WEB!! J.B.Pro.薔薇色の日々
ほしの・しらど



 子供達と先生の絆にジ〜ンvv

次男も普段通りに登園。

金曜は小学校の下校時刻が幼稚園とほぼ同じなので、長男と待ち合わせして帰宅しました。

今夜の空手は、試合前の強化訓練最終日。
いつものようにジュニアクラスの稽古が始まってみると、何となく出場選手の何人かのテンションが明らかに違っています。
今夜は体験の子が二人入ってきたので、私とりゅうじママが少しお相手(笑)
まずは楽しんで稽古をしてもらわなくちゃね。

いよいよジュニアが終わって、強化訓練開始。
時計は夜の8:00を回っています。

選手だけ居残り、一般の私ら大人3人と中2の女の子一人が見守る中、小学生の子供達が必死にスパークリングを続けます。
思わず、私らも「声だして!!声!!」「頑張れ!」のセコンド(あくまで...風/笑)も出て、熱い稽古になりました。
久しぶりに来たこうきママは、久しぶりに見る子供達の稽古ッぷりにただただ感心。

本当に今まで数カ月、頑張ってきました。
(ラストスパートでやっと火が着いた感じの子もいたけどね/苦笑)
あとは明日の試合でリラックスして今まで通りに動ければ...悔いはないでしょう。

稽古が終わって9:00過ぎ。
子供達は全て帰り、私とりゅうじママの親子が帰ろうとしていた時、
「ちょっと良いですか」と先生が声をかけてきました。

「和馬なんですけど、前回入賞しているし、試合も出ているから本来は2年中級の部に出るとこなんですが、ちょっと、中級はあまりにもレベルが上がり過ぎるので、今回...『3年初級の部』に入れようと思っています」

2年にしては体躯が3年並みの長男は、3年初級の方が戦いやすいのではないか、と言う事だそうです。

「同じくらいの体格の子と戦った方が、技も出しやすいですからね。まあ、試合までにどうなるか分かりませんが、宮野(道場主)と調整しています。本人にはまだ言わないで下さい。やっぱり3年相手となったらちょっと臆すところも出てきちゃいますから」
「はあ、そうですね〜、ははは」
「アスカも女子の部では大きすぎるので、5年男子初級の部に混ぜるつもりです」
「...なるほど」
それで今夜の稽古では、女子の中で唯一ノンプロテクターで稽古していたのか、と。
(アスカちゃん相手に稽古したおかげで、ハンパねぇ打ち身を作ったよ、私ゃ/泣笑)

何にしても、12日(日)が試合。

「勝つ秘けつは3つや」
先生が円陣で座らせてから静かに言いました。
「一つは『心技体』。勝とうと思うつよい心、「ここまででいいわ」という限界を持たない強欲な心や。技も大事。今まで教えてきた技をフルに出せるかが強さや。体は体力、体調。いかなる理由でも、体調を崩したらそこで負けや。これらは先生がやってやれることではない。君ら1人1人がやらなきゃいけない事や」

「2つ目は運や。勝てる時には『風』が吹く。その風をつかめるかどうかが、そいつの運や」

「3つ目は、いい師匠に恵まれるか。これは先生の責任です。どれだけ君らに教えられるかが先生の責任です。今までの稽古を全て、全て出し切って、負けん気を持ってがむしゃらに向かって行ってもそれでも負けたなら、先生の教え方が間違ってます。それで負けたのなら、先生はその子に謝ります。ただ、力を出し切らずにただそれで負けたと言われても、先生は謝りません。先生に非がある時は、男らしく謝ります」

「それと...これは“身替わり”になってくれるお守りや。先生、安産の中山寺で(※一部に笑い)1人1人に念入れて買ってきた。怪我もこのお守りが身替わりになってくれるようにな」

そう言って、一番近くに居たエイト君を立たせて帯を外させ、背中に回る部分にバンテージ(テープ)で巻き付け始めました。

稽古でヘトヘトになって汗を頭から滴らせている子供達は、無言でその仕種を終始見つめていました。
先生が稽古中も流しているCDの曲が道場内に静かに流れています。
道場外で残っている保護者も無言で見守っています。

私は、先生の横顔と、しっかりお守りを巻き付けている手元と、それを見つめ続けている子供達の真剣な瞳に、なんだかじんわりと来るものがありました。

「どこでもええから、身に付けとけ。会場に行くバッグに入れといてもええ」

そう言って、あとは1人1人にお守りを入れたお寺の小さな紙袋を手渡しました。
1人1人の名を呼んで自分の前に立たせ、1人1人にアドバイスしながら
「大丈夫、勝てる」
と激励していた先生。
お守りを手にして「押忍」と答えていた子供の顔は決して笑ってはいませんでした。
先生の顔も笑ってはいませんでした。
でも、私はたぶん晴れやかな顔になっていたと思います。
先生と子供達の間に素敵な緊張感があったから...。

この道場で良かった、と思える点は、この先生の細かく優しい、でも力強く厳しい稽古方針です。

「今まで君達の相手をしてもらってて、貴重な時間を裂いてもらっていた一般の人達に、感謝してください。(全員両拳をつき、先生の横に並んで座っている私達に)押忍!!ありがとうございました!!」
『押忍!!ありがとうございました!!』

日曜は子供達の健闘を祈りに応援に行きます!!


2006年11月10日(金)
初日 最新 目次 HOME


My追加