後東京に空襲をかけにいくシーンは言語道断だ。何故日本で流行ったのかわからない。

広島・長崎もそうだ。やられた痛みというものは、数十年くらいの年月では癒されることはないのだ。

ポスト小泉が安倍氏になれば、恐らく靖国を参拝するのだろう。それを止めることが出来ないならば、せめて何故参拝するか本当の理由を聞かせてほしい。「戦没者慰霊」だけであるはずがない。



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