てらさき雄介の日記
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2005年09月23日(金) 構造改革特区の意義と欺瞞

ソレイユ橋本で行われた「構造改革特区」に関する勉強会に参加しました。主催はJC(青年会議所)です。経済産業省の若手官僚による講演で、とても勉強になりました。

閉塞した地域自治のあり方に風穴を空けるという意味において、非常に意義深い制度です。また逆説的ですが、この制度導入によって自治体の創意工夫を促したことも、地方自治の発展に役立っています。

一方で、この制度に隠された欺瞞を、今日も強く感じてしまいました。

「地域の自主性を阻害する規制を外す制度である。」これが政府のひとつの見解です。

全国数百箇所の特区を、是非皆さんもHPなどで見てみてください。今日の講演でも「どぶろく特区」や「自家用タクシー特区」が例に挙げられました。

しかし、これらの規制は、その地域だから問題なのでしょうか。逆に言えば果たして相模原市では、『どぶろく規制』や『自家用タクシー規制』が必要なのでしょうか。

否です。

元々そんな規制があること自体が問題なのです。

現場の官僚が苦肉の策として生み出した制度であるならば、その勇気と努力に敬意を表します。

しかし「構造改革特区」は小泉総理の目玉政策であります。それぞれの地域に法の不備を見つけさせるのではなく、まず政府自身が規制緩和に向けた点検を行うべきなのです。

ただ高度な政治的判断として、将来の規制緩和に向けての実態調査をしているのなら理解もできますが。

講演をされた私より若い官僚は、意欲的で素晴らしかったです。上に対してもガンガン意見して、地域の実態を政府の政策に反映してくれることを期待します。


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