てらさき雄介の日記
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2006年02月11日(土) |
選挙でのハマスの勝利 |
パレスチナ自治政府で選挙が行なわれた。結果ハマスが第一党になった。アメリカはじめ欧米の一部は反発を強め、経済的支援の打ち切りまで取り沙汰されている。
しかしながら今回の結果は「選挙」によるものだ。ここをしっかりを踏まえなければならない。国際社会で“民主化”プロセスと呼ぶのは、この「選挙」をすることであって、その結果について介入することはあってはならない。
ハマスが勝利した理由について評論家などの意見を総合すると、PLOの長期政権に人々が飽きたということらしい。選挙とは複数の要素によって結果が導き出される。今回のことも短絡的に捉えずに、しばらくはハマス政権の様子見をする必要があろう。
スピルバーグの新作に「ミュンヘン」がある。暗く悲しい物語だ。最後に報復の連鎖を、主人公が否定したことが救いだ。「シンドラーのリスト」でスピルバーグは自らユダヤ人であることが、この作品を創らせたと言っていた。日本にはユダヤ系が少ないため解りにくい感覚でもある。
パレスチナは日本人からは遠く感じられる。22歳のときエルサレムに行ったとき、どの人がユダヤ人でどの人がアラブ人かの区別はできなかった。この聖地でさえ、線や壁で双方が仕切られているわけではない。
現在世界平和を阻害している主要因のひとつが、このイスラエルとパレスチナの紛争だ。ここを収めることは世界に良い影響を及ぼす。国連常任理事国はこの地でも代理戦争を展開するが、日本は幸いイスラエル建国に携わっていない。大きなチャンスがここにある。
小泉総理はハマス勝利の選挙結果について、相変わらずの対米追従コメントを出した。日本政府はかつて東京会議などを主催し、独自の立場で中東和平に貢献してきたことを忘れないで欲しい。
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