てらさき雄介の日記
DiaryINDEXpastwill


2005年09月22日(木) 藤井裕久先生と 最終回

少し話が戻ります。自自公連立の瓦解と同じくして、小渕恵三総理が亡くなりました。後任の森喜郎内閣は様々な理由により支持率が低下し、あわせて自民党の信頼も失われていきました。

相変わらず民主党の支持率は一ケタでしたが、一方で自民党もついにここまでかと、新しい政治の流れが起こることに期待しました。

しかし森内閣が総辞職後、自民党は切り札として小泉純一郎氏を総理にしたのです。そのブームの‘凄さ’や、内閣支持率の高さは、まさに異常でした。

「このままでは二大政党は潰える。自民党の中身が何も変わっていない中、今民主党を潰すわけにはいかない。」

大上段に構えた決心ですが、一方で自分がやらなくてはいけないという使命感でもあったのです。

また、「政党に入らず無所属でいる人間が、果たして自民党の批判ができるのか。」という長年感じてきた思いも重なりました。

決断後、残念ながら地元で色々あり、結局松沢成文代議士(当時)にアポを取り、議員会館の事務所で決意を伝えました。松沢氏は入党の紹介者になることを了承し、その場で党神奈川県連に電話をしてくれました。

さて行動が先に立つのが悪い癖でもあります。民主党入りをするにあたって、藤井先生のまわりの方々に理解を求めることを怠りました。これは反省です。決して少なくない方々が、私の決断で迷惑を被ったと後で聞きました。

藤井先生に対しても、割り切れない申し訳なさが残りました。無所属なら可能だったことが、正式に他党の党員になれば出来なくなるからです。藤井事務所の信頼している地元秘書の方から、藤井先生に趣旨を伝えてもらいました。

藤井先生「そうか。まあしょうがないな。」と言われたそうです。(伝聞)

その後です。入党した民主党地元支部内において、藤井系だった私に対し冷たい言動もなかったわけではありません。しかし信念で入党したわけですから、雑音など気にもなりませんでした。

年が明け、民主党公認候補として県議選に立候補することを決めた私は、改めて藤井先生とお会いしました。これも信頼していた秘書の方が、段取りをして下さったのです。場所は相模大野のある喫茶店です。

寺崎「県議に立候補します。」
藤井先生「政党からかい?」
寺崎「そうです。民主党に公認申請したいと思います。」
藤井先生「無所属なら、色々やりやすいんだがな。」
寺崎「いえ、やはり民主党でやります。」

そして藤井先生は、はっきりと言いました。

藤井先生「まあ一緒にやる日もくるから、お互いそれまで頑張ろう。」
寺崎「二大政党は夢ですが、遠い話でしょうか。」
藤井先生「いや、ここ2、3年のうちだな。」

最後の部分については、正直その様になるとは考えませんでした。もちろん期待はしていましたが。

その後正式に民主党公認候補として県議選に挑戦し、平成15年4月に敗れるまで、藤井先生と藤井事務所そして後援会の一部の方々は、様々なカタチでアドバイスをして下さいました。

落選した後、次回を目指し活動を始めました。しかし4年という月日は、とても遠くに見えました。

夏になり、テレビを通じて民主党と自由党の合併を知りました。程なく以前お世話になった藤井事務所の方や、後援者の方からご連絡を頂きました。選挙の支援要請です。

浪人中ではありましたが、要請されるまでもなく自分の選挙のつもりで活動しました。結果藤井先生は5回目の当選を果たし、民主党も躍進しました。

そして有権者は口々に言いました。「二大政党の一翼を担う民主党」と。

この言葉をテレビや新聞で聞くたびに、自分のひとつの想いがかなったことに感動しました。そして次のステップは「政権交代」だと確信しました。この時期に現職でないことが、悔しくてなりませんでした。

今日現在、私は次期県議選の民主党公認候補予定者です。一年半後の選挙に向けて、この時期に公認候補を決定することは前例がありません。

党神奈川県連の方針もありましたが、藤井先生の多大なる後押しがなければ、私の公認はあり得なかったでしょう。

藤井先生が引退の直前に下さった、この公認を大切にし、一日も早く現役議員として発言の場を得ることが、ご期待に応えることに繋がると考えます。

長々と書いてまいりました。藤井先生も政界を引退されたとは言え、第三の人生を違ったカタチで歩まれて行かれるはずです。

何年前からでしょうか。藤井先生の演説や話は、若い人間に対して何かを教える教師のようでした。

「かつての戦争は政治の失敗だ。これを繰り返してはならない。」

この言葉を、私の政治信条の中心に据えて、これからも頑張ってまいります。

そして将来は、藤井先生からお世辞ではなく「良い政治家だ」と言われるようになってみせます。

平成17年(2005年)9月22日。藤井先生と出会ってから15年の月日が流れました。

もうすぐ34歳になります。


てらさき雄介 |MAILHomePage